12月4日山中燁子氏を講師に公開研究会【開催報告】

12月4日(金)16:30から2時間にわたり元衆議院議員で現在北海道大学大学院の客員教授、日本国際問題研究所評議員の山中燁子氏を講師に迎え、「アジアを中心とした安全保障問題」と題し公開研究会を開催しました。
成相麗澤大学教授の挨拶の後、山中氏の講演に入りました。山中氏は、2003年にカタールで行われた国際会議での話から話を始めました。その国際会議において、イラク戦争を正当化する米国の国会議員がイラクの民主化のための戦いであると強調した際に、日本、ドイツ、イタリアは戦後50年かけて米国が民主化した、という発言を行ったことに対して、日本の憲法24条にある男女平等すら「権利の章典(Bill of Rights)」に明文化できない米国が、他国の民主化をリードしてきたと言う資格を疑うと山中先生は反論したそうです。今回の講演内容は多岐にわたりましたが、
講演の主要なポイントは以下のとおり。
・ 冷戦の終焉が民族や宗教などの対立を激化させているが、紛争の予防のためには、「両手の外交」が求められている。武器をなくせない世界の現実にかんがみ、日本のアイデンティティを確立すべき時である。
・ 東アジアでは冷戦が終わっていない。朝鮮戦争は「停戦」であり、「終戦」状態になっていない。その下で、北朝鮮は拉致を正当化している。中国の知的所有権に関する不当な特許申請に対して、日本政府は断固たる措置をとるべき時であろう。
・ 日本は膨大な経済協力を東アジアに行ってきた。しかし、中国の存在感の高まりなどもあり、東アジアが日本に協力的であり続けるか不透明になってきている。
・ アフガニスタンに対する支援については、インド洋上での給油活動は日本ができる良い選択であり、継続すべきである。日本が撤退した際には、中国が変わりに給油するとの見方もある、そうなれば日本の存在は国際社会から忘れられる。
・ 「軍事力と非軍事力のバランス」、「国益国際益のバランス」、こうしたバランスをとることが極めて重要になってきている。バランスをとるためには「両手の外交」が求められる。交渉力を持つ人材育成が急務であり、外務省で予算化し、人材育成が始まっている。

参加した約50名の参加者は山中氏の熱弁に聴き入りました。終了後も氏の周りには質問する参加者の輪ができ、氏はそれについて笑顔で対応をされていました。

 

成相修教授の挨拶

成相修教授の挨拶

講師:山中燁子氏

講師:山中燁子氏

熱く語る講師

熱く語る講師

会場の様子

会場の様子

会場の様子 2

会場の様子 2