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2019.05.30|最終更新日:2020.11.19|

茨城県境町およびさしま茶協会より本学へ感謝状授与、櫻井良樹教授が境町役場にて調査研究報告

本学が連携協定を締結している茨城県境町およびさしま茶協会より、卓越した調査結果により「さしま茶」のブランド価値向上や産地振興に尽力したことに対して、本学へ感謝状が贈呈されました。

5月24日に茨城県境町役場にて行われた感謝状贈呈式には、研究代表者を務めた徳永澄憲学長と共同研究者の櫻井良樹教授が出席し、境町長・橋本正裕様とさしま茶協会会長・石山嘉之様より、徳永学長へ感謝状が授与されました。

また、同日行われた境町職員研修会にて、櫻井教授は『「さしま茶」のルーツに関する調査研究報告会』と題して、日本で初めて海外に輸出されたとされている「さしま茶」の歴史について、職員159名を前に報告しました。

以下は、櫻井教授からの報告です。

幕末、1859年に日本の港が開港され海外との貿易が開始されると、日本茶は生糸につぐ主要輸出品となった。当時、茨城県南西部では日本茶の栽培が盛んで、地元の豪農である中山元成(1818~1892)は、開港直後の横浜において積極的に「さしま茶」(当時は下総茶と言った)の売り込みを行った。今回、中山の残した記録や、日本・上海・ニューヨークへの船の出入りのデータと輸出統計、それにアメリカに残されていた商社史料や新聞記事などを調べることにより、1859年に横浜で中山が売り込んだ日本茶が、翌年秋にアメリカにおいて、「最初の日本茶」と銘打って販売され好評を博したことが明らかになった。

本学では平成27年から茨城県境町と包括連携協定を締結しています。この協定に基づき、本学は平成28年度から地方創生推進交付金(農林水産省)による事業「日本茶初輸出さしま茶ブランドの価値向上・発信事業」の委託を境町から受けて研究を行い、本学では、徳永澄憲教授を研究代表者とし、櫻井良樹教授らを共同研究者として歴史的な検証を進めてきました。平成29年には、本学、境町および生産者の団体であるさしま茶協会の3者で事業推進のための連携協定を締結しました。

さしま茶は、茨城県西部を中心に生産されている日本茶で、このプロジェクトでは、さしま茶のブランド価値向上・発信を目的として、「幕末における横浜からのさしま茶の輸出に関する歴史調査」、「六次産業化ネットワーク構築支援」および「さしま茶に関する市場調査」に関する研究を行ってきました。

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