自分との戦い
- ドイツ語・ドイツ文化専攻3年 矢吹建也
- 2019/03/20
約半年のドイツでの留学生活を終え、後残り約半年になりました。ここでは、今まで自分が感じたこと、自分が思い描いていた留学生活と実際の留学生活との差について書いていきたいと思います。
タイトルにもあるように、留学は自分との戦いだと思います。私は、留学へ行く前から留学でこうゆうことをしよう、言語を伸ばしていろんな人たちと話して成長しようと考えていました。ほとんどの留学生は、留学を言語を伸ばすためだけと考えている人が多いと思います。私の留学する目的は、言語を通していろんな方たちと知り合い、日本という型にはまった世界から一歩踏み出し誰もできないような経験、日本にはない考え方をいろんな面から吸収することで、あくまで言語は自分の中でツールの一つであり、通過点みたいなものです。ただ、実際にこっちにきてみると、いろんな国の方達と知り合う環境に苦しみました。私の通っているイェーナ大学は麗澤からいく生徒の多さが一番多い留学先です。そのため、ある程度最初から決められている授業は日本人としか受けられないようになっています。正直このシステムに腹が立ちますし、留学している感じ、雰囲気などは全く受けいれられません。私は、型にはまったことが嫌いで、その中でやって行くと窮屈で仕方がありません。自分にないものを求め来た留学で一番初めにできた壁でした。ただその中でも自分から選択できる授業もありましたが、元々の授業数が多いため受け入れ不可の授業が多く、一人で授業をとってドイツ人とやっていくものしかありませんでした。私は、それを取ろうかと考えたときに自分の中で迷いが出てしまい、断念してしまいました。その決断でより自分を窮屈にすることになってしまったのがいまでも後悔しています。
イェーナは日本人が麗澤からも多いですが、元々いる日本人もわりといます。そのため、小さな町ってこともありよく頻繁に目にし、知り合う機会もとても多いです。そのため、そこで出会った日本人の方達にどう話す機会、知り合う機会を設けているのかなどを質問して自分なりに知り合う機会を探りました。私はタンデムパートナーが二人いて週に2回2時間言語交換を行っていますが、私は話すことが好きで、座学が嫌いで、座学だけじゃ自分の目指している目標には届かない、話すことで言語の意味があると考えているのでより話す機会を設けようといろんな方に質問してみました。そこで発見できたのが、International Stammtischの存在でした。
International Stammtischとはイェーナ大学が生徒と共同して作っている一つの団体で、そこにはいろんな国から来た人たちが集まり、みんなでお酒を飲んで、話し、知り合うようなところです。外国人の方達は、とにかく話すのが好きでひたすら話している人が多く、そこでなぜこの人たちの大半が当たり前のように英語できるのかがわかりました。そこには英語をネイティブとしている人がとても少ないです。実際に私が出会った人の中でも英語を母国語としている人は1人(アメリカ人)しかいませんでした。大半の人は違う言語を母国語としている中、どれだけ英語を話すのが得意じゃなくても伝えようとしていて、その人たちには自信があるようにも見えました。そこが英語をしゃべれるようにしている人が少ない日本と外国との違いなのかと思いました。そこではあまりドイツ語を喋る機会がないですが、日本語は絶対喋る機会がないので自分にはぴったりの環境だと思いました。私は最初にそこに行ったときは、あまり勇気がなく友達を連れて行きました。最初に出会ったイタリア人の方が私たちを連れて行ってくれいろんな方達と出会うことができました。2回目は、一人で行き、知っている人が誰もいなかったらという不安もありましたが、一人だけ最初の時に出会ったガーナ人がいて、そこでまた輪を広げることができました。最初にあった不安が行った後には達成感に変わり、自分の一歩が今の状況を少し変えることができたのだと実感しました。
まだまだ自分の言語力は低いままで喋るときも詰まってうまく伝えられませんし、やれることを100%やっているかと問われた時には90%、80%にも届かないぐらいですし、逃げていることが多いと感じています。ただ、その状況を100%やそれ以上に持って行くには、自分の中にある迷いや恥じらいなどを捨て、自分でどう環境を変えて行くのかがこの留学で成し遂げるための鍵だと思います。これからの自分の目標はいろんなことに挑戦し、失敗し、辛い思いをしようと思っています。辛い思いをした分成長すると信じているので残りの留学生活苦しんで、楽しみたいと思います。
写真1: イェーナの景色
写真2:スタムティッシュで出会った人