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2008/02/12

麗澤版 タイ・スタディツアー

「何が幸福か」を肌で知る体験学習

アッシジの聖フランチェスコの崇高な精神を表した『平和の祈り』に、「与えることによって与えられ」という言葉がある。この言葉が単に言葉としてではな く、自らの実体験として味わうことができたら、どんなにか素晴らしいことだろう。麗澤大学主催のタイ・スタディツアーに参加した学生の感想文を読んでいた とき、この聖フランチェスコの言葉が、ふたたび私の脳裏に浮かんできた。

このツアーを引率するのは外国語学部の竹原茂教授である。竹 原教授は、日本留学中に母国ラオスでの政変によって難民生活を余儀なくされ、日本に帰化されたラオス系日本人で、そのご自身の経験から、「難民が難民を助 ける」というコンセプトのもと、タイやラオスでも難民救援活動を推進している。その活動を麗澤大学の教育現場へフィードバックする一環として、本学学生の 研修旅行、メーコックファームへのスタディツアーを行っている。

メーコックファームは1990年に発足し、タイ北部の少数民族の救援 をその目的にしている。特に麻薬中毒者を親に持つ子供たちの自立を支援しようとするもので、子供たちが将来、貧困から麻薬栽培や人身売買で生計を立てるこ とのないように教育するのが、この活動の目的となっている。

学生たちに「1番印象に残っているのは何か」と尋ねれば、おそらくほとん どの学生が口をそろえたように、メーコックファームの子どもたちとの出会いと答えるであろう。麗澤大学の学生たちは、メーコックファームを訪問するにあた り、子供たちを楽しませようと、日本から縄跳び、風船、折り紙なども持っていったようである。しかし、学生たちは自分たちの「与えること」よりも、「与え られ」たことのほうが多かったようだ。私の言葉よりも、学生たちの生の声をご紹介しよう。

「タイ・スタディツアーは 『幸せ』とは何かを、改めて考えるきっかけを私に与えてくれました。日本は先進国であり、とても恵まれています。もちろんタイ・スタディツアーに参加した 初期は、日本人は幸せだと思っていました。しかし、日本のように決して環境が整っているとは言えない状況でも、自ら遊び道具を作り、楽しそうに遊ぶ子供た ちの姿を見て、欲しい物がすぐに手に入ることだけが『幸せ』であるとは限らないと思いました。」

「私はアジアの豊かさを痛感する。ア ジアは後れている、そんなの嘘である。村に住む人々は皆満面に笑みを浮かべている。幸福という観点から見るとカレン族は日本より進んでいる。書物では得ら れない衝撃、感動を受けた。カレン族の人々に幸福とは何かを眩しすぎるほど見せつけられた。便利と幸福は違う。」

「『また行きた い!!』これが私が帰る直前に思ったことです。たぶんスタディツアーのメンバーがみんな思ったことだと思います。・・・・子供達はみんな無邪気な笑顔でそ んなこと(不幸な生い立ち)を感じさせなかったからです。私達の重い荷物も何も言わず部屋までもっていってくれたり、その次の朝も子供達は5時におきて食 事の準備や掃除など自分たちの当番をいやな顔一つせず、むしろ楽しそうにしていました。私はいままで自分や周りに甘えていたことに気づかされました。そし て日本の物があふれている生活を普通に過ごしてきた自分に、恐ろしささえ感じました。周りの環境に慣れきってしまい、他の国に物が不足している現実を忘れ きっていたのです。」

竹原教授は、真の国際協力についてこう語る。「真の国際協力とは、物や金だけの援助ではな く、教育と実践を通して相手国の人々の苦しみを理解し、互いに影響を与えあう活動を永続させることにある」と。これからも、できるだけ多くの学生がこのツ アーに参加することを望む次第である。

子ども達に配膳をする学生

子ども達に配膳をする学生

みんな一緒に

みんな一緒に

さようならの朝 涙で再会を約束

さようならの朝 涙で再会を約束

歓迎の旗の前で(竹原教授:前列左から3番目)

歓迎の旗の前で(竹原教授:前列左から3番目)