作家・歌人の辺見じゅん氏が講演
2007.12.17

麗澤オープンカレッジの平成19年度後期第4回特別講演会が12月15日に開かれ、作家・歌人の辺見じゅん氏が、「日本人と『大和』」と題して講演し、193名が熱心に聴講しました。 
辺見氏は冒頭、自身は民俗学の研究から始まり、日本の歴史はたった1本の道をたどることで、表舞台、裏舞台につながっていることがある。各地を回り、民話の採集のため、お年寄りの家を一軒一軒回り、話を聞いて集めてみると、同じ民話でも、地方と東京では話が違っているなど、様々な発見があった。また同時に戦時中の話を聞くことも多く、当時はなかなか公にできなかった子供を亡くした親の気持ちや、親を思って死んでいった兵士の話など、後の執筆活動に大きな影響を与えられた、と語りました。 
満州国やシベリア抑留の話にも触れ、第二次世界大戦は軍事力の敗退ではなく文化力の敗退であった。ここでの文化力とは、人としての責任を持ち、起こしたことに過ちがあれば反省することである、とも述べました。 
最近では、教育問題が気にかかっており、子供達の食育の問題、朝の10分間読書や方言で詩を書かせることの推奨に取り組んでいきたい。また同時に、多くの経験を持っている80歳以上の方と何か仕事をし、「老人力」を生かしたいと考えており、常に好奇心を持ち、生きることが楽しいと思えるようにしたい、と述べ、講演を締めくくりました。 
講演終了後の質疑の時間では、聴講の方との活発な意見交換も行われ、文化とは、一つの視点からだけ見るのではなく、多角的なものである。日本史をしっかり学ぶ教育が必要であると持論を述べ、本年最後となる特別講演会が終了しました。

辺見じゅん氏

熱心に聞く受講者

講演風景