本学と日本言語政策学会共催の シンポジウムに多数参加
2007.6.16

第9回日本言語政策学会が6月16日、17日に本学で開催されました。その一セッションとして同学会と本学現代GPプロジェクトとの共催シンポジウム 「『国際共通語としての英語教育』と第二外国語」も開かれ、学会関係者および本プロジェクトに関心を寄せる大学関係者が多数参加しました。
今 回のシンポジウムは、平成17年度文部科学省現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)に選定された教育プロジェクト「国際共通語としての英語教 育」の一環としてなされたものですが、現代のグローバル化社会の中で英語が重要なコミュニケーション手段となっているなかで、国際共通語としての英語の役 割と、第二外国語教育の意味を考えてみようという意図によって開催されました。
最初に学会会長の田中慎也先生、開催校として中山理学長が挨拶を行い、それぞれ「このグローバル化時代に多様化する言語問題について論議の範囲を広げ、深めてほしい」、「教育現場はしっかりした方向性を示す大切な時期にある」と述べました。
シンポジウムは、まず麗澤大学の山川和彦准教授を司会に、櫻井良樹教授(麗澤大学)が「『国際共通語としての英語教育』と多言語・多文化総合カリキュラ ム」と題して、麗澤大学外国語学部の英語教育および第二外国語教育のカリキュラム、および多言語・多文化カリキュラム、MLEXプログラム、クロス留学制 度を紹介しました。ついで奥野保明教授(麗澤大学)が「麗澤大学の留学政策とクロス留学の具体的成果」と題して、留学を促進するための仕組みやクロス留学 生数、留学後の感想や、過去20年に留学した学生のアンケートをふまえて、それが幅広いものの見方を涵養し、コミュニケーション能力をつけることに役立っ ていることを指摘しました。さらに杉谷眞佐子教授(関西大学)は、「EUにおける複言語教育政策」と題して、EUにおける複数言語使用の実態(3言語主 義)をふまえて、具体的にはドイツの中等教育において外国語(特に英語)教育が、コンテンツ重視に変化してきており、それが異文化の多様性に気付かせ、異 文化間接触の実践的行動力をつけさせるという効果を生んでいることを紹介しました。最後にディスカッサントとしてアンネ・ゲラート(ドイツ学術交流会)さ んは、「ドイツの高等教育における専門課程の国際化」として、ドイツの高等教育においても果たしている英語の役割について説明しました。
ディ スカッションの中では、櫻井、奥野両教授が紹介した「多言語修得プログラムMLEX(Multilingual Expert Program)」(一定の成績を収めると各学科専門演習科目を他学科学生が履修できる制度) とクロス留学(第二外国語として学習している言語を公用語としている国の大学に留学して、現地で専攻言語を学習するプログラム)に関して「クロス留学の単 位化をどのように行っているか?」などの質問が出されました。また国際共通語としての英語が、英語を母語とする国・地域の文化や価値観のグローバル化では なく、世界各地域・各国での多言語・多文化を背景としたものであること、その中で英語圏以外で英語を学ぶ試みに価値を見出すことができる、というような発 言がありました。

挨拶する田中会長

開催校中山学長の挨拶

パネリスト櫻井教授

パネリスト奥野教授

パネリスト杉谷教授

ディスカッサントのゲラートさん

パネルディスカッションから

全体会場