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2010/05/26

日独学長会議に参加して

学期中にも関わらず、ドイツのベルリンで開催された日独学長会議に参加したのは、本学がドイツに提携校を持ち、学部改組以前のドイツ語学科の時代から、積 極的に交流を深めてきた経緯があったからだ。ちょうど2年前の2008年5月にイェーナ大学創立450周年記念式典に参加したことは、まだ記憶に新しい。

ドイツのベルリンに到着したのは5月15日。日本を飛び立った時の蒸し暑い天候がうそのようで、ドイツでは肌寒く小雨が降っていた。最低気温が 6度と聞いて冬支度にさっそく切り替えた。余裕をもってドイツ入りしたのは、7時間の時差の調整日を一日設けたのと、現在ベルリンの日本大使館の領事部に 勤務している本学OBの川井文さんと4年ぶりに再会し、卒業生の動向を知りたいと思ったからだ。4年前には、同じベルリンの地で、当時ベルリン大使館の派 遣員であり、後に外務省採用となった同じくドイツ語学科OBの見目涼子さんとも会う機会があったが、現在は帰国しているようである。さっそく川井さんを囲 んでミニ同窓会を開き、学生時代やドイツ語学科の恩師のことなど、思い出話に花が咲いた。海外で立派に活躍している卒業生の姿を見ることほど、教師として 嬉しいことはない。

さて日独学長会議では、ドイツの大学事情をはじめとして、フロアとの活発な意見交換を通して、現在日本で話題 になっているボローニャ・プロセスやエラスムス計画などの実情も実感でき、非常に学ぶべき点が多く、有意義な会議だったといえよう。会議の概要について は、同行した本学の草本 晶准教授の簡潔な報告が文末にあるので、ご覧をいただきたい。ドイツ留学も経験している草本准教授はドイツ語が堪能でドイツ滞在 中に通訳としても大活躍してくれた。

日独学長会議には思わぬ副産物が二つもあった。まず一つ目、初日に日独学長とドイツ連邦教育研究省の関係者との会食があったのだが、本学の提携 校ハレ大学のDiepenbrock学長も同席し、親しく話しあう機会を持てたことだ。そして二つ目は、会議場へのエレベーターが満員で、しかたなく息を 切らして階段を上ろうとした時、偶然にもジョークを交わしたドイツ人が、本学の提携校ロストック大学のSchareck学長であったことだ。ちなみにハレ 大学とは1985年から交流協定を結び、2008年までに合計200人の本学学生を派遣している。ロストック大学に派遣した学生は1987年から2009 年までで合計64名である。

この他にも交互に送り出しと受け入れの相互交流を行っているドイツの大学にイェーナ大学とトリーア大学がある。合計して、イェーナ大学へは 1986年から2009年まで本学学生が464名、イェーナ大学から本学へは1991年から2009年までドイツ人留学生が53名、本学からトリーア大学 へは1994年から2009年まで本学学生が94名、トリーア大学から本学へは1995年から2009年までドイツ学生が17名、それぞれ留学している。 この他にも、ビーレフェルト大学、ワイマール大学、ドレスデン大学、ベルリン・フンボルト大学などに本学学生を派遣している。本学とドイツ諸大学との交流 は、ベルリンの壁の崩壊以前からすでに始まっており、2009年までに総勢892名もの学生を派遣しているのである。
2日目の会議で、そのよ うな本学とドイツ諸大学との交流の経緯を述べ、相互交流の必要性についてコメントをしたところ、会議後に在ドイツ日本大使館の西井参事官がわざわざ挨拶に 来てくださった。ドイツでの本学の活動のことをご存じだったので、とても有難く思った次第である。また二日目の夜には「ヒロシマ通り」にある壮麗な在ドイ ツ日本国大使館で盛大なパーティが開催された。お世話になった神余隆博特命全権大使をはじめ、関係者の方々にはこの場を借りて心より御礼申し上げたい。

日独学長会議

日独学長会議

本学OB川井さんとの再会

本学OB川井さんとの再会

森鴎外記念館訪問

森鴎外記念館訪問

≪草本准教授による報告≫
去る5月17日・18日にドイツ・ベルリンにて日独学長会議が行われた。日本およびドイツから学長、副学長、国際交流担当、教育省庁関係者などおよそ70近い大学や機関から約150人の参加者があった。
1日目の午前中はベルリン自由大学内でドイツ教育研究省との会合があり、午後からは「日独における高等教育改革竏昼、通の課題、協力の契機」と題して、まず は、大学における研究と教育の現状やそのバランスのあり方や、研究支援について講演とパネルディスカッションが行われた。その中でも、質の高い大学は質の 高い教育無しには考えられないという共通理解から、どのように質の高い教育を評価し、大学はそれをどのようにアピールできるかという問題をめぐって活発な 意見交換がなされた。
2日目はベルリン日独センターに会場を移し、午前中は「変遷する大学運営竏茶Aカデミックな自治からトップダウンマネジメ ントへの移行か」というテーマのもと、両国における近年の大学運営の移り変わりについて講演があった。午後は「大学の戦略的国際化ならびに共同活動のチャ ンス」についてパネルディスカッションがあり、ドイツで大きな論点となっているボローニャ協定について、また留学生の数を(送出しも受入れも含め)増やす ための方策について意見が交わされた。
両日とも、高等教育の分野で似た問題を抱えているドイツと日本で、互いに学び合おうとする姿勢が活発な意見交換を促し、示唆に富む内容となった。また、多くの参加者と直接コンタクトを取ったことで、麗澤の存在をアピールできたことも大きな収穫だった。