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学生生活
2014.02.07|最終更新日:2020.07.24|

フィルハーモニー管弦楽団のミニコンサートを開催

笑顔溢れるフィルハーモニー管弦楽団のみなさん

 平成26年2月1日12時から、麗澤大学学生寮玄関ホールにて、本学のフィルハーモニー管弦楽団のミニコンサートが行われました。9月より半年間日本に学びに来ているベトナム留学生は、楽団に入り、初めてバイオリンに挑戦し、日本人学生と共に練習を重ねてきました。その成果発表として、日々生活をしているこの寮を舞台にし、コンサートを開きました。
共に日本語を学んでいる留学生や、寮生、約20名が集まり、とても和やかでアットホームな会になりました。
以下、ユニット・リーダーの小島早紀さん(外国語学部4年)からの報告です。

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 2月1日の正午、寮の玄関先で優雅な音楽が響いた。学内のクラブ、フィルハーモニー部がミニコンサートを開いた。その中で一人、懸命に演奏する外国人留学生、ベトナム人のリ・ホアン・キム・ギンさんの姿があった。彼女は去年10月から部活動に参加し、以前から興味があったと言っていたヴァイオリンに挑戦した。日本語でのニュアンスを理解するのに苦労したようだったが、週2回の練習に参加し、毎回懸命に取り組んでいた。 

 当日は、「トトロ」とスピッツの「チェリー」の2曲の演奏をし、10分程の短い時間であったが、終了後には多くの拍手をもらった。その中にギンさんを知る仲間も笑顔で拍手を送っていた。
最後の挨拶としてギンさんはこうスピーチした。
「今日はみんな来てくれてありがとうございました。私は去年の10月から部活に参加し、始めてヴァイオリンに触りました。練習は大変だったし、今日はちょっと緊張したけど、すごく楽しかったです。フィルハーモニーの皆さんにもお礼を言います。本当にありがとうございました。」
ギンさんを懸命に教え、かわいがっていた前部長の長門友加里さんはその言葉に感動し、涙した。もう一度チェリーのアンコールを行い、ミニコンサートは終了した。

 寮の中でも、寮生だけでなく、外部の学生とも交流する機会がある。寮生のみで活動するイベントとは違った雰囲気だったが、演奏終了後にも部活動のメンバーとの触れ合いも見られた。

 また、フィルハーモニー部は現在も3月の演奏会に向けて練習している。ギンさんは次回の演奏会には参加することは出来ないが、今回の演奏会で自信の糧になったようだ。ギンさんから後日、こんな手紙を頂いた。
「今日は忘れられない一日でした。今までヴァイオリンを触ったことが無かったので、今日皆の前で演奏をして、本当に嬉しいです。ヴァイオリンなんて贅沢な物だと思っていたけど、今友達みたいな存在です。短い時間だったけど、フィルハーモニー部の皆さんと一緒に練習したり、歌ったり、食べに行ったりするのは素晴らしい思い出です。ベトナムに帰ってから、また弾きたいと思っています。日本に来て、皆に会えて良かったです。皆のことは決して忘れません。有難うございました。」

人と人との出会いは一期一会、たった一度しか訪れない出来事もある。そんな体験をし、そんな想いをメロディーに乗せた演奏会だった。

玄関ホールに美しい音色が響きます

ユニットリーダーの小島早紀さんと、寮生のLe Hoang Kim Nganさん

お礼を述べるNganさん

集まった寮生や友人たち