2013年度 日中韓における経済道徳の社会経済史的研究 ―日本のエートスと道徳経済一体論―

本研究では、戦前日本における経済道徳論(観)の形成・変容を鳥瞰的に明らかにし、同時に中国と韓国との比較を通じて不変・普遍の要素を摘出する。具体的には、1910年代から顕著化し潮流化する国民道徳論、経済ないし商業(実業)道徳論が1930年代にかけてどのように変容したのかを、経済活動と道徳との結合のあり方という観点から考察する。これにより渋沢栄一の「義利合一」説および報徳運動との架橋を図る。また中韓両国における儒教的利他思想や現代中国における潜在的な経済的規範との異同を考察し、日本の独自性と東アジアの共通性を探求する。

研究方法としては、①沈大允⇔渋沢栄一⇔浮田和民、田島錦治⇔河上肇、福澤諭吉⇔福澤桃助、廣池千九郎らの所説を精査し、その異同から経済道徳の変化を探る、②修身教科書における経済と道徳との関係に関する教授内容を追跡し、国民道徳の観点から期待された経済道徳のあり方を探る、③中韓における儒教的利他思想を基準に上記の日本の変化を措定する、等の分析方法を採る

 

◎佐藤 政則 経済学部・教授
  櫻井  良樹 外国語学部・教授
  大野  正英 経済学部・准教授
  陳    玉雄 経済学部・准教授
  江島 顕一 経済学部・助教
  宮下 和大 外国語学部・非常勤講師
  藤井  大拙 公益財団法人 モラロジー研究所
〔協〕金    聖哲 麗澤大学大学院言語教育研究科 比較文明文化専攻博士課程