公益財団法人大宅荘一文庫理事長 大宅映子氏が講演
2012.5.16

麗澤オープンカレッジ特別講演会(後援:千葉県教育委員会、柏・流山・松戸・我孫子・野田 各市教育委員会および柏商工会議所)の平成24年度前期第1回目が5月12日に開催され、評論家・公益財団法人大宅壮一文庫理事長である大宅映子氏が講演されました。テーマは「皆一緒からの脱出」と題する講演で、来場者287名が熱心に聴講しました。

講演に先立ち、成相オープンカレッジ長および同カレッジ副委員長の松本健一経済学部教授より、大宅映子氏の紹介が行われ、講演が始まりました。講演の冒頭では、大宅氏の生い立ちから始まり、進学・就職・結婚などのご自身の身近なことに触れ、その後数々の審議会の委員を務められてきたことや、現政権に対する思いなどを話されて、TVやラジオ等でおなじみの明朗快活な発言に、会場内は笑いと熱気に包まれました。

大宅氏は、「“皆一緒”という考え方は、本来の平等とは違います。上下の序列を作らないために競争意識の気力が失われてしまい、かえってそれは悪平等です。そこから脱出しなければなりません」と何度も訴えかけていました。

大宅氏は「細川内閣でのウルグアイ・ラウンドのコメ開放の際には6兆100億円が農業に支払われました。しかしながらその使われ方について視察したところ、ほとんどが温泉や野球場建設などに投資されてしまったことが分かりました」と話されました。

氏は、だんだんと悪い方向に落ちてしまう日本の現状に対して、「日本人が強く立ち直るには、“自己確認”“自己主張”“自己責任”の3つの意識を持たなければならなりません。皆一緒ではなく、皆違うことを認め合うことが大切です」と訴えました。

氏は最後に、金子みすゞの「わたしと小鳥とすずと」という詩を紹介され、盛大な拍手と共に締めくくられました。


「わたしと小鳥とすずと」(金子みすゞ)

私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のやうに、
地面(じべた)を速くは走れない。

私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のやうに、
たくさんな唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。