- ホーム>
- 経済学部の新たな試み
経済学部の新たな試み
-最先端の実践教育プログラム-
I.「最先端の実践教育プログラム」とは、どのようなものですか
II.「麗澤大学-排出権取引市場」とは、どのようなものですか?
III.「実践教育プログラム」と「ビジネスゲーム」の関係はどうなっているのですか
IV. 具体的にどのようなステップを踏んで学んでいくのですか
V. 経済学科や外国語学部の学生は、このプログラムに参加できるのですか
VI. ビジネスゲームとその他の専門科目の関係はどうなっているのですか
VII. ビジネスゲームとコースの関係はどうなっているのですか
I.「最先端の実践教育プログラム」とは、どのようなものですか
麗澤大学は「持続可能な社会」の構築に資する人材を効果的に育成するためのカリキュラムとして「最先端 の実践教育プログラム」を開発しました。これは、従来の大学教育にはなかったまったく新たな「自発性を重視した教育プログラム」です。このプログラムを構 築・推進するにあたり、経済学部は、麗澤教育の理念に立ち返り、3つの原点(学生基点、実践中心、未来志向)から教材や教授法を徹底的に洗いなおしまし た。そして、その成果として、これまでとは視点を180度転換した「学生主導の教授法」を開発しました。3つの原点から「最先端の実践教育プログラム」の 特徴を整理すると、次のようにまとめられます。
(1)学生基点:徹底的に学生の立場にたって、教育を行う
・「『学ぶ人の視点』に立ち、そこから教育プログラムを設計
・より難度の高い内容に導くよう、教育プログラムを設計
・他の専門科目の位置づけが分かるよう、教育プログラムを設計
(2)実践中心:ビジネスゲームを通して、経営を体験し理解する
・自分の手と身体を使って、ビジネスを疑似体験する
・経営トップとして、自身の会社を経営する
・自身の会社の計算書類を作成する
(3)未来志向:環境問題が深刻化する近未来社会のビジネスを学ぶ
・近未来社会におけるビジネスを経験する
・経営能力、財務能力、環境・社会的責任に対する意識を高める
・持続可能な社会に対応し、リードする力をつける
II.「麗澤大学-排出権取引市場」とは、どのようなものですか?
これは、麗澤大学で経済・経営を学ぶ学生たちが、近未来社会におけるビジネスのあり方を疑似体験するた めに構築されたコンピュータ・システム上の取引市場を指します。現在、日本においては、CO2などの地球温室効果ガスの排出枠を売買する「排出権取引市 場」(排出量取引市場)は実在しませんが、麗澤大学は、地球温暖化防止の世界的な議論と欧米取引市場の動きから予想し、こうした市場の導入は、日本でもや がて不可避になると考え、これを教育プログラムの中に積極的に取り入れることとしました。
(1)「排出権取引市場がどのように機能するか」を学ぶ
持続可能な社会を構築するには、その社会がよって立つインフラ(社会基盤)を理解する必要があります。新たな社会基盤の導入に反対する立場もありますが、 麗澤大学は、それが持続可能な社会の構築に貢献するものであれば、反対し続ける必要はないと考えています。むしろ、「それが持っている可能性を探り、活か し、そして地球温暖化問題の解決に役立てるべきである」と思っています。学生たちは、そうした社会基盤の1つとして、排出権取引市場があることを学んでい くことになります。
(2)「排出権取引市場のもとで、いかに行動するか」を学ぶ
ただ し、新たな社会基盤がどのようなものかを理解するだけでは、持続可能な社会は実現できません。むしろ、大切なのは、その社会基盤を前提として、各自がどの ように行動すべきかを学ぶことです。たとえば、「企業として、地球温室効果ガスを削減するには、どのように経営を行うべきか」、あるいは「政府などの公的 機関は、どこまで排出権取引市場に関わっていくべきか」を学ぶ必要があるわけです。その意味で、「麗澤大学-排出権取引市場」は、学生たちがこれらを理解 するために準備された「学習支援インフラ」です。
III.「実践教育プログラム」と「ビジネスゲーム」の関係はどうなっているのですか
