ドイツ語・ドイツ文化専攻 石村喬教授、奥野保明教授が最終講義
2012.2.25

石村教授(左)と奥野教授

2011年度をもって退職される石村教授と奥野教授の最終講義が1月21日行われました。
石村先生は1981年から、奥野先生は1971年から麗澤大学で教鞭をとられてきました。当日はドイツ語・ドイツ文化専攻の在学生を大幅に上回る卒業生が集い、最終講義は和やかなものとなりました。

奥野先生は、東ドイツ滞在中のエピソード、ご苦労を多くのスライドを使用しながら、お話しいただきました。東ドイツから西側へ電話をかけるテクニックや、コピー機もなかったことなど、博物館の学芸員をもまさる資料映像とその解説は息をのむものでした。会場から歓声が上がったのは、麗澤からドイツへの留学者総数が938名、受け入れたドイツ人が93名であった数字を示されたときです。まさに「麗澤のドイツ語」の歴史と奥野先生をはじめとする諸先生方の地道な留学指導に感動させられました。




石村先生は、ご体調がすぐれないことから、自宅で収録された講義をビデオで流し、その後、質問にお答えいただく形をとりました。その内容は次のようなものです。精緻な言語能力に基づく文学解釈の重要性を、ゲーテの『若きヴェルテルの悩み』に描かれた人間と自然の融合を例に示されました。とりわけ日本的な「里山」の概念を用いたゲーテ的自然観の解釈は、200年以上前の作品が時と場所を越えアクチュアリティと普遍性を持ちうる好例であり、非常に刺激的なものでした。またレッシングの『ラオコーン論』や松尾芭蕉の俳句などを例に、芸術の総合的理解の重要性を述べられたくだりは、文学のみならず音楽や建築、絵画など様々なジャンルを縦横に援用して講義を展開された先生のドイツ文学の講義を思い起こさせてくれる極めて意義深いものでした。

  









会場を移して行われた懇親会でも、懐かしい顔ぶれに歓談が途絶えることはありませんでした。