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南イリノイ大学

大好きな友との出会い

英語・英米文化専攻3年 左 裕子
2018/08/20
  こんにちは。南イリノイ大学、英語英米文化3年左裕子です。こちらに来て既に5か月が経過し、私の留学生活も折り返し地点になりました。今回はこちらでの出会いについてお話ししたいと思います。
  私は日本にいた時から大の人見知りでした。ですから、こちらに来た時も自分の人見知りを発揮してしまい、また、自信のなさから自分の殻に閉じこもってしまっていました。それに対して、私より7か月先に来ていた麗澤生の友達は、沢山の人と楽しそうにコミュニケーションをとっており、私にとってキラキラしていました。その中でもコモロスという小さな国から来た男性ととても愉快に話していました。
  授業が始まってから数週間後、私は教室から廊下を眺めていました。そうすると、先ほど述べた男性が歩いており、目があったのです。彼は私と話したことがないにもかかわらず、笑顔で手を振ってくれました。その日から、彼と少しずつ関わる機会が増えてきました。私と麗澤生の友達がテーブルで話していると、沢山の人が私の友達と話すために私たちの会話に加わってきました。しかし、何週間たっても人見知りを克服できない私は、会話に入ることができずに、何かと理由をつけて毎回退席していました。当たり前のように誰も私のことを引き留めませんでした。しかし、コモロスの彼だけは違ったのです。彼は私のすべてを察し「ここにいて。ほら、座って。」と毎回のように私のことを引き留めてくれたのです。
  私は次第に彼に心開くようになっていきました。私が自分の英語力に自信が持てず、悔しい思いをして泣いたとき、彼はいつも私を慰めてくれました。彼はずば抜けて頭がよく、彼が過去にどれだけ努力をしてきたか、という話もしてくれました。そしてその話から、「あなたの努力は無駄じゃない。あなたの英語は上達しているから。」と私に自信をつけてくれました。そして、私が何かに取り組んでいるとき、彼はいつも笑顔でこういってくれるのです。「あなたは努力家で寛大な心を持っている。あなたは本当にすごい。」と。私が困っているときに、いつも手を差し伸べてくれる彼は、私のヒーローでした。一緒にUNOをして、くだらないことを話して、時には真面目な話もして・・・。私は彼と過ごす時間が大好きでしたし、その時間は私が日本に帰るまで続くと思っていました。しかし、彼はもうカーボンデールにはいません。現実はそう甘くはないのです。
  8月7日、彼は違う大学に入学するため、カーボンデールから去りました。彼との最後の日、私は手紙を彼の部屋まで渡しに行きました。彼はとても喜んでくれました。彼とハグをしてお別れをしましたが、私はなぜか寂しさを感じることはありませんでした。私は彼と別れた次の日から一週間、NYへ旅行に行きました。そして寮へ帰ると、当たり前のように聞こえていた彼の声がもう聞こえないのです。そこで私は初めて涙が溢れました。わかっているのに涙を止めることはできませんでした。私は彼がいなくなって初めて、彼のいない寂しさを感じ、彼がどれだけ自分にとって重要だったのかを痛感させられたのです。
  彼以外にも私のほとんどの友達が、私が旅行をしている間に寮を去りました。今、私は独りぼっちです。しかし、逆に言ってしまえば、これは私にとって新しい友達を作る絶好のチャンスなのです。私はこれから先、沢山の素敵な友達を作っていくでしょう。それでも、私は彼のことも、ここから去った沢山の友達のことも絶対に忘れません。絶対に。ずっとそばにいてくれることが当たり前でない。出会いがあれば別れもある。それが人生なのです。それでも出会えてよかった、そう思わせてくれた友達に、カーボンデールという場所で出会えた私は本当に幸せ者です・・・!
写真1:大好きなコモロスのヒーローとの最後の写真
写真2:大好きな韓国のお姉ちゃんとの最後の写真
写真3:大好きなアメリカの友達との最後の写真
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