お知らせ
“アラブ音楽の夕べ”を開催
日本人二人がイスラム国に拘束され、多額の身代金の要求を突き付けられたニュース(イベント開催時)が日本中を震撼させています。この事件を契機に、イスラムに対して印象を更に悪くした日本人は多いかもしれません。
1月21日(金)、『アラブ音楽の夕べ』は、まさに事件発生と機を一にするタイミングで行われました。集まった多くの学生や教職員は、美しく優しいアラブの音楽に酔いしれていました。音楽を演奏していただいたチュニジア人のハセンさんは、演奏が終了して、参加者の大喝采の中で、涙ながらに「日本人二人が無事に解放されることを心から祈っています。イスラムはアラブ音楽と一緒で、本来、誰にでも寛容で、優しいのです・・」と語ってくれました。
ハセンさんの奥様である及川さんは、青年海外協力隊でチュニジアにクラシックバレーを教えに派遣され、その時に、知り合い、結婚されたのがハセンさんでした。結婚後も、お二人はチュニジアで芸術活動を続けていたのですが、アラブの春革命以後、チュニジア国内では芸術活動がしにくくなり、1年ほど前に、及川さんの実家がある柏市に移り住んできたそうです。
今回のイベントは、外国語学科国際交流・国際協力専攻(IEC)の授業にゲスト講師として来ていただいたシニア海外ボランティアでチュニジアに派遣されていた大久保様から、昨年末に及川さんをご紹介頂き、実現できた企画でした。企画から実施まで、お正月休みを挟んで1ヶ月しかありませんでしたが、実行委員になってくれたIEC学生の働きで、広報から会場設営まであっと言う間に整えることができました。
異文化と日本を繋ぐ役割を担うのがグローバル人材だとすれば、言語というコミュニケーション・ツールの習得と同時に必要なのが、異文化に対する興味・関心と、文化が違えば当然違ってくる価値観に対する公正な見方と寛容力ではないでしょうか。
世界はまだまだ広いのです。世界=欧米というステレオタイプの世界観をもっと多様化させていくためには、異文化の実体験は本当に重要なことだと改めて感じることができたイベントとなりました。シュクラン、メルシー、サンキュウ、テレマカシー、ありがとう!