教職員
2017.04.04|最終更新日:2021.08.04|

楽しく学び、悩み成長する場所として麗澤大学をオススメしたい~馬たちも首を長ぁ~くして待っています!~

楽しく学び、悩み成長する場所として麗澤大学をオススメしたい~馬たちも首を長ぁ~くして待っています!~
中野 千秋(なかの ちあき)
経営学科 経営専攻 教授
滋賀県出身。麗澤高校、東北大学経済学部卒業後、慶應義塾大学大学院に進学し、同商学研究科修士課程、同博士課程を修了。その後、米国ジョージワシントン大学経営行政管理大学院で博士課程を修了(Ph.D.の学位取得)。麗澤大学大学院経済研究科の研究科長も務める。麗澤大学馬術部顧問。学生時代は乗馬に情熱を注ぎ、全日本学生馬術大会への出場経験も持つ。
2021年6月、名誉教授に就任。
目次

    学業より!?乗馬に情熱を注いだ大学時代

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    もともと麗澤とはずっと縁があるんです。父は麗澤大学の前身である道徳科学専攻塾の4期生。私も麗澤高校の出身です。当時の麗澤高校は全寮制で、全国各地から集まって来た仲間たちと中身の濃い高校時代を過ごしました。高校の3年間は野球部に所属し、進学した東北大学でも何かしらスポーツを続けたいと思っていたところ、乗馬部の勧誘を受け、たちまち馬に魅了されてしまいました。大学時代から今につながっていることを一つ挙げるなら、学業というより乗馬部で培った日々になるかもしれませんね(笑)。

    大学時代は乗馬一色の生活で、寝ても覚めても乗馬。学業もそこそこに、ずっと馬のことばかり考えているような学生でした。大学4年生の時には、全日本学生馬術大会にも出場し、障害飛越部門で12位、総合馬術部門で13位という成績を残せたことは良い思い出です。この「一つのことに徹底的にのめり込む」という経験が、その後研究者としての人生を歩んで行く上での糧となったような気がします。馬漬けの生活を卒業した後は猛勉強しました。しんどくても一つのことを貫き通す粘り強さが、自分の支えになってきたように思うのです。

    「真面目に悩む」とは?

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    これから「大学」という未知の世界へと飛び込む皆さんには、期待とともに不安もよぎるでしょう。その点では麗澤大学の人に対する温かな眼差しを感じる学風には、きっと心地良さを感じてもらえると思います。麗澤大学の魅力は、学生、教員、職員それぞれの立場でつながりを感じられる関係性の濃さです。少人数での授業が多いカリキュラム編成にしていることも一例です。「知徳一体」の教育理念のもと、人格的交流を大切にしてきた大学だからこその雰囲気を感じてもらえるはずです。

    教員と学生の距離の近さは、なかなか他大学にはない特長。いきなり研究室に「ちあき先生!」なんて、元気いっぱいの学生が入ってくることも(笑)。そうかと思えば、時に研究室で涙ながらに悩みを打ち明けてくれる学生もいます。一人ひとり個性があり、性格も違いますから、一人ひとりの人格に敬意をもって向き合う姿勢を大事にしています。

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    悩むことは決して悪いことではありません。「真面目に悩む」時には、否応なくその時その時の自分としっかり向き合うことになるからです。だから、若い皆さんにはたくさん悩んでもらいたいと思っています。学業のこと、課外活動や日常生活、将来の進路について、恋愛のこと。

    ふて腐れることなく真面目に悩んでいると、きっと周りの誰かがあなたのことを見ていて、そっと手を差し伸べてくれる。それは友人かもしれないし、私たち教職員かもしれません。麗澤大学には一人ひとりを見守りそして一歩踏み出す手助けをしてくれる、そんな人たちがたくさんいます。卒業してからも研究室を訪ねてくる卒業生がたくさんいるのは、その証しだと思います。教え子がふらっと帰ってきて成長した姿を見せてくれるのは、教員として何よりも嬉しいことです。

    私自身も本当によく悩みました。現在の専門分野である「組織行動論」や「経営倫理学」に行き当たるまでに、大学院時代はずっと思い悩んでいました。「道徳と経済は本来一体である」とする「道経一体」の考え方を学問的に究めようとして慶應の大学院に進学したのに、当時の経営学を専門に学べば学ぶほど、「経済」と「道徳」が離れて行くように感じたのです。「中野君はモラリストだからなぁ」と呆れ顔で皮肉られた先輩の言葉は、今も忘れることができません。納得のいく研究テーマを見つけることができず、悶々と思い悩む日々が続きました。

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    そんな私に「思い切って海外留学でもしてみたら」と、まさに手を差し伸べてくれる人がありました。そうした励ましの声に後押しされて、現状打開したい一心で渡米。最初はジョージワシントン大学の客員研究員として、その後博士課程に入り直し、経営倫理学(business ethics)という学問に出合いました。そこでようやく「道経一体」の考え方を自らの専門分野で展開する道筋が出来上がっていったのです。一時期は悩みすぎて「自分は研究職には向いてない」とまで思い詰めることもありましたが、悩みに悩んだからこそ"今の自分"があるのだと思っています。人生に無駄なことは一つもない。悩むことにも意味がある。真剣に悩んでこそ人間は成長すると思うのです。

    馬術部も麗澤大学の魅力の一つ!

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    私自身は、なるべく学生の知的関心を尊重しながら、学生の話をしっかりと聞き、思いを汲み取るように心がけています。学生が主体的に気づいてくれる、そのためのサポートに力を尽くしたいのです。今の時代、要領よく生きようと思えば生き抜けるのかもしれません。そんな中でも、時には自分自身と真剣に向き合って、自らの限界を突破していくような体験をしてほしい。日頃の学業でも、卒論でも、スポーツやアルバイトでも何でも構わないので、好きなことにトコトン挑んでもらいたいと思うのです。

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    さて、馬術部顧問としては、「馬術に没頭するのはいかがでしょうか」と言ってみたいですね(笑)。麗澤大学にはキャンパス内に馬がいます。これは全国的にもかなり珍しいんです。皆さんもキャンパスで一緒に馬と戯れてみませんか。

    馬術部では毎年卒業生が集う会を開いていて、OB・OGが家族連れで参加してくれます。卒業生の幸せそうな家族の様子、お子さんが年々大きくなっていく姿を見られるのは、まさに教員冥利に尽きる瞬間です。これは馬術部だけに限ったことではありません。卒業後も家族ぐるみのお付き合い。そうした交流がごく自然にできるのが麗澤大学らしいところだと思います。

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