「広告文化論」特別講義(5月14日)
2009.5.14

1987年3月17日に日本のマーケティング史上、画期的な事件が生じました。それまでビールは重くて苦いビールが当たり前だと思われていたところへ、辛口の軽い生ビール、アサヒスーパードライの誕生です。アサヒビールは、5000人の生活者調査で、辛口の軽い生ビールが欲しいとの強いニーズがあることをキャッチし、技術陣が開発したのが、スーパードライでした。
それまでのマーケティングは、プロダクト・アウト(作る例、売る例の論理で売るやり方)だったのを、アサヒビールは、市場の生活者ニーズをつかんで、それに合う商品を開発するやり方(マーケット・イン)で大成功し、それ以来、マーケット・インの成功事例として、今でも語り草になっています。
そのアサヒビール宣伝部から横山和幸さんに特別講義に来ていただきました。市場ニーズをとらえたスーパードライの開発で、アサヒビールはシェアをどんどん伸ばし、14年間シェア60%超を維持していた首位キリンを、2001年に逆転しました。
ビールと言えばスーパードライが当たり前と思っていた学生達には初耳のお話でした。
その後、発泡酒や、第三のビールなど、ビールの種類が急激に増える中で、麦芽の比率で酒税が異なるため、価格に差が出ることや、何よりも、インターネットの急成長で(2010年に利用者5500万人に)メディアが多様化し、商品販売期間も短命化する中で、ブログなどのCGM(消費者発信メディア)などネットメディアの情報収集と分析をきめ細やかに積み上げて宣伝活動をされている様子を詳細な資料とともに話して下さいました。アサヒビールの、生活者に身近な宣伝戦略に学生達も納得の1時間30分でした。(大橋照枝・経済学部教授記)

大橋教授による紹介

特別講師の横山和幸氏

豊富な資料を用いた講義

熱心に受講する学生達

学生でいっぱいの教室