学生と東日本大震災被災者によるシンポジウムを開催
2011.8.30

8月6日(土)に、「特別講演シンポジウム:東日本大震災の現場から-今、私たちに何ができるだろうか-」と題するシンポジウムが、リニューアルされた本学校舎かえで5階の1503教室で行われました。このシンポジウムを企画・実施したのは「聞き書きサークル」という学生グループです。「聞き書きサークル」とは、2年前からキャリア教育科目「麗澤スピリットとキャリア」の授業を担当していただいている日本一の聞き書き作家小田豊二氏の授業に興味を持った学生たちによって自発的に作られたサークルです。現在では4年生が5人、2年生が3人、1年生が2人の計10人で、小田氏に指導を受けながら活動をしています。ちなみに「聞き書き」とは、様々な人から話を聞き、その話し言葉をそのまま文字にして、冊子本にする作業をいいます。

 3月11日に起こった東日本大震災に対して、彼らは聞き書きサークルとして何かできないかと考え、震災の真実を風化させずに形として残すために、宮城の一般市民で構成された団体「みやぎ聞き書き村」から被災された5名の方を本学に招待し、学生たちが質問を行う形で、今回のシンポジウムを企画しました。「みやぎ聞き書き村」とは小田氏が全国に作っている聞き書きの団体の一つで、その土地の人々の言葉や半生記を残す活動が行われています。

壇上には「みやぎ聞き書き村」から来られた5名の方が回答者となって、学生の代表2名が質問をしました。コーディネーターは真殿達麗澤大学教授と、小田豊二氏です。学生たちは、被災当時の様子やその時の心情、学生たちに期待することなどを質問しました。学生らしい大くくりな質問が多かったものの、「みやぎ聞き書き村」の皆さんは一つ一つ丁寧に答えられました。そして、今回のテーマである「今、私たちに何ができるだろうか」に対する答えとして、代表の佐藤拓哉君(外国語学科 英語・英米文化専攻4年)が、閉会挨拶で「ずっと忘れないこと、忘れずにいることで、いつかそれが原動力になっていろんな行動を起こす人が増えるよう、伝え続けること」であると力強く述べました。

また、今回はシンポジウムだけでなく、その前後の数日で「みやぎ聞き書き村」の皆さんを相手にして、学生たちが聞き書き作業を行いました。マスコミ報道では知ることのできない話を知ることはもちろん、聞き書きの先輩としてその作業そのものについてなどの指導も受けました。

シンポジウムも含めた今回の聞き書きの内容は、今後学生たちの手によって冊子体にしていき、一人でも多くの方に伝え続けていきます。その作業は大変ですが、支援していただいている多くの人達に応えるためにも、学生たちは使命感を持って既に力強く計画を開始しています。

直接現地に行ったわけでもなく、物資を送ったわけでもありませんが、私達一人ひとりが知らなければならないことを被災された人達から教わり、伝えていく、そうした新しい被災地支援の形が、この麗澤から生まれた今回のシンポジウムとなりました。