いかにISO26000を個別組織に導入するか―『麗澤大学ISO26000管理一覧』を巡って

(「はじめに」より抜粋) 
 『社会的責任に関する手引』(以下、ISO26000あるいは同規格と略す)は、「様々な組織」が同規格を活用することにより、社会的責任の実践を促し「社会の持続可能な発展に貢献すること」を目的とする。 
 筆者は、2002年末から2004年5 月まで、ISO高等戦略諮問会議のメンバーとして「社会的責任規格を作成すべきかどうか」の議論に参加した。この会議における議論は堂々巡りを繰り返し、度々、出口の見えない袋小路に迷い込んだ。最終的に時間切れとなり、2004年5 月、戦略諮問会議は妥協案をISOの意思決定機関であるTMBに提出したが、筆者個人としては「規格の作成を始めたとしても、途中での放棄は十分あり得る」と感じていた。ISO26000を作成するということは、当時、それほど困難なチャレンジと思われたのである。 
 これを乗り越え、規格は、2010年11月、ISO26000として正式に発行された。背景には、2004年以降の作成作業に取り組んできたエキスパートたちの並々ならぬ苦労と献身的努力があった。麗澤大学は、エキスパートたちのこの貢献を高く評価し、また「それに報いるべき」と考え、2010年9 月、ISO26000の積極活用を機関決定した。

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