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2008/10/21

第1回日本ミルトン協会研究大会を 本学で開催して

麗澤大学では、1年を通していろいろな学会が開催される。先日も、本学園の廣池千九郎記念講堂を会場にして朝鮮学会が開催されたばかりである。職務柄、挨 拶をしたり懇親会に参加したりすることも少なくないが、好意的なコメントをいただくことが多い。千葉の柏にありながら、千代田線で東京都心から1時間以内 でアクセス可能という交通の便、東京ドーム約10個分という広大な廣池学園の敷地面積(約46万平方メートル)、樹木だけで約1万5千本もある豊かな緑、 学園内にある「れいたくキャンパスプラザ」の宿泊・懇親会会場の設備、学会開催への大学側からの資金的援助、献身的な学園職員の協力など、手前味噌なが ら、学会開催場として相応しい条件が整っているからだだろう。

先日の10月18日に開催された日本ミルトン協会第1回大会も、お蔭さ まで、盛会のうちに終えることができた。日本ミルトン協会(Milton Association of Japan, MAJ)は2008年4月に発足した学会だが、その前身は全国規模の学会、日本ミルトン・センター(Milton Center of Japan, MCJ)で、イギリスを代表する叙事詩人ジョン・ミルトンの学術的研究では日本を代表する研究機関である。MCJの事務局は、1975年、京都の同志社女 子大学内に設置され、昨年までは同大学がホスト校として大会会場を提供してくださっていた。しかし、同事務局の閉鎖にともない、今年より大会会場は会員の 持ち回りとなった。そして学会の改組と事務局の一新を期に、その名称もMCJからMAJへ変更したわけである。しかし、シェイクピアがジュリエットの口を 借りていみじくも“What’s in a name? That which we call a rose by any other name would smell as sweet.”といったように、学会の名称は変わっても、研究熱心で協力的な会員と学会の家族的な雰囲気は変わっていない。

今回、麗 澤大学がMAJ第1回大会会場に立候補したのは、私がMCJ会長に引き続き、MAJ初代会長も拝命したという経緯があった。また、今年はミルトン生誕 400周年を迎える特別の年でもある。日本で言うと、近江聖人と呼ばれた中江藤樹がミルトンと同じ1608年に生まれているといえば、その歴史的な感覚が つかめるであろうか。今回のMAJ大会は、麗澤大学が来年開学50周年を、再来年に廣池学園創立75周年を迎えることもあって、まさにエポックメイキング なイベントとなった。

大会参加者は例年より少なめであったが、大会の発表内容は非常に充実していた。大会プログラムをご紹介する と、研究発表として、「adiaphorism の突然変異―ミルトンにおける『自由』の品格」白鳥正孝氏、「詩人のジレンマ―『失楽園』における神」川崎和基氏、「ミルトンと現代文学」と題したシンポ ジウムでは、箭川修氏をオーガナイザーにして、「『地上のもの』の詩学―リチャード・ウィルバーのミルトン理解」西川健誠氏、「楽園追放後の天使たち― セース・ノーテボームの『ロスト・パラダイス』とジョン・ミルトンの『パラダイス・ロスト』」笹川渉氏、「『ポストコロニアル・ミルトン』―サルマン・ル シュディーの『悪魔の詩』から『パラダイス・ロスト』を読む」末廣幹氏の研究発表があった。

大会終了後、れいたくキャンパスプラザで の懇親会も和やかな雰囲気の中でお開きとなり、爽やかな夜風に吹かれたいと思っていたら、ちょうど東門のバス停の場所を尋ねられたので、食後の運動にご案 内することにした。すでに夜の帳が下りていたけれども、東門のバス停まで、桜並木、なんじゃもんじゃ、ヒマラヤスギ、バラ園などの植物談議をしながら、心 地よい散歩を楽しんだ。一緒に散歩した方からの感想、「ここは木々の香りもして空気が違いますね」という一言が、上等な食後酒のように心に沁み入った。

研究発表

研究発表

シンポジウム

シンポジウム