教職員
2017.01.10|最終更新日:2022.03.31|

あなたは経営者?それともサラリーマン?経営者の立場で学ぶ「経営学」って!?

あなたは経営者?それともサラリーマン?経営者の立場で学ぶ「経営学」って!?
近藤 明人
経済学部 経営学科 教授
神奈川県出身。株式会社アキ商事代表取締役、株式会社近藤商会取締役などを務めたのち、2016年より現職。
目次

    実際のビジネス現場が教材!

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    私は経済学部で主に1年生と3年生を受け持っています。経営学を高校で学ぶことはほとんどありませんから、1年生には「経営学概論」という科目で、まず基礎を徹底的に教えています。

    経営学には今までに聞いたことのないような専門用語が多く出てきますが、1年生にはできるだけ身近な問題に置き換えて考えることで、用語よりも「考える力」を身につけてもらうことを重視しています。

    一方、3年生には「中小企業の経営論」を教えています。私はこれまで企業の経営やコンサルタント(経営指導・助言)をしていました。

    そうした経験もふまえ「中小企業が成長するには、どのような経営戦略が必要か」などあるテーマを決めてディスカッションをすることもあれば、事前にテーマに沿った資料を作成してプレゼンテーションをしてもらうこともあります。また、教室内で学ぶだけではなく、企業に足を運び、実際の現場の問題点を見つけ、企業の方と話す機会も設けています。自分の目で見て、体験することで、実務的に学べるようにしています。

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    もちろん、実際のビジネスの現場に参加させていただくわけですから、最初はうまくいかないことも多いのが現状です。これは当たり前のことですが、回を重ねていくうちにどんどん質も上がって、企業の方からも高評価をいただいています。このような経験は、卒業後の進路でもプラスに働いてくれます。

    私が皆さんに伝えたいことは「経営学とは学んだ知識やアイデアを活用して、企業の目的を実現し、成長させ、利益に繋げていくこと」です。経営学を学ぶことで、企業が抱えている課題やリスクをクリアできます。つまり、経営学は経営や会社を良くするための技術や道具なのです。

    ですから、みなさんが実際に麗澤大学で経営学を学ぶ場合、自分が経営者や管理職になったつもりで、課題を見つけ、考え、学ぶ姿勢がすごく大切ですから、基礎はもちろん実学を用意しています。

    いつか教え子と一緒に仕事をしたい

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    私は2016年度から麗澤大学で教職に就いていますが、麗澤大学の学生にはいい意味で裏切られましたね。麗澤大学の学生は自分のほうから積極的に私達の懐に入り込んで学ぼうとする。その姿勢に日々刺激を受けています。私が伝えたことばかりではなく、学んで得た知識に自分なりの考えを加えて発言する学生もたくさんいます。それは麗澤大学の教職員と学生の距離が近いことも関係しているのかもしれませんね。

    私の講義やゼミに参加している学生は、起業したいと考えていたり、実家の企業経営の跡を継ぐという学生、将来は会社でバリバリ働きたいと考えている学生、中小企業診断士の資格にチャレンジしたいと考えている学生等たくさんいます。
    そうした「勉強したい!」という向上心が学生を成長させており、私も負けていられないなと感じています。

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    よく経営資源には「ヒト、モノ、カネ、情報」が大事だと言われるのですが、経営学を勉強したての春先に、学生達にどれが一番大切かを聞くと、「カネ」と答える学生が大半でした。でも、実際に経営学を学んでいくうちに同じ質問をすると「ヒト」と答えが変化するのです。「カネ」よりも「ヒト」が大事だと考え方が変わってきます。まさにこの考え方の変化が「成長」です。教員としてこの変化を感じる瞬間が本当に嬉しいですね。

    私の授業を受けて卒業していった学生はまだいませんが、社会を動かすのは人であり、会社です。経営学を学んだ学生が卒業後、活躍する姿を見るのが、今一番の楽しみです。いつか教え子と一緒に働くなんて経験ができたら、こんなに嬉しいことはありませんね。

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