(1)ゲームを通して、実践を疑似体験します
この実践教 育プログラムの中核は、学生一人ひとりが自身の会社を経営することにあります。ただし、それは、実在する会社ではなく、クラス内で設立される「仮の会社」 です。各自は、自分の机の上に会社盤を置き、その会社のトップとなって、人を採用し、材料を購入し、商品を製造・販売していきます。そして、他の学生と競 争しながら、自身の会社を発展させていきます。これが「ビジネスゲーム」の基本です。
(2)計算書類(財務諸表・決算書)を自分で作成します
ビジネスゲームでは、各プレイヤーは、ゲーム中にカネの出入りを記録します。そして、授業が終わるたびに、その記録をもとに、自社の計算書類を作成しま す。その書類の内容にもとづいて、また各社の業績にもとづいて、成績や株価が決まってきますので、計算書類はつねに正確なものとしなければなりません。
(3)失敗を通して、学んでいきます
仮に書類に不備があれば、完全なものが出来るまで訂正し続けます。これは、学生には、厳しく思えるかもしれませんが、教員や補助スタッフが、必要に応じて 書類の作成を手助けしますので、心配することはありません。そもそも、このプログラムのねらいは、経営戦略上の失策や計算ミスを経験することで、各プレイ ヤーが、能力を伸ばすところにあるわけですから、書類作成上のミスなどは、成長のための肥やしと考えてください。
IV. 具体的にどのようなステップを踏んで学んでいくのですか
(1)1年次生は、レベル1を学びます
経営学科の学生を 例にあげて説明しましょう。まず入学すると、1年生の必修科目である「経営学入門ゼミナール」で、全員がビジネスゲームの「レベル1」を学習します(4 月~7月)。初級にあたるレベル1では、会社経営の基本を学びます。ただし、これは単なる座学ではありません。数回のオリエンテーションでゲームのルール を覚えたら、その後は、各自がトップとなって、ヒト、モノ、カネ、情報を効率的に活用し、自己の責任において、会社を経営することになります。
(2)ゲームの難度は、徐々にあがっていきます
そして、2年目から卒業までの間、「選択科目」(希望者のみ)という形で、上のレベル(最難度のゲームはレベル5)にチャレンジしていきます。レベルが進 むにつれ、難度もあがっていきます。このため、前のレベルをクリアできない限り、つまり、各レベルで要求される実力をつけない限り、難度の高い次レベルへ とは進めません。もっとも、教育プログラムそのものは、努力する学生を支援する設計になっていますので、はっきりとした目的意識を持った学生であれば、必 ずレベル5まで進み、すべてをクリアすることができます。
(3)2年次生は、レベル2と3を学びます
2年生になると、選択科目として、ビジネスゲームの中級クラスを履修します。このクラスでは、レベル2と3を学びます。レベル2では、レベル1で学んだこ とに加え、競争入札、資金調達、教育訓練、保険の基本などを学習します。レベル1よりも現実に近い経営を体験するわけです。これを終えたら、レベル3へ進 みます。ここでは、営業所の開設、グループ内取引、株式売買の基本などを理解していきます。レベル3の特徴は、各プレイヤーが経営する会社の業績に応じ て、各社の株価が決まってくること、そして、その株式を各プレイヤーが売買することです。ここでは、本業を通じての利益のみならず、株式売買などの金融取 引を通じても利益をあげていくことになります。
(4)現実社会から近未来社会へ進みます
レベル3までが、現実のビジネス社会を前提としたゲームです。これに対し、ビジネスゲームの上級クラス(レベル4と5)は、時代を先取りした近未来社会の ゲームとなります。つまり、実践教育プログラムは、レベル4以降、名実ともに「『最先端の』プログラム」となるわけです。これは、言わば、低炭素社会にお ける生き残りゲームを体験するもので、一定以上の経験と専門知識を持った3年生以上の学生でなければ、チャレンジできません。
(5)3年次生・4年次生は、レベル4と5を学びます
