第31回言語研究セミナーを開催
2007.3.8

言語研究センター(LinC)の第31回「研究セミナー」が2月28日に、生涯教育プラザ・プラザホールで開催されました。
今回は、研究発表 に対してコメンテーターが批評をし、さらに全体でディスカッションをするという形がとられ、滝浦真人 外国語学部助教授(言語研究センター研究員)の発表、「終助詞『か/よ/ね』の意味機能とコミュニケーション機能—モダリティーとポライトネスの観点から —」と、続いて 中右実 外国語学部教授によるコメントと全体討議が、大野仁美 外国語学部助教授の司会のもとで行われました。
終助詞は、 文末に用いられて話し手による事柄の“差し出し方”を表す要素で、日本語のコミュニケーションに欠かせない働きをしています。しかし、終助詞は種類が多 く、また用法も多岐にわたるため、個々の終助詞の意味や、文脈のなかで発揮される表現効果についての学問的な議論が、現在もなお続いている状況にあるそう です。
滝浦助教授は、「か/よ/ね」を最も基本的な終助詞ととらえた上で、それぞれの意味における必須の“核”を見きわめれば、きわめて簡潔な意味規定が得られること、そして文脈的な発話効果もそこから推論できることを述べられました。
また、コメンテーターの中右教授からは、文の意味構造の中に「か/よ/ね」をどう位置づけるべきかについてのコメントと、「かよ/かね/よね」のような複合形についての考察が必要であるとの指摘がありました。
授業期間外の開催でしたが、教員のみならず学内・学外から学部生・院生さらには職員まで、関心をもつ40名が集まりました。ひとつの話題で2時間半強とい う長丁場だったにもかかわらず、聴衆は滝浦助教授の、高度な内容をわかりやすく解きほぐしてゆく名調子に酔い,「時間を感じなかった」というコメントが多 数寄せられました。活発な討議が繰り広げられ、参加者は皆大きな知的満足を得ました。

 

研究発表を行う滝浦助教授

研究発表を行う滝浦助教授

研究発表を行う滝浦助教授