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教育・研究
2014.07.09|最終更新日:2020.07.30|

印西市で開催された地域講演会で中山学長が講演

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挨拶をする石井会長

 7月5日(土)、千葉県立印旛明誠高等学校で開催された地域講演会で、中山学長が「笑顔輝く子どもたちに」と題して講演しました。この講演会は、千葉県モラロジー協議会が毎年開催している「千葉県の道徳教育を推進する保護者と市民の集い」として企画され、会場となった印旛明誠高等学校の150名収容の大教室はほぼ満席の盛況ぶりでした。

冒頭、千葉県モラロジー協議会の石井次雄会長が挨拶され、その中で千葉県の森田知事の挨拶を代読されました。続いて、千葉県教育委員会の瀧本寛教育長から、道徳教育に力を入れている千葉県としては、市民参加の本講演会は大変ありがたいことであると挨拶され、続いて、会場を提供していただいた印旛明誠高等学校の森本均校長からも、新しく移転してきたばかりの学校であるが、こうした機会を通じて地域に開かれた高等学校になっていきたいとの挨拶がありました。

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千葉県教育委員会の瀧本寛教育長

次に、千葉県教育委員会が制作し県下の学校で利用されている道徳映像教材の中から、いじめ問題に焦点を当てた『いつのまに・・・』の保護者等大人用のDVDを鑑賞しました。保護者向けだったためか、子ども同士のいじめについて、問題解決のためには親の過剰な介入は避け、子ども達自身による解決に導くことが重要であるという筋立てで、いじめ対応についての指導方針を知るよい機会になりました。

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講演をする中山学長

 

 続いて演壇に立った中山学長は、道徳教育に関する世界の現状を紹介しながら、日本の状況に対する問題点を指摘し、これからのグローバルな世界で生きていく子どもたちのためには、道徳教育を充実することが最も大切であることを具体的に解説しました。そして、本学に1年間だけ在籍し病気のため若くして亡くなった竹畠明聡さんの事例紹介等を通じて、人間にとって生きることの意味は何か、人生の目的とは何かということを問いかけ、道徳が生涯を通じて必要なものであると説きました。最後に、親・教師が自らの課題として道徳教育を受けとめることが大前提であり、道徳性は親・学校・社会と子どもたちの全人格的交流で育つもの、という根本的な仕組みを理解すること、価値観の強制はよくないという観念的な反対意見に惑わされることなく、道徳教育の真髄が、理想とする価値観を子どもたちが内在化できるように支援することである等、具体的な指針を示し講演を締めくくりました。

 80分という長丁場の講演でしたが、ときにジョークに笑いも起きる中、最後は会場全体が真剣に聞き入る雰囲気となり、感動に包まれた拍手で幕を閉じました。

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来賓、実行委員のみなさんと

 最後に挨拶に立った本講演会の山口道博実行委員長は、この講演会が単発で終わることなく、継続して道徳教育の普及に取り組めるよう尽力したい、という力強い言葉で締めくくりました。

 また、この講演会全体を通じた司会は、親戚を通じて依頼されたという本学英語コミュニケーション専攻2年の小川みちるさん(写真:後列右から2番目)が努めてくれましたが、終始落ち着いて対応し、終了後には瀧本教育長からもお褒めと激励の言葉をいただき、大変よい勉強の機会になりました。