レベル4では、地球温室効果ガス排出量(CO2換算)を計算するための新たな書類の作成が求められます。ゲームのルールとして、CO2排出量に応じて課さ れる「炭素税」が導入されます。このため、「炭素生産性」(1トン当りの炭素の排出に対し、どれだけ効率的に商品の製造販売ができるか)をどのように改善 するかが、企業経営にとって鍵となってきます。
レベル4での経験を踏まえ、プレイヤーは、最終ステージ(レベル5)へと進みます。ここでは 「温室効果ガス排出量計算書」「排出権原価計算書・管理表」などの作成が義務づけられ、さらに、排出権取引市場で、実際に排出権(排出許容枠)の売買を行 うことになります。排出権市場に供給される排出権は、クラス全体で段階的に削減されるため、各プレイヤーは、炭素生産性をあげるための環境投資を進めなけ ればならなくなります。
レベル1~5までの流れをイメージ化したものが、図表1となります。
以上、すべての段階をクリアした時、学生(プレイヤー)は、ビジネスゲームのエキスパート(達人)とな ります。ここまで来れば、会計上の書類を読む上でのポイントも、企業経営の全体把握も、そして近未来社会における経営戦略も、ほとんど直観的に把握できる ようになり、さらには、近未来社会に通用する新たなビジネスモデルも構想できるようになります。
V. 経済学科や外国語学部の学生は、このプログラムに参加できるのですか
経済学科の学生も、また外国語学部の学生も、この「最先端の実践教育プログラム」で学ぶことができま す。ただし、「最先端の実践教育プログラム」に参加する前提として、ビジネスゲームの初級を履修しなければなりません。これは、経営学科1年生の必修科目 (経営学入門ゼミナール)に相当する科目で、具体的には、レベル1を学ぶクラスとして用意されたものです。初級の履修さえ終えれば、後は、経営学科の学生 と同様に、ビジネスゲームの中級(レベル2と3)、上級(レベル4と5)を段階的に選択履修していくことができます。
VI. ビジネスゲームとその他の専門科目の関係はどうなっているのですか
(1)ゲームのレベルがあがるにつれ、専門科目の選択幅が広がっていく
経済学部には、「経済学科基礎専門科目」「経営学科基礎専門科目」「経済学専門科目」「経営学専門科目」などの専門科目区分が置かれ、それぞれの区分の中に数多くの専門科目が用意されています。それらの科目を履修する際の選択の幅は、年次を追って広がっていきます。
ビジネスゲームとの関係で言えば、ビジネスゲームのレベルがあがるにつれ、その他の専門科目の選択の幅(自由度)も広がるということです。また、ビジネス ゲームは、基本的に各学年で半期間(前期か後期)となっており、続けて一気にすべてのレベルを履修することはできません。つまり、学生は、図表2に示され ているように、ゲームの各段階に応じて配当されているその他の専門科目を履修しながら、3年以上の時間をかけ、上のレベルを目指していくことになります。
(2)専門科目の履修を通じて、理解を深めていく
カリ キュラムをこうした設計(図表2)とした理由は、簡単に言えば、ビジネスゲームだけでは、経済・経営の詳細を正確に把握できないからです。ゲームで体感で きる世界はあくまでも抽象化された仮想世界に過ぎず、教育を提供する側とすれば、学生の理解をこの段階にとどめておくわけにはいきません。たとえば、ビジ ネスゲームでは、ヒトを採用し、教育研修を行い、給与などを従業員に支払います。しかし、ゲームでは「どのようにして質の高いヒトを見つけ出すのか」「ど のような教育を行えば、より高い効果をあげられるのか」「どの程度まで、業績や貢献を加味して給与を支払うのか」などは一切考える必要はありません。これ らの側面は、すべてゲームから捨象されているからです。しかし、これは、現実のビジネスではあり得ないことです。
ですから、たとえ ば、ビジネスゲームを通してヒトの問題に関心を持った学生であれば、自身の理解を深めるため、人事管理論、組織行動論、国際人事組織論、人材開発論などの 専門科目を段階的に履修していくことになります。また逆に、これらを履修することで、次のレベルのビジネスゲームで得られる知識も、一層の広がりを持って くることになります。
