竹原 茂 外国語学部前教授が最終講義
2012.12.26

 12月13日(木)、竹原 茂(旧名:ウドム・ラタナヴォン)外国語学部前教授の最終講義が行われました。黒板には、日本とラオスの国旗が掲げられ、竹原先生を慕う大勢の学生、卒業生、教職員約100名が教室を埋めました。

 冒頭、竹原前教授はフランス語講師として麗澤大学の教壇に立った当初の印象を、懐かしげに語り、特に、ラオスからの亡命者であるにも関わらず、廣池学園に温かく迎え入れてくれた先代の理事長廣池千太郎との出会いは「生涯忘れえぬ恩」と声を詰まらせる場面もありました。

【知識は人に関心を持たせるが、体験は人を感動させる】
 竹原前教授は、この言葉を自らの指針とし、1989年からタイ・スタディツアーを実施。教室での講義だけでは伝えきれないタイの生活習慣や少数民族の抱える問題を肌で感じさせ、豊かな日本での「当たり前」がいかに特別なことかという気付きを多くの学生たちに与えてきました。
 日本の大学生には、東南アジア諸国にもっと興味を持ってもらいたいという竹原前教授。「東南アジア諸国は今後、日本の強いパートナーになりうる存在であり、学生が社会に出て働く頃には、更に東南アジアへ進出する企業が増えるようになる。だからこそ“アジアの中の日本”という意識を持っていてほしい。また、『井の中の蛙、大海を知らず』にならないよう、お互い理解し合い、柔軟に対応すべきで、学生には、社会に出る前にそのような異文化理解、多文化共存の精神を身に付けてもらいたい」と、力強く訴えました。

 1976年の亡命以降、竹原前教授は小学校の建設など、母国ラオスの発展のため、活動を続けて来ました。その熱い思いは多くの学生の心を動かし、麗澤大学にはタイ、ラオスの教育援助を目的とした複数の課外活動団体が誕生しました。現在も竹原前教授の思いを受け継ぎ、タイ北部メーコック財団への支援、少数民族の民芸品販売、ラオス図書館への絵本寄贈フロジェクトといった活動が続けられています。

 竹原前教授は最後に、「まだまだ学生に伝えたいことが山ほど残っている。もっと麗澤大学に貢献したい」と涙しながら、「私の命が続く限りは、麗澤大学のこと、学生たちのことを思っています」と締めくくりました。講義の後には、「長い間ご苦労さまでした」と廣池幹堂理事長、学生代表より花束が贈られ、感無量の面持ちでした。


廣池幹堂理事長より花束贈呈

聴講の皆様と記念撮影