女優・ライフコーディネーターの浜 美枝氏が講演 - テーマは「心とからだを元気にしてくれる食」
2013.2.5

 麗澤オープンカレッジ特別講演会(後援:千葉県教育委員会、柏・流山・松戸・我孫子・野田 各市教育委員会および柏商工会議所)の平成24年度後期第4回目が1月26日(土)に開催され、女優・司会・パーソナリティなど幅広い分野で活躍されている浜 美枝氏が「心とからだを元気にしてくれる食」と題して講演し、234名が熱心に聴講されました。

 まず浜氏は、ご自身について、東京の下町に生まれ、横浜に疎開したこと、中学生の時に、民藝運動をおこした柳宗悦(やなぎむねよし)の書物に出会って感銘を受け、日本人の心の奥底に眠る「美の意識」に興味を持つようになり、女優業のかたわら、暮らしの中の美を求めて、日本各地を訪ね歩き、日本の「農」と「食」に関わる活動を行なってきたと話されました。

 次に浜氏は、「現在はまさに”食の危機”です。日本の食料自給率は、下落の一途をたどり、日本は先進諸国で最も低い39%です」と指摘されました。引き続き浜氏は、農業従事者の高齢化や後継者不足等による耕作放棄地の拡大が深刻化し、「日本では今、埼玉県と同じぐらいの面積が“耕作放棄地”となっています。放置された土地は土が硬くなり、農地として再生するには長い年月が必要です」と解説されました。

 また浜氏は、原発のある福井県おおい町に農地を購入され、10年もの間、農業に従事された経験について、「原発によって地域の生活がどう変化するのかを、自分自身の目で見て、心で感じたかった。実際に現場を知ることが何よりも大切です」とフィールドワーク(実地調査)の重要性を指摘されました。

 さらに浜氏は、新興国の台頭、バイオエタノール、地球温暖化等により地球規模の食料問題が深刻化し、各国ではすでに食料争奪戦が始まっていると解説され、「日本の食料自給率が低下しても輸入に頼ればよい、という意見もありますが、それは大きな間違いです。温暖化や気候変動などにより、生産国の都合で輸出制限がいつかけられるか分からない状況であり、輸入ばかりに頼るのは、リスクが大きく健全な施策とはいえません」と警鐘を鳴らされました。また、TPP(環太平洋戦略的連携協定)についても、YES(賛成)・NO(反対) を単純に判断するのではなく、農業・工業それぞれの輸出入がどうなるのかを見極めて議論すべき、との見解を述べられました。

 最後に浜氏は、「私は、日本の農業を諦めていません。明るい未来を取り戻すための方法があります」と述べられ、「私達一人ひとりが今すぐにできるアクション、それは“地産地消”です。明日からと言わず今すぐにでも取り掛かかることができるのです。皆さんもぜひ協力してください」と、強く訴えられました。

 浜氏は終始、気さくで爽やかな口調で来場者を魅了しました。講演後は活発な質疑応答が行われ、盛大な拍手とともに終了しました。