【開催報告】第1回公開研究会「消費者の権利と責任について考える」

2011年7月2日(土)、麗澤大学生涯教育プラザ プラザホールにおいて、企業倫理研究センターの公開研究会が開催され、当センター客員研究員を務める細川幸一・日本女子大学教授が「消費者の権利と責任について考える」というテーマで話をしました。 
 細川氏は、時代とともに消費者問題の中身が変わってきていることを指摘した上で、近年で増えている悪質商法に引っかからないためにはどうすればよいかについて映像を交えて聴衆の注意を喚起しました。また、消費者の権利としてはケネディの4つの権利(安全である権利、知らされる権利、選ぶ権利、意見を反映させる権利)を紹介し、その権利を守るための方策として、消費者の組織化、支援行政、規制行政、民事規制、刑事規制、企業・業界の自主規制といったものがあると紹介しました。 
次に、細川氏は、「消費者は絶えず被害者であるだろうか」という問題を提起し、企業が加害者で、消費者や住民が被害者であった公害問題の時代の構図から、消費者自らが環境への加害者であると同時に被害者でもあるという近年の環境問題に見られる特徴を指摘しました。 
 一方で、消費者には責任があるという点について、テレビのあるドキュメンタリー番組の映像を紹介し、普段の消費生活の中でも忘れがちな、消費することのありがたさのようなものを実感することが大切ではないかと訴えました。具体的には、消費行動が環境を悪化させているという自覚を持ち行動する、豊かで便利な生活の裏で犠牲になっているものに関心を向け行動する、消費者の行動が企業活動を決定づけているという自覚を持ち行動する、「行動する消費者」として社会を 変革しようとする自覚を持ち行動することが大事であると述べました。 
 時代は「買い手としての消費者」から「社会の担い手としての消費者」に向かうことを要請しており、消費者自身が消費者市民(consumer citizenship)として自覚し行動することが大事であるというメッセージとともに、講演が締めくくられました。

講師の細川幸一氏

講師の細川幸一氏

悪質商法に注意するために

悪質商法に注意するために

消費者の責任とは

消費者の責任とは

ドキュメンタリー番組の映像を紹介

ドキュメンタリー番組の映像を紹介

梅田センター長の司会による質疑応答

梅田センター長の司会による質疑応答

会場からの疑問に答える細川講師

会場からの疑問に答える細川講師