言語研究センター第35回研究セミナー開催
2007.12.26

2003年10月に開設された言語研究センターでは、様々な言語研究分野でのセミナー・ワークショップ・講演会を開催しています。12月19日には「能格について」というタイトルのセミナーが開催され、本学教員、大学院生などが参加しました。 
今回のセミナーはバスク語について吉田浩美氏(早稲田大学非常勤講師)、グルジア語については児島康宏氏(日本学術振興会特別研究員)の発表でした。 
バスク語はスペインとフランスが国境を接する地域で話されている言語で、周辺の地域で話されている言語と全く系統が違うため、ヨーロッパ人にとっては「難しい言語」の代名詞になっています。グルジア語は、かつては旧ソビエト連邦に属し、1990年に独立したグルジアの公用語です。離れた地域で用いられるこの二つの言語は、どちらも日本語や英語と違う「能格」という特徴を持っています。日本語では「太郎が来た。」「花子が太郎を見た。」という文を比べると、前者では「太郎」、後者では「花子」に「が」という同じ格助詞がつきますが、バスク語だったら前者の「太郎」と後者の「太郎」が同じ格で表されるのです。日本語や英語から見るととても変わった性質のようですが、言語とは何かを考える上で重要な現象であり、バスク語やグルジア語のような格の形式ではない形での能格性が様々な言語で指摘されているので、大変興味深いセミナーとなりました。 
ところで、日本へのキリスト教の布教で有名なフランシスコ・ザビエルはバスク地方の出身だそうです。今後も、教員・学生だけでなく一般の方も参加可能なセミナーを開催していく予定です。詳しくはHPをご覧ください。http://r-linc.org/

吉田 浩美 氏

児島 康宏 氏