2015年度 都市中心部のサイクリング・モビリティの経済分析

 都市中心部を歩行者が安全で快適に過ごせる歩行者空間として開放することはかつての都市計画の課題の1つであった。対抗要因の1つである自動車交通についてはある程度の整除をみた。同じく自転車交通のうち通勤・通学交通についても駐輪場の整備など一定の成果がでている。しかし自転車交通については買い物交通など私事目的の交通の整除がいまだ不完全なまま残された課題となっている。

 本研究は柏市を対象として「自由気ままな」自転車交通への対策のあり方を経済学的観点から考察した。次のサブテーマで考察と調査を行った。 (1)原問題としての駐輪スペースの探索コスト問題、(2)放置自転車の外部不経済の問題、(3)放置自転車撤去ゲーム、(4)自転車の残存価値と放置行動、(5)アンケート調査から見た外部不経済の評価(放置がなくなったときの人々の評価)、(6)駐輪スペースの需要と供給における受益と負担の整合問題、(7)駐輪場の利用料金の決定に関する考察、(8)私事目的一次利用のための共通駐輪券方策の有効性、(9)きめこまかな駐輪場供給策の協力ゲーム。

 成果は2015年度にWPとして公表する予定である。

 

◎高辻 秀興 経済学部・教授