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ハレ=ヴィッテンベルク・マルチン・ルター大学

ライプツィヒ大学 inter DaFの一か月

ドイツ語・ドイツ文化専攻 戸田駿太郎
2018/11/12
  こんにちは。ドイツ語ドイツ文化専攻の戸田駿太郎です。私は9月~10月の間、ライプツィヒの語学学校、interDaFのHerbstkursを受講していました。一つ、実感したことがあります。それは、この語学学校での一か月は、ことによるとドイツ語専攻の一年半に匹敵するといっても決して誇張ではないという点です。なおかつ、もしあなた方がドイツ語をより高みを目指して学び、ドイツの留学生活をより確かなものにしたいのであれば、ここ、ライプツィヒのinter DaFを強くお勧めすることになるでしょう。というのもですが、かなり有利に働くことは間違いないからです。
  ここで、私はいくつかの理由を挙げるべきでありましょう。まず、(これはおおむね多くの語学学校に共通する事項ですが)教師たちというものが極めて洗練された教養とDaFつまりは『外国語としてのドイツ語』をいかに“ドイツ語のみ”で教えるのかに長けている人々です。簡単な構文で難しいことをいかに簡単に説明するのかということこれに優れていますし、簡単かつ面白い冗談で周りを和ませ、『厳しい』しかし『興奮する』し『面白い』という理想の授業あるいは環境を作り上げています。
  なおかつ興味深いのは、ライプツィヒ大学におけるinterDaFは極めて学問的な存在なのです。ここでは、ドイツの歴史と政治体系をドイツ語で学びます。語彙もそれなりですが、大学においてGermanistikを後々受講されるのでしたらかなり役立つものですし、別段授業後に質問をすればいいのです。先生方は必ず「ご質問は?」と尋ねますし、それは実際いつでもいいのです(ただ、人によってはお待ちをといわれることもありますが、おおむね質問ありきです)。
  そのほか、言語がお好きの方ならば飛びつきそうな内容。“ドイツ語がなぜ、V2の構文なのか?”“時制の概念”“助動詞の進化の歴史”という学問的なものもまたあります。こうした教養としてのドイツ語を学ぶということは間違いなくプラスに働きます。というのもですが、ドイツ人の友人がもしできたのであれば、こういった知識を少しばかり話してみましょう。少なくとも、有意義かつ知的あるいは面白い会話の糸口になること請け合いです。
  手紙を書いてみてチェックしてほしいという時も十分に歓迎されます(人によってはだめですが、B2の授業を受講できればザウアー先生という常に正確に直してくれる先生がいますので、ぜひ)。それに、学びたい、話したいという人ほど、歓迎されるのです。まさに理想の学習環境。
  むろん常日頃が厳しいというわけでもありませんし、午前だけ密な授業が詰まっているだけで午後は完全にフリーです。この間どこかをずっと散歩していることや、お財布に余裕があればどこか素敵なレストラン(アウアーバッハスケラーが学生向けでかつおいしい場所と請け合えます)で食事するのもいいですし、コーヒーを飲みながら、ゆっくりと午後をお過ごしになるのもまたいいでしょう。それに、学生たちと集まってパーティを開くのもいいですし、DaF主催のパーティと会食会もあります。ここで英語やドイツ語でお話しして楽しく飲み、食べるという素晴らしい時間を過ごせます。
  さて、なぜ有利の働くのかということを説明しますと、ここに来れば、Zertifikat der Teilnahmeというものをもらうことができます。これはだいぶ権威のあるものらしく、私の場合はハレ大学においてドイツ語のクラスの申し込みの際に“テスト免除”“上のクラスに入れる”といった恩恵を受けました。この受講資格によって留学人生はかなり祝福されるのは間違いありません。それに何よりも、ドイツ語好きになることも請け合っていいでしょう。逆も十分にあり得ますが……。
  むろん、権威性があるだけはあって、テストを受けますが、辞書を持ち込むことも可ですし、文法とテーマがはっきりしてさえいれば90%以上をとることは間違いありませんし、ドイツ語の面接も自身の経験について語ることができれば、通ります。基本的に真面目に学べば報われる場所です。
  諸注意といたしましてはおそらく寮に入ることになると思いますが、Wi-Fiがなく、有線LANを持ち込まねばならないこと、インターネットを使うのにはかなり面倒な手続きを踏まないといけないことでしょうか。それによく断線します(友人はYouTubeをよく見ていましたがこのせいでしばし半ギレになっていました)。また、自炊をせねばならないこと、食器をいくつか買わねばならないことです。しかし、そこまでしても学ぶ価値は十分にある場所です。コンサートに出席することもできますし、動物園に行ってみたり、探検してみたりもできる場所です。
  それに接続法Ⅱ式をB2、B1ではしばし使う機会に恵まれます。私の場合はB1にいたのですが、友人ともども話す話す。話さない日はないというくらいドイツ語を話しましたし、おおらかに闊達にしゃべりました。なかなか押しの強い人々と話すので、ぜひ語彙を増やしてお話ししてください。世界がより開けて見えますよ。
ではでは、またいずれ。
写真:友人たちとのパーティ

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