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2007/11/15

上海訪問 その1

11月9日から3泊4日の日程で、中国の上海を訪れた。麗澤大学の提携校、上海財経大学創立90周年の記念式典に参加するためである。同大学とは、 1998年に協定書を交わし、2005年から同大学に麗澤大学生を17名ほど送り出している。麗澤大学からは、私以外に国際経済学部の高辻学部長、外国語 学部の千島教授、そして学長室の小出幹事が同行した。
上海財経大学からは、式典以外にもう一つの要請があった。「今回は学術交流を行う好機で あるので、専門分野について講義をしてもらいたい。英語ならば英語のわかる聴衆を、日本語ならば日本語のわかる聴衆を用意する」というお話だった。私の専 門はイギリス文学だが、日本人が中国でイギリスの話をするよりも、学長として両校の相互理解を深めたいという想いの方が強く、「麗澤大学と道経一体の思 想」という演題で、創立者廣池千九郎の道徳思想を中心に日本語の原稿と講義資料を準備した。
11月10日の記念式典は天候にも恵まれ、盛大な イベントだった。大学に至る歩道には、赤地に金文字で同大学のモットー、「厚徳博学」を書いたペナントのようなものが飾られ、大学正門には学生たちが「熱 烈歓迎」のプラカードをかかげて来場者を出迎え、全学あげて祝賀ムードを盛り上げていた。
記念式典には、上海市長を始め、海外の提携校からも 多くの来賓が参加していた。上海財経大学の関係者はもちろんのこと、台湾の逢甲大学の張学長やアメリカのウェブスター大学のマイヤー学長らとも出会い、情 報交換ができたことは、このような式典に参加する副産物的メリットでもある。
私たちの講演は外語系の教室で行われ、100人ほどの聴衆がいた と思う。予定通り講演はスタートしたものの、ちょっとしたハプニングもあった。まず事前の打合せでは学術的な講演をする予定だったけれども、聴衆の顔ぶれ を拝見して、話の内容を変える必要があることがわかった。最前列には、日本に留学して博士号を取得した教授陣が、その後列には日語系学生が席を埋めてい た。中には日本語を習い始めてまだ一年にもみたない学生もいるという。また図表などを使用するため、講義の概略を含めた資料を事前にメールと郵便で送って おいたのだが、会場には準備されていなかった。
私は新古典主義的経済学と道経一体の思想の比較を足がかりに話をしようと思っていたけれども、 資料がないのでそれもかなわず、急遽、麗澤大学の建学の精神とモラロジー、公共善と人類社会の「持続可能な発展」に内容を切り変えた。高辻教授は、住宅価 格のインデックスの必要性をビジネス・チャンスとからめて、実にわかりやすい日本語で上手く説明した。私たちの日本語の講義だけでは心もとないので、これ も急遽だったが、中国語に堪能な千島教授に通訳をお願いした。両教授とも、その対応ぶりは見事だった。講演後、学生からは質問や、麗澤大学に是非留学した いという申し出もあり、少なくとも一方的な講演ではなかったことがわかって、ほっと安堵の胸をなでおろした。上海訪問が初めてでいろいろと戸惑った私に とって、「ここは中国であり、これも想定内」という同僚のコメントが印象的だった。
残念ながら隹・q学長とはお会いできなかったが、同日、上海 財経大学が経営するホテルで、大学主催のランチ(食べきれないほどの中国式饗宴)に招待され、副学長の周仲鬟梛ウ授や大学関係者らと歓談した。「今後ともさ らなる両校の学術的・人的交流を図りたい」という同副学長の歓迎の言葉を胸に刻んで、会場を後にした。

上海財経大学 記念式典の垂れ幕前で (右から、中山学長、高辻学部長)

上海財経大学 記念式典の垂れ幕前で (右から、中山学長、高辻学部長)

左から、通訳する千島教授、 質疑に答える中山学長、高辻学部長

左から、通訳する千島教授、 質疑に答える中山学長、高辻学部長

教授陣をはじめ、多くの聴衆が集まった

教授陣をはじめ、多くの聴衆が集まった

熱烈歓迎を受ける本学関係者

熱烈歓迎を受ける本学関係者