「サステイナビリティの『こころ』」と題し、犬飼孝夫教授が講演
2008.12.13

「持続可能性をいかに実現するか-環境と成長・高い生活水準との両立-」を総合テーマとする麗澤オープンカレッジの平成20年度後期の第4回特別講演会 が12月13日に開かれ、本学の犬飼孝夫教授が「サステイナビリティの『こころ』」と題して講演し、241名が熱心に聴講しました。

講演に先立ち、成相カレッジ長より、1年間ご参加いただいた謝辞と挨拶がなされました。

講演は、宇宙から眺めた地球全体の映像から始まりました。まず、「サステイナビリティ」という言葉は、語源であるラテン語の「下から支える」という意味が あることを強調しました。続いて、1972年のローマクラブの人類の危機レポート『成長の限界』による人間社会への警鐘に話を進め、同時代にアメリカのア ポロ計画で人類が始めて地球を外から見つめることができるようになり、「ONLY ONE EARTH(かけがえのない地球)」という理解が人類に根付いたと指摘しました。

サステイナビリティの「こころ」については、先進国 は一方的に自国の利益を追求するのではなく、地球全体の視点で途上国の将来の発展に配慮する必要があり、企業も同様の視点で活動することを求められてい る。公平性の確保、環境(生態系)への配慮、他者との関係性を尊重し、自分たちだけで(資源を)むさぼらない身の丈にあった暮らし方が必要であるとも指摘 しました。これはまさに、龍安寺の蹲(つくばい)に刻まれている「吾唯足知」そのものであると強調されました。

さらに、「いのち」への畏敬、自然との共存の精神がサステイナビリティの「こころ」と深いつながりがあると述べ、これまでの講演とは異なった切り口から、持続可能性について私たちが考えるべきことを提案しました。

随所に最新の情報が織り込まれ、見やすく映像化された資料で視覚的にも楽しく内容の濃い講演会となりました。講演終了後の質疑の時間では、聴講者との活発な意見交換が行われ、本年度最後となる特別講演会が終了しました。

平成21年は、麗澤大学開学50周年と公開講座がスタートして30周年となる記念の年となります。今後も、生涯学習時代のニーズに応え、集い・学ぶ人たち の元気が出る、そんな情報発信基地として地域社会に貢献してまいりたいと存じますので、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

講演する犬飼教授

スライドを投影して説明

熱心に聞き入る受講者

質問に答える犬飼教授

会場からの質問に笑みも