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2014/07/28

第51回教育者研究会(新潟県長岡市)で中山学長が講演

 麗澤大学の関連団体である公益財団法人モラロジー研究所が主催し文部科学省及び各地の教育委員会が後援する教育者研究会は、「教師自身の人間的成長が、教育力の向上につながる」との視点に立って昭和38年から開催され、今年は7月から全国92の会場で「思いやりの心を育てる」をテーマに開催されています。

 平成26年7月26日(土)に新潟県長岡市の「アトリウム長岡」で開催された第51回教育者研究会で中山理学長が講演し、小学校・中学校・高等学校の教職員をはじめ教育に関心のある方など88名が参加しました。

 

 冒頭、新潟県教育委員会の中山道夫教育次長が挨拶をされ、新潟県における道徳教育のあり方を紹介され、学校と家庭と地域が密着した態勢が必要であると述べられました。

 

 続いて演壇に立った中山学長は、「子どもたちの『生きる力』を育てる―グローバル化時代を迎えて―」と題して、1時間の講演を行いました。冒頭で、今、なぜ道徳教育が問題となるのかを指摘され、これからのグローバルな世界で生きていく子どもたちのためには、教育現場での道徳教育の実質化が最も大切であることを説かれました。そして、私たちの人生を形作っている様々な関係性をよりよくしていくことが道徳教育であり、他者との道徳的関係性は環境や年齢が変わるたびに新しく組み換えられるため、道徳は生涯かけて学ぶものであると話されました。続いて、海外での人格教育の現状に触れ、中でも品性教育について本学と共同研究を進めているアメリカのミズーリ大学セントルイス校との道徳教育のインパクトを測定するツール作りの共同開発が行われていることが紹介され、アメリカでの人格教育の実態や様々な教育実践例が盛り込まれたバーコビッツ博士の著書の翻訳書である『学校が変わるスーパーテクニック-アメリカの人格教育からのアプローチ』(麗澤大学出版会、2014年)を上梓することになったことが紹介されました。講演の最後では、親と教師が自らの課題として道徳教育を受けとめることが大前提であり、道徳性は親と学校と社会と子どもたちの全人格的交流で育つものという仕組みを理解すること、価値観の強制はよくないという観念的な反対意見に惑わされることなく、道徳教育の真髄が理想とする価値観を子どもたちが内在化できるように支援することである等、具体的な指針を示し講演を締めくくりました。1時間の講演でしたが、折々のユーモアに笑いも起きる中、熱のこもった講演に参加者たちは最後まで熱心に耳を傾けていました。

 

 次に演壇に立った長岡市国際交流センターの羽賀友信センター長は、「世界の子どもから見た生きる力の育み方」をテーマに講演され、これまでの海外での経験をもとにご自身がファインダー越しに見たアフガニスタンとブータンを比較しながら、多くの写真を投影しながら解説されました。羽賀氏は、今の子どもたちに知って欲しいことは、私たちが当たり前だと思っていることが世界では当たり前ではないことが多いことであり、それを知ることが学びの原点であると紹介されました。そして、今でも紛争が続く地域の報道を見て涙が止まらないのは、私が受けた教育の賜物である。生きる力とはポジティブに諦めない心を持つことである、と話されました。

 

羽賀友信講師(長岡市国際交流センター長)

中山 理講師(麗澤大学学長・道徳科学教育センター長)

 道徳教育の重要性がどの教育現場でも進められていますが、一番重要なのはその根幹をなすものが「生きる力」を育むことに他なりません。今回の中山学長と羽賀センター長の講演は、世界でも活躍できる人材育成を目指した「生きる根っこをどう育むか」を中心に実践に裏付けされた内容であり、参加者全員が明日への勇気と元気を持てる素晴らしい機会となりました。

講演会場風景