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2011/10/05

新校舎「あすなろ」での第二の卒業式で祝意を新たに

 去る10月1日(土)、第8回目のホームカミングデイ(HCD)が開催され、参加者約480名(卒業生約200名、在学生約150名、教職員約130名)が母校に集った。今回のホームカミングデイには、特別のイベントが用意されていた。それは、東日本大震災の影響で今春3月14日(月)の学位記授与式に参加できなかった学生諸君のために「第二の卒業式」を開催することだった。この春に完成したばかりの新校舎「あすなろ」2階のカフェ・ラウンジとIラウンジを会場とし、「特別招待期」として招かれた70期卒業生51名が参加してくれた。式の最後に、70期を代表してドイツ語学科卒業の、西本瑠依さんの挨拶、招待期を代表して、中国語学科を卒業し上海など海外を股にかけて活躍している60期の田口雅章さんの挨拶が続いたが、どれも素晴らしかった。

 式では、井出元ホームカミングデイ委員長、廣池幹堂廣池学園理事長の挨拶の後、大学を代表して短い挨拶を述べたので、以下に紹介したい。

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 皆さん、本日、この新校舎「あすなろ」で、第二の卒業式を開催できますことを、心からほんとうにうれしく思います。参加事前申し込みが50名ほどあったと聞いておりますが、本日は、ご多忙中にもかかわらず、ホームカミングデイとこの第二の卒業式にご参加くださり、心より感謝しております。

 皆さんにとっても、私どもにとっても、そしてすべての日本人にとっても、あの2011年3月11日というのは、生涯忘れられない日になりました。私たちが卒業式を行ったのは、その3日後の14日でした。当時は日本国中に自粛ムードが漂い、このようなときに祝意を表すことは避けるべきではないかという意見もありましたが、私どもは、そのような時だからこそ、参加される学生諸君だけでなく、参加できない皆さんにもエールを送り、社会へ飛び立っていただこうと開催を決定いたしました。

 学位記授与式当日の早朝、当時の佐藤副学長が被災した教え子に安否の連絡をいれたところ、その学生は自分の家が損壊し、学位記授与式に参加できないにもかかわらず、「こんな時だからこそ、ぜひ、学位記授与式を行い、卒業生を祝ってやってください」と仲間への思いやりの気持ちを伝えたそうです。

  また式場で答辞を述べた外国語学部英語学科の木村理華子さんも、参加できなかった皆さんのことを思いやり、涙ながらに、「3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で、本日参加できなかった仲間がいます。式への参加を断念せざるを得なかった仲間の気持ちを背負って、私はこの壇上に立っています。私自身、発生当時は地元仙台におりましたが、この晴れ舞台に立てるのも家族をはじめ地元の人々のおかげです」と、参加できなかった皆さんの気持ちに想いを馳せながら、友のことを思いやる麗澤スピリットを伝えてくれました。

  式典の中止はもっとも簡単な選択肢でしたが、あのような時であるからこそ、あえて被災者の方々や、式典に出席できない学生諸君のことに想いをいたし、皆さんを励まし、未来に向けて一歩を踏み出そうと呼び掛けたかったわけです。式典でその想いを語った私の学長告辞が、旺文社の『それでもいまは、真っ白な帆をあげよう』に収載されましたので、本日のプレゼントとして、皆さんの卒業を改めて心からお祝いするために謹呈させていただきたく存じます。

  その当時の気持ち、学位記授与式が皆さんにとって大切な式典であり、私たち麗澤大学の教職員一同、皆さんの新しい門出を心から祝い、その喜びを分かち合いたいという強い想いは、まったく当時と変わらず、いや、今まで以上に、本日その想いをさらに新たにしております。そのお祝いの気持ちを少しでも表すために、本日、このように、ささやかながら、第二の卒業式を挙行した次第です。もう一度、心を込めて申し上げたいと思います。ご卒業、ほんとうにおめでとう。

                                                            平成23年10月1日