お知らせ
【実施報告】元日本代表・岩政大樹氏が工学部大澤ゼミで学生と意見交換を行いました
2025年11月27日、工学部大澤義明教授が担当する初年次ゼミ(8名)と2年次ゼミ(6名)に、元サッカー日本代表で監督・解説者としても活躍する岩政大樹氏をお招きし、学生たちとの意見交換が行われました。
授業の冒頭では、岩政氏が自身の歩みを語りました。山口県の離島で育ち、決して強豪チームではない環境からサッカーを続けてきたこと、高校3年生のときに「本気でサッカーを続けたい」と思う出来事があり、それが後のキャリアの原点になったことなどを紹介しました。東京学芸大学に進学し、中学・高校の数学教員免許を取得するほど、当初は教師であった両親への憧れから教員になるつもりで勉強していたと語り、幼い頃から人に教えたり支えたりすることが好きだったと振り返りました。
大学3年次には大学選抜のキャプテンを務め、複数クラブからオファーを受け、「大学選抜で名前が出たらJリーガーになれる。『3年だけ挑戦させてほしい』という思いでプロの世界へ飛び込んだ」と、教員志望からプロサッカー選手へと進路を切り替えた背景を明かしました。一方で、教員免許を取得していたことから「教員になる道も常に意識していた」と語り、進路への葛藤も率直に共有しました。
岩政氏は現役引退前からサッカー解説や執筆など新たな挑戦を始めており、引退後はテレビ番組の司会、著作の出版、そして自身の著作によるサッカー本大賞の受賞など、キャリアの幅を広げ続けています。さらに近年は、鹿島アントラーズ監督、北海道コンサドーレ札幌監督を歴任するなど、指導者としても大きな実績を残しています。トップチームを率いた経験や国内外でのプレー・監督経験から語られるキャリア観は、工学部で学ぶ学生たちにも強い説得力を持って響きました。
授業の中では、学生たちとの質疑応答の時間も設けられました。まだ将来像が固まりきらない1・2年次生からは、進路選びやキャリアデザインにまつわる相談も寄せられました。
アルバイト先の先輩が短期間で辞めて起業やスタートアップ企業に転職していくことに触れ、「自分もキャリアを広げた方がよいのか」「ほかの人とは違うキャリアの広げ方をするにはどうしたらよいか」と相談した学生に対しては、「その他大勢が行く方向や人の流れにそのまま乗るのではなく、あえて違う場所に行ってみること」「キャリアの見せ方で周りからの印象は良くも悪くも変わるので、そこはよく選んだ方がいい」と答えました。また、「誰と仕事をするかはとても大切。自分を受け入れてくれる人と出会うには、日頃から交友関係や人間関係を大事にしてほしい」と、人とのつながりの重要性も強調しました。
「心配性で、なかなか新しいことにチャレンジできない」という悩みに対しては、「あのとき決断しておけばよかったと思うことはあるが、そのときの自分が決断できなかったのだから仕方がない、と考えている」と話し、「今はまだ道の途中で、これから違う道が開ける瞬間が来るかもしれない。今はまだその道に出会っていないだけ」「評価軸を持ち、自分なりに分析することも大事だが、大枠は自分の感覚に任せてよいのではないか。それが自分なのだと思えればいい」と、自分自身のペースや感覚を大切にすることを伝えました。
サッカーのエピソードだけでなく、進路やキャリアの選び方、迷いとの向き合い方、人との関係づくりなど、人生全般に通じるメッセージが多数語られた今回の意見交換会は、少人数ならではの落ち着いた対話を通して、工学部で学ぶ1・2年次生にとって将来を考える大きなきっかけとなりました。

自身のキャリアについて語る岩政大樹氏
学生の意見に耳を傾けながら対話する岩政氏

学生からの質問に丁寧に答える岩政氏
岩政氏と初年次セミナーの学生たち

岩政氏と2年次セミナーの学生たち
徳永澄憲学長をはじめとする大学関係者と記念撮影
【岩政大樹(いわまさ だいき)氏プロフィール】
山口県大島郡周防大島町出身。東京学芸大学教育学部数学専攻卒業。中学・高等学校の数学教員免許取得。
大学選抜のキャプテンとして活躍した後、鹿島アントラーズに加入し、日本代表としてもプレー。現役時代にはタイ・プレミアリーグでもプレーした経験を持つ。
現役引退後は指導者、サッカー解説、テレビ番組司会、執筆など幅広い分野で活動。ベトナム1部リーグ・ハノイFCの監督を務めたのち、鹿島アントラーズ監督、北海道コンサドーレ札幌監督を歴任。











