【開催報告】作家・関川夏央氏による講演

麗澤大学比較文明文化研究センターでは、諸文明・諸文化の共生と交流を深めようとすることを目的とし、知的財産の社会貢献活動の一環として、毎年、学内外の講師を招いてのセミナーや研究会を企画・開催しています。今年度からは【文明と文化シリーズ】として全5回の講演を予定しております。

第2回目は6月28日、「子規の明るさと漱石の沈欝」をテーマに作家の関川 夏央氏を講師に迎え、参加人数110人、満員での開催となりました。

関川氏は、子規と漱石、その他の人々との交流について語り、当時の時代背景や政治の状況についても説明しながら講演をされました。

子規については、病床下でも句会を開き、友人や子弟たちと句を披露しあい「文学は指導するものではない」とする新しい視点から、子規は遊びの一環として文学を楽しむ姿勢を示したとし、また、四季を感じる日本独自の文化である俳句についても、子規の作品が物語性の強いものであるのに対し、漱石は物語性を嫌うことから俳句に向いていると評されました。
また、漱石のロンドン留学の話のなかで、関川氏は、漱石が留学中に妻からの手紙を心待ちにし、読者の気持ちを初めて実感したことから、「漱石はロンドンで作家になった」と言及されました。

関川氏は最後に、「文学は観賞してはならない、文学は読み取らなくてはならない」と語り、文学と歴史をともに学ぶことで、当時の時代背景を鑑みた作者の意図を汲み取ることができることに言及されました。

満員御礼のなか開催された本セミナーは、関川氏が時折参加者の笑いを誘いながら、終始、参加者の関心を惹きつけ、当時の社会背景を取り入れた有意義な講演となりました。

次回は、8月2日(木)15時より、講師にノンフィクション作家の佐山 和夫氏をお迎えし、「アメリカのベースボールと日本の野球」をテーマに開催いたします。

松本センター長

松本センター長

講演を待つ参加者

講演を待つ参加者

講演をする関川氏

講演をする関川氏

関川 夏央 氏

関川 夏央 氏

熱心に講演を聴く参加者

熱心に講演を聴く参加者