麗澤大学 大学院言語教育研究科長 黒須 里美 氏が講演
2013.7.17

麗澤オープンカレッジ特別講演会(後援:千葉県教育委員会、柏・流山・松戸・我孫子・野田 各市教育委員会および柏商工会議所)の平成25年度前期第3回目が7月13日に開催され、麗澤大学 大学院言語教育研究科長の黒須 里美 氏がテーマ「女性は奇跡を起こせるか?」と題して講演されました。当日は197名の方々が来場し熱心に聴講されました。

黒須教授は冒頭、「奇跡を起こせるか?ではなく、本当は起こさなくてはならない時代に来ています」と話され、「今日はエコノミックミラクル(経済的な奇跡)として高度経済成長を支えて来られた皆さんと奇跡を起こすために、世代を超えて対話をしていきたい」と述べられ、今回は一方的に講師が語る講演会スタイルではなく、インタラクティブ(双方向型)の形式で講演を始められました。

黒須教授は、これまで研究してこられた人口学、社会学、歴史人口学の観点で、「ライフコース」(年齢、時代、誕生年等)と、「ジェンダー」(社会的性差)による視点で議論したいと述べられ、前回講演された田中優子講師(法政大学 社会学部メディア社会学科教授)の講演会にも触れられました。黒須教授は、江戸時代末期の、結婚と離縁を繰り返した、ある農民女性のライフコースを紹介されました。そして、「その貧しい時代、生き残るために必死になって最善を尽くしてきた時代であり、今の時代に思い描くような、決して単純な家族関係ではありませんでした」と解説し、家族が「昔」からの単純な連続ではないことを強調されました。

黒須教授は次にこの講演の本題に言及し、「女性は奇跡を起こせると思いますか?」と会場に投げかけられました。黒須教授は、なかなか奇跡を起こすことができない理由について、2012年に行われた「世界経済フォーラム」において男女格差が135カ国中、日本は101位であること。2013年3月に発行された”The Economist”でも日本のジェンダーに関しては、まだまだ低い評価だったこと等、数々の資料を紹介されました。黒須教授は、「男は仕事、女は家庭だと思っていますか?」と会場に質問を投げかけられると、マイクを向けられた参加者の皆さんも様々な意見を述べられ、会場はさらに熱気に包まれました。

黒須教授は、「皆さんは世界の中で、これまで誰も経験した事がない”超高齢化社会”に生きています」と言及され、FacebookのCOOであるS.サンドバーグ氏の、”家庭を平等にしなければ職場も平等にならない”の言葉を紹介されました。黒須教授は最後に、「鍵を握るのはこの会場にお集まりの皆さんです。私たちが奇跡を起こしていきましょう」と訴えられ、会場では惜しみない拍手とともに、講演を締めくくられました。