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モンテッソーリ保育園見学

英語・リベラルアーツ専攻3年 江面舞弥
2019/07/31
  こんにちは。英語・リベラルアーツ専攻3年の江面舞弥です。みなさんは「モンテッソーリ教育」という教育法について何か知っていることはありますか?言葉は聞いたことはあるけど、この教育法がいったいどんなものなのか、またどんな目的で推進されているのかをご存じの方は少ないのではないかと思います。簡単に説明すると、この教育法は、自由が保障された環境の中で子供たちに自由に活動させ、幼いころから自立心と責任感をつけさせるものです。私はこの教育法についてあまり知らなかったのですが、7月18日にモンテッソーリを取り入れた保育園にパヤップ大学の留学を担当している外国語学部の山川先生と見学に行ってきました。今回はこの保育園の特徴と、実際に見学してみて感じたことを書いていきたいと思います。
  この保育園を開園した人は、以前パヤップ大学で日本語教師をされていた日本の方です。開園してまだ間もないので生徒数は少ないですが、私たちがお邪魔させていただいたときには8人の子供たちが来ていました。生徒の年齢層も様々で、これもモンテッソーリ教育の特徴の一つです。場所はチェンマイ市の中でも少し外れで山に近く、自然に囲まれています。この保育園には様々な面で、子供たちがのびのびと成長できる環境が整っています。まず初めに保育園に入って目に入ったのは、木を基調とした暖かみのある室内です。右の写真にあるように、そこに置かれている椅子や机、おもちゃなど、ほとんどすべてのものに木が使われていました。また驚いたことにこの小さな環境の中で、日本語、タイ語、英語、三か国語が飛び交っていました。子供たちが話していたのは基本タイ語でしたが、日本語の指示や先生が言っていることはしっかりと理解していました。本棚に置かれている本や絵本にもこれらの言語で書かれたものがおいてあり、子供たちが読みたいときに自由に読めるようになっていました。充実した設備だけでなく、言語の取り入れ方も工夫されていました。また、子供たちと先生の距離の近さにも印象を受けました。園児の中で一人喧嘩っ早い子がいて喧嘩がよく起きてしまうそうなのですが、そのことについて先生とその園児だけでなく、ほかの子供たちを交えて話し合いをしていました。喧嘩はどうしていけないのか、叩かれた人はどう感じるのかをみんなで話し合い、感情を共有していました。そうすることで子供のころから道徳心を鍛えることができ、思いやりの心を持てるようになるのだと思います。
  今回、モンテッソーリ教育を受けている子供たちに会い彼らがすくすくと成長している姿を見て、これからの時代はモンテッソーリのような論理的、客観的思考を鍛えられる教育法がさらに必要になるだろうと感じました。インターネットが普及して一見とても便利な世の中ですが、その便利さに頼りすぎてしまっては思考力を育てていくことは難しいと思います。「この子供たちが20年~30年後の社会を作っていく、既存の教育を当てはめるのではなく、新しい価値を生み出していくことが重要」と山川先生が話してくれました。モンテッソーリのような教育法がこれからの世の中に広まっていけばいいなと思います。
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