内尾 太一
内尾 太一 (UCHIO, Taichi)
職名
准教授
学部
国際学部
学科
国際学科
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専門分野

・文化人類学
・人間の安全保障

研究テーマ

・現代日本における多文化主義
・大規模自然災害と人間の安全保障

学歴

・東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻(文化人類学コース)「人間の安全保障」プログラム博士課程 修了
・東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻(文化人類学コース)「人間の安全保障」プログラム修士課程 修了
・福岡教育大学教育学部共生社会教育課程国際共生教育コース 卒業

取得学位

・博士(国際貢献)(東京大学)
・修士(国際貢献)(東京大学)
・学士(国際共生教育)(福岡教育大学)

受賞歴

・麗澤大学教育奨励賞(麗澤大学)
・東京大学平成23年度一高記念賞受賞(社会活動)(東京大学)

主要経歴

・中央大学総合政策学部 兼任講師
・麗澤大学外国語学部 講師
・文教大学経営学部 非常勤講師

著書

『復興と尊厳:震災後を生きる南三陸町の軌跡』単著 東京大学出版会(2018.11.22)

学術論文

・"A Comparative Study of Moai Tourism between Minami Sanriku Town and Easter Island”『麗澤大学紀要』102巻54-61(2019年)
・「大規模自然災害と人間の安全保障:東日本大震災の公共人類学」博士学位論文(東京大学)(2017年)
・「『東日本大震災』の脱構築:チリ辺境にある3.11の津波被災地から」『麗澤大学紀要』100巻『麗澤大学紀要』100巻35-44(2017年)
・ “NGO Activity as a Method for Public Anthropology: From a Case Study of Disaster-relief Activities in Miyagi Prefecture”『麗澤大学紀要』99巻1-9(2016年)
・ "Micro-politics of Identity in a Multicultural Japan: The Use of Western Colonial Heritages among Japanese Filipino Children(JFC)"『国立民族学博物館研究報告』40巻1号85-100(2015年)
・"Japanese Filipino Children Between the Dichotomy of "Japanese" and "Non-Japanese": Challenging a Policy Distortion in Tabunka Kyosei." Reframing Diversity in the Anthropology of Japan, John Ertl, John Mock, et al.(eds.),147-165(2015年)
・「東日本大震災の公共人類学事始:宮城県三陸地方における被災地支援の現場から」『文化人類学』第78巻第1号99-110(2014年)
・「多文化共生2.0:「日本人/外国人」の二分法を越えて」『第29回昭和池田賞受賞論文集』第1巻29-47(2010年)

その他

・「復興のリアルタイムと被災者の尊厳 : 『復興と尊厳 : 震災後を生きる南三陸町の軌跡』によせて」(2019)
・「カンボジア、0から始める国際協力」『麗澤教育』23号47-58(2017)
・被災者と外部者の間から見たボランティアツーリズム(コラム)」『新しい人間、新しい社会:復興の物語を再創造する』清水展、木村周平(編)357-361(2015)

