【開催報告】ロシア専門家を招きシンポジウムを開催

平成24年2月12日、麗澤大学経済総合研究センターシンポジウムが校舎かえで1503教室にて開催されました。ロシア関係の専門家でいらっしゃる下斗米伸夫氏、石郷岡健氏、山内聡彦氏をお招きし、本学の真殿達教授の司会で「プーチン外交を考える」というテーマに沿った、ロシアの最新動向を伺うことができました。日本と密接な関係がある興味深いテーマだけに、休日にも関わらず集まって下さった約120名の参加者が熱心に聴講しました。

20世紀の最後の年にボリス・エリツイン氏の後を継ぐ形でロシアの最高権力者の座に上り、現在に至るまでその地位を守り続けているウラジミール・プーチン氏。元KGBという経歴やまだ記憶に新しいチェチェン紛争などの影響もあり、日本では独裁者としてのイメージが強い人物ですが、誰もがその名前を知っている割には彼自身についても、また彼が治めている国の実情についても、実際の情報はあまり伝わってこないのが事実です。

冷戦の終結後、ソビエト連邦が崩壊したのも既に過去の出来事として語り始められ、ここ20年間唯一の超大国として君臨してきたアメリカも徐々にその正当性と力を失いつつある昨今、世界が新しいパワーバランスを築き始めようとしている今こそ、日露戦争以降日本と深い関わりを持ち続けてきたロシアについて、事実に基づいた正しい認識を持つことは大事なことであると思います。経済学者たちの予想を遥かに上回る恐ろしいスピードで経済的な発展を遂げると同時に軍事的な拡張も続けている中国を牽制しつつ、ロシアの未来を守るため中国以外の東アジアの国々との様々な方面での緊密な連携を図ろうと必死になっているプーチン主導のロシアの「今」をきちんと理解し、領土問題を抱えている「敵」としても、今後世界経済の中心になっていくであろうと東アジア経済圏におけるパートナーという立場の「味方」としても、相手の本音を知ることは、これからの世界で日本が無事生き残るために必ず必要なことではないでしょうか。

ただ、講演の最後にも取り上げられたように、残念なことに果たして今の日本に、この敵もしくは味方の「本音を知ること」の大事さを理解し、日本の魅力を売り込むことでロシアとの太いパイプを築ける力がどれほど存在するかについてはやや懐疑的な視線もありました。やってくるのは確定している未来の不確定な形を、平和な国で居続けられる素晴らしい「今」として維持するためにも、これからの日本人はもう少し外に目を向け、時代の流れをきちんと見極める力を養う必要がありそうです。
(麗澤大学 大学院生 記)

 

司会の真殿教授

司会の真殿教授

「ロシア改革と欧米」下斗米伸夫氏

「ロシア改革と欧米」下斗米伸夫氏

「プーチンの東方外交」石郷岡健氏

「プーチンの東方外交」石郷岡健氏

「北方領土と日露関係」山内聡彦氏

「北方領土と日露関係」山内聡彦氏

パネルディスカッション

パネルディスカッション

質疑応答①

質疑応答①

質疑応答②

質疑応答②

質疑応答③

質疑応答③