経済学部
2016.01.19|最終更新日:2020.09.01|

悩んでいいんだよ。悩むことは育つことだから。

悩んでいいんだよ。悩むことは育つことだから。
阿部 千香子
学生相談センター カウンセラー(臨床心理士・日本学生相談学会認定大学カウンセラー)
学生相談センターで、学生が抱える様々な悩みの相談に乗っている。もっと多くの学生に学生相談センターを知ってもらいたい、利用してもらいたい。そんな想いから、入学後のオリエンテーションで講話を行うなど、積極的に学生相談センターの認知を広げている。趣味は旅をすることで、新しい風を感じるため、様々な地を訪れている。
目次

    いま、みなさんはどんな悩みを抱えていますか?

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    「人は誰でも、悩むもの。特に大学生という多感な時期は、特に悩むことが多くあります。友人をはじめとした対人関係、これから生きていく将来の道、自分のアイデンティティはどこにあるのか・・・。小さな問題から、大きくは人生への問いのようなものまで、様々な悩みと向き合わなければなりません。答えなんてないような深い問いを前に、気持ちが暗くなることもあるでしょう。悩んでいること自体がいけないことのように感じることもあるでしょう。

    でもね、悩んでいいんです。むしろ、悩むことは当たり前。たくさん立ち止まりなさい。自分を見つめ直し、素直な心の声に耳を傾けなさい。この時期にどれだけ悩んだかということが、これからのあなたを作っていくのだから。」

    こんな想いを胸に、私は学生相談センターを訪れる学生の相談に乗っています。

    悩むということ。それは自分が出てきた証かも。

    学生相談センターとは、精神的な問題を治療する病院では決してありません。位置づけはあくまで教育機関。大学生の時期に誰もが経験する精神の揺らぎを安定させ、大学での生活に専念してもらうことが目的です。

    大学生の時期は、精神が揺らぐと言いましたが、それはなぜでしょうか。
    ひとつに、自ら決めて、自ら行動しなければならないということがあります。一言でいうならば、「自発性」と「主体性」の違い。高校生までは、親や先生が決めたことを積極的に取り組むという「自発性」が求められます。しかし、大学以降は、授業ひとつとってみても、自分で決め、自ら積極的に学ぶ「主体性」が求められるのです。自分で何か決定するということは、自分の意思と向き合わなければなりません。そこに人間関係や一人暮らしへの不安、さらに人生を大きく左右する就職活動などが重なり、悩む学生が多くなるのです。

    私はそんな学生に対して、「間違ってもいいし、転んだっていい。自分で決めて行動したことをまず褒めてあげる。」ということを大事にするよう教えています。自分の人生は自分が生きていいんだ。自分の思う生き方をしよう。4年間を主体的に過ごす中で、こんな考え方になってくれることを願っています。

    まずはお話に来てください。なんだって聞きますよ。

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    なぜ?とたずねること。それが実際のカウンセリングで私が大切にしていることです。
    思い切って悩みを話してくれた学生に、いきなり解決策を提案するということはしません。まずはしっかりと学生の悩みを聴いて、一緒に悩みの理由を探していきます。たとえば、夜眠れないという学生に「なぜ?」とたずねると、友人関係がうまくいかず、大学に行きたくないという理由がわかってくるのです。

    そこではじめて、解決策の話になります。表層的に出ている問題だけを見るのではなく、その原因まで深く探り、根本的な解決を目指すことが大切なんです。

    また、ここ学生相談センターでは、どんな悩みでも聞きますよ。なにも精神的な問題である必要はありません。こんなちっぽけな悩みと思うものでも構いません。中には、「上手く洗濯ができません」とたずねてきた学生もいますからね(笑)。

    私はこの仕事を通して、青年期のみんなを支えられることをとても幸せに感じています。これからの可能性に満ちあふれ、キラキラしているみんなを見ているだけで、涙が出そうになることだってあります。学生相談センターは、麗澤生みんなに開かれています。4年間に1度もここを訪れない人にも、いざという時に駆け込めるという安心感を与えられるはず。ぜひ、あなたのキラキラした姿も、一度見せにきてくださいね。

    学生相談センターの詳細はこちら

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