2015年度 中国企業の社会的責任に関する研究

 中国経済・社会の発展は直近においては若干停滞しつつあるようだが、それでもなお高いGDP成長率を維持している。ところが、高度成長を維持するために環境汚染、食品安全事件などで代表的な企業の社会的責任の欠如に関する問題が社会各界の関心を集めるようになってきている。一部の企業の社会的責任意識は希薄であり、企業は社会的責任を回避することを重ねており、政府機関の腐敗も問題視される。この原因として、企業の社会的責任に関する法律が未整備であり、明確な基準がなく、独立した監督管理機関がないなどの問題があることが考えられる。

中国企業の海外進出も盛んになっている。しかし、中国の海外投資における未経験、実務手続に対する無知、コンプライアンスの無視、ビジネス・インテグリティーの欠如などから進出先国政府、地元企業や住民との間でコンフリクトが生じていることも指摘されている。

今、中国はこうした問題について認識をし、改善努力をしつつある。中国における企業の社会的責任の現状と課題を明らかにし、いかなる法整備が求められ、中国企業及び外資企業がグッドカンパニーであるためにどのような変革が求められるかについて研究した。


◎梶田 幸雄 外国語学部・教授
 田漢哲   大成法律事務所