VII. ビジネスゲームとコースの関係はどうなっているのですか
(1)10の専門コースは「理想的な履修モデル」を示しています
経済学部では、経済学科・経営学科ともに、それぞれ5つずつの専門コースが設置されています。経済学科は「理論・計量コース」「経済政策コース」「ファイ ナンスコース」「公共政策コース」「国際社会コース」の5コース、経営学科は「戦略・マーケティングコース」「組織・人事コース」「会計・税務コース」 「経営情報コース」「企業法務コース」の5コースです。
2年生になると、学生たちは「将来、自分はどのような分野で活躍したいのか」を、より 具体的に考えなければならなくなります。そして、将来像がはっきりとしたら、次に、その目的に向かって、専門科目を計画的に選択・履修していかなければな りません。ただ、この時、多くの学生が「いったいどのような科目を履修したらよいのか」と迷うものです。そこで、経済学部では『君の可能性、こう生か せ!』という冊子を作り、それぞれのコースで専門知識を積み上げていくための履修モデルを提示しています。つまり、10の専門コースとは、一人ひとりの学 生が自らの履修パスを構築して行く際の「羅針盤」(案内標識)のようなものだと考えてください。
(2)ビジネスゲームを経験することで、専門コースへの関心を高めます
たとえば、ビジネスゲームを通じて、ヒトの問題に関心を持った学生であれば、「組織・人事コース」で紹介されている科目群の履修を考えるようになります。 また、別の学生は、ビジネスゲームのレベル4や5を意識し、温室効果ガスの削減というテーマに強い関心を持つかもしれません。その場合には、「公共政策 コース」で紹介される科目群の履修を検討するようになるでしょう。つまり、学生たちが、自分の将来やキャリアを考えた時に「いったいどのような科目を履修 したらよいのか」などと迷うことのないよう、専門コースという「履修モデル」が示されているのです。
なお、専門コースへの関心が高ま り、「ある特定分野に集中し、高度の専門性を身につけたい」と考え、「しかもそのためには、これ以上のゲーム履修は必要ない」と判断した学生は、当然のこ とながら、わざわざ、難度の高いゲームまで挑戦する必要はありません。ビジネスゲームは、各自が関心を持てる分野を探す上での「きっかけ」を提供するもの であり、また経済・経営という学問領域全体の中で、各専門分野がどのような位置づけになっているかを、直感的に把握するための「枠組み」に過ぎないからで す。
(3)4つの特別コースに参加しても、ゲームの基礎は学べます
経済学部には、上記 10の専門コース以外に、「IMCコース」「中国MCコース」「REPPL税理士コース」「REPPL公務員コース」といった4つの特別コースが用意され ています。10の専門コースと比べ、これらのコースでは、履修上の自由度はかなり限定されてきます。それは、特別コースの目指す方向が、より明確で絞り込 まれているからです。それゆえ、たとえば、英語の勉強に集中したいと考えるIMCコースの学生であれば、また公務員を目指すREPPL公務員コースの学生 であれば、自身の目標に特化した学習を進める方が合理的でしょうから、必ずしも、高レベルのゲームまで履修する必要はないでしょう。
ただ、特別コースを選択した学生であっても、レベル1などの平易なビジネスゲームを履修することは勧めます。経営の基礎知識は、色々な場面で必ず活きてく ると思われるからです。また経済学部としても、その点を考慮し、IMCコースの1年生などに対しては、英語版のビジネスゲームを用意しています。特別コー スに参加する学生が、さらに上のレベルのビジネスゲームにチャレンジする場合は、自らが所属する特別コースの担当教員と相談してください。
本件に関するお問い合わせ先
info@reitaku-u.ac.jp














