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2007/10/09

世界を股にかけて活躍する麗澤卒業生

前回、車いすテニス界での国枝君の奮闘ぶりを取り上げたが、麗澤には、スポーツ界だけでなく、ビジネス界でも世界的に活躍している卒業生がいることをご紹介したい。

9月2日、インドの英字新聞に麗澤の卒業生、中川敏彰氏が顔写真入りで掲載された。それも「インド経営幹部昨年度所得番付トップ10」の第9位にランクさ れているのだ。このトピックを取り上げたのは、『ヒンドゥスタン・タイムズ』(Hindustan Times)、『タイムズ・オヴ・インディア』(Times of India)、『ビジネス・スタンダード』(Business Standard)ほかの各紙である。

蛇足ながら、誤解を避けるため に申し上げると、中川氏は「インド人」ではなく、れっきとした日本男子であり、麗澤大学中国語学科の卒業生である(現在、56歳)。さらに第9位にランク された1.344億ルピー(約4億円)の収入というのは、彼個人の収入ではなく、出資会社が受ける利益の一部というのが実態のようだが、いずれにせよ、イ ンドの実業界で活躍する卒業生がいるというのは嬉しいかぎりである。

中川氏とは個人的にも親しい間柄である。麗澤大学時代は同じ寮で生活し、一緒にFENの勉強をしたこともある(小生はイギリス語学科)。当時から、中国語学科の学生でありながらも、幅広い行動力と旺盛な好奇心をもつ先輩として一目置かれる存在だった。

麗澤大学卒業後、1973年に、本田技研工業入社。その後、彼は同社でその持てる能力をいかんなく発揮し、これまでロンドン、香港、プラハ、パリ、北京で の駐在に加え、本社での中近東担当や部長職にあたる中国・アセアン各業務室長、さらに直近では第一業務室[北米・欧州・南米]室長を歴任し、同社の海外事 業で、文字通り世界を股にかけて活躍してきた。

2006年から単一会社としては二輪車生産台数世界最大のインド合弁会社ヒーローホンダの共同執行社長に就任し、現在に至っている。

彼が欧州に滞在していたときに、食事を一緒にしたことがあるが、ファッション雑誌から抜け出たような美しい奥方も同伴され、別の意味で先輩としての株がさらに上がったことを覚えている。

現役でバリバリに活躍されている中川氏に「麗澤大学で学んだことで何が役に立ったか」と伺ったところ、つぎのような回答をいただいた。

「海外のビジネスで役に立ったこととして、もちろん語学(中国語・英語)は、実践的な麗大のカリキュラムと熱心な先生方のお陰で、力がついたと感謝してい ますが、実は専門の中国語圏でのビジネス経歴は、わたしのホンダ人生33年間の中でも5分の1ほどしかなく、あとは、他の世界の地域を担当することのほう が、圧倒的に多かったと言えます。

そうした職域の中で、やはり基本的な部分でありがたかったのは、麗大の自由な雰囲気の中で、まず世界には様々な宗教や文化の中の多様な価値観や考え方があるんだ、という認識をしっかり持てたこと。

お互いの多様かつ異質な価値観や考え方を、思いやりをもって、認め合い、尊重し合って、相互理解と信頼を深めていくことにより、海外の様々な人種・社会・文化と快適に付き合っていけるということを、理解するきっかけづくりをしてもらったこと。

さらに、麗大の建学精神に謳われている、それら多様な価値観や思考の奥にある真理や本質をとらえていこうとする姿勢が学べたような気がします。

それによって、さまざまな地域でのビジネス展開の中で、厳しい現実と多様な価値観から発生する問題・課題を懐深く柔軟に受け入れ、企業のビジネスニーズ と、それらをいかに調和させて事業を運営していくかを考える、自分自身の大切なベースとなったのではないかと思い返しています。」

麗澤の建学の精神を中核にした多文化共生教育の重要性を再認識した次第である。中川氏につづく後輩が麗澤の門より数多く輩出されることを祈らずにはおられない。

ウットラカンド州知事公邸で、合弁パートナーの会長と一緒に(右:中川氏)

ウットラカンド州知事公邸で、合弁パートナーの会長と一緒に(右:中川氏)

合弁パートナーの親族の結婚式に招待され、インドの民族衣装(正装)で出席

合弁パートナーの親族の結婚式に招待され、インドの民族衣装(正装)で出席