先生をもっと知りたい

教職員への一問一答

好きな言葉(座右の銘)を教えて下さい。
人間関係が思い通りにいかないときは、よく「人にはそれぞれの戦場があるんだ」という村上春樹の小説『アフターダーク』に出てきたセリフを思い出します。「この人もきっと何かと真剣に戦っているんだな」と思うことで、相手を理解する心のゆとりが生まれ、少しだけ優しくなれる気がしています。ただし、この言葉を「結局、わたしはわたし、あなたはあなた」と、極端に解釈することには注意が必要です。それでは、他者の尊重にみせかけた無関心、慎み深さにみせかけた理解の放棄を招きかねません。大切なのは、おそらく、戦う場所は違ってもみんな一所懸命、という共感の部分なんでしょうね。
休日の過ごし方や趣味を教えてください。
休日は主に家族と一緒に過ごしています。まだ柏に来て少ししか経ってないので、色んなところを散策するのが最近の楽しみです。
趣味は、テニスと読書と自転車です。テニスは、麗澤大学で部の副顧問もさせてもらっています。昔は、高校教師になってテニス部の顧問をすることが夢だった時期もあったぐらいでしたが、いざ大学で働き始めると、なかなか練習に参加する時間がつくれず、情けない気持ちで日々を過ごしています。読書は、大衆的、商業的、娯楽的な日本の現代小説が大好物で、出かけるときは大体、文庫本を一冊、ズボンの後ろポケットに入れています。自転車は、まとまった休みに、長距離旅行をするのが好きです。大学4年生の留学中に、スウェーデンからスペインまで自転車で1ヶ月かけて旅したのをきっかけに、日本でも本州縦断のほか、四国、九州、北海道をそれぞれ一周したことがあります。
1週間の休みと100万円が自由に使えたら、どこで、何をしますか?
最初に思いついたのは、学部と修士時代に借りていた奨学金の返済にあてて、のんびり家で1週間過ごすことでした。
しかし、それではあまりに夢がなさ過ぎるので、家族ぐるみで付き合いのある友人ファミリーも招待して、プチ贅沢な国内旅行(沖縄か北海道)でもしてみたいと思います。
過去の1日で、「もう1度やり直せる日」があるとしたら、それはいつで、どうしたいですか?
本気でやり直したい、と考えているわけではないですが、二者択一を迫られ、もう一方を選んでいたらどうなっていただろう、と思っていることはあります。母校の福岡教育大学から、大学院修士課程に進むとき、受験をしていた東京大学とシンガポール国立大学の両方から有り難くも合格通知をもらいました。結局、前者を選び、九州から上京してそのまま博士課程まで在籍したわけですが、あそこで海外を選択していたら、これまでの自分の人生とは全く違うものとなっていたでしょうね。
ちなみに、今の現実には全く後悔はしていません。結果的に、東京では素晴らしい仲間や、先輩、後輩、そして、恩師にも恵まれましたし、麗澤大学では、学生だった頃と同じように、刺激的な毎日を過ごしています。
大学4年間で「学生に訪れてほしい場所」はどこですか?その理由も教えて下さい。
趣味の項でも少し触れましたが、自転車で何日かかけてようやくたどり着ける場所、をその道のり含めて楽しんでほしいと思います。時間がたっぷりあってお金があまりない大学生だからこそできるのが、自転車旅行のいいところです。私も、今でこそロードバイクに乗っていますが、学生時代は、3段変速機付きの「ママチャリ」を現地調達して、日本各地を旅していました。思い出深い場所というものは、実際、その前後のストーリーによっても演出されているのだと思います。例えば、麗澤大学着任1年目の夏休みに、私は房総半島を一周しました。その旅で一応のゴールにしていたのは、日本で一番早く日の出が拝めることで有名な銚子の犬吠崎でした。柏を出発して、内房から外房へとV字を描くように丸2日以上かけてようやくたどり着いた犬吠崎の灯台でしたが、翌日は夜明け前から濃い霧に覆われ、一面真っ白。結局、朝日どころか10m先も見えませんでした。このように目的地では空振りに終わりましたが、こうした「オチ」によって、そこに行き着くまでのプロセスの方がむしろ楽しい苦労話となって心に刻まれています。もし、朝日だけを目当てに車で犬吠崎の灯台に行き、同じ結果だったらば、さぞかしがっかりしていたと思います。ですから、ぜひ、在学中には気の合う仲間とともに、こうした一夏の冒険に繰り出してみてはいかがでしょうか(安全にはもちろん気をつけて)。
自分はそういうノリじゃないな、という方には、私の地元、岡山県の倉敷市が観光地としておススメです。
大学4年間で「学生に読んでほしい本」は何ですか?その理由も教えて下さい。
まず、教員になってから読んだ本の中で、活動的な学生に手にとってもらいたいな、と思った一冊に、ノンフィクション作家の高野秀行による『幻獣ムベンベを追え』があります。著者は大学生時代に、仲間とともにアフリカ奥地で未確認生物を探すプロジェクトを立ち上げます。そして、彼らは、日本企業や現地研究者も巻き込みつつ、年単位の入念な準備に取り組み、実際に何十日間もジャングルの中で目的達成のためのサバイバル生活を続けます。単純に読み物として、声を上げて笑いがでるほどおもしろいのですが、読了後、今の自分の周りにもこれを読んだらきっと感化される学生がいる、確信めいた予感が湧き上がりました。もちろん、反面教師とすべき無鉄砲な部分もあるのですが、彼らの大学生活はきっと輝いていたんだろうなぁ、としみじみ思います。
また、学問を志す学生には、自分の院生時代の体験に基づいて、二冊の本を紹介したいと思います。修士1年の頃、ベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体:ナショナリズムの起源と流行』を、幸運にもその翻訳を手がけた先生の授業でじっくりと読みました。結果、それまで自明視していた「日本人」としてのアイデンティティが、水に濡れた土くれのように脆くなっていくのを感じました。当時の私のような初学者にとって劇薬のような一冊でしたが、その体験のおかげで、様々な価値観が社会的につくられている、ということにより敏感になれたと思います。それから数年、そもそも「正しい」とは何か、「良い」とは何か、といったことをぐじぐじと考える時期が続いていたところに東日本大震災が起こったりもしました。その後に出会った印象深い一冊として、ポール・ファーマーの『権力の病理:誰が行使し誰が苦しむのか-医療・人権・貧困』があります。被抑圧者の苦しみを告発したこの本からは、ある「正義」と別の「正義」が対立するこの世界において、選択し行動するための勇気、のようなものを教わった気がします。他にも、20代には様々な「恩書」と出会いましたが、ここで挙げた両書はその筆頭格です。
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