Stop saying “I don’t have time.”
- 英語コミュニケーション専攻3年 宮本駿貴
- 2020/02/19
こんにちは。現在テネシー州にある、ミドルテネシー州立大学(MTSU)に留学中の、外国語学部3年宮本駿貴です。時が経つのは早く、気付けば留学初日から6か月が経過し、現地レポートを綴る事も3度目となりました。この現地レポートのタイトルからも分かる様に、今学期は、先学期よりも、忙しい毎日を送っている次第であります。やっぱり時間が無い事を言い訳にして、日々を過ごしている人というのは、どこの国の人であろうと眼力が無い様に感じます。という事で、「時間が無い」、ではなく、とても忙しいスケジュールになった今学期こそ、「時間は作るもの」という言葉を信じて、生活を送っております。何をそんな柄にもない事を言っているんだ、と感じたそこの貴方。もし貴方がiphoneを使っているのであれば、iphoneに初期機能として搭載されている、「スクリーンタイム」という機能を開いてみてください。仕事上の都合で、嫌でもiphoneをチェックしなければいけないというのであればまだしも、1日に3時間以上携帯に引っ付いてしまっているという事実が見えたのであれば、1日の時間の使い方に改善の余地が必要でしょう。
さて、まずはこの冬休みの話から始めたいと思います。ホストファミリーを自力で見つけ、この冬休みの間は、彼らの家にお世話になっておりました。しかし、この冬休みを一言でまとめるのであれば、「暇」という言葉がぴったりでしょう。もう思い出したくもないくらい暇でした。完全に忙しい日常から切り離された毎日で、最早「暇」という感情に恐怖を覚える程、「暇」でした。最初の1週間程は、まだ勉強をして、何とか乗り切るぞという思いもあったのですが、よく考えると、十分な教材がそこにはありませんでした。TOFELの勉強がしたかったのですが、手に入れる手段がそもそも無かった上に、自分専用の机や部屋が無く、狭いスペースで生きていかなければならない、所謂「居候」の立場であった為、相当辛かったです。しかし、私の言う「辛い」と、発展途上国の人々が抱える「辛い」とでは、天と地の差があります。その様な事を考え続け、長い1か月と1週間の冬休みを、何とか生き延びました。人生で初めて、「暇」という感情が恐怖に変わった、長い冬休みでした。これ以上冬休みの話をすると、あの恐ろしい感情が心の中に復活しそうなので、この辺までにしておきます。
それでは、ある意味激動の冬休みを乗り越え、MTSUでの最後の4ヶ月となる、今学期の話をしたいと思います。初めにも述べたように、今学期は、当時はあれだけ忙しいと思っていた先学期が可愛く思えてしまう程、タイトなスケジュールになっております。履修している授業の数は変わらず4クラスなのですが、何が変わったのかというと、授業のレベルをほぼ最上級まであげてみました。何となく予想はついていたのですが、息をするのも忘れてしまいそうなくらいの課題に追われる毎日が、1月の下旬より始まりました。基本的には、初回の授業では、シラバス、または、必要になる教材の説明から始まるはずなのですが、今学期は、全てのクラスで、初回の授業から、具体的な内容の講義や、ディスカッションが始まりました。自己紹介をして、どんな事を学びたいかとか、そんな可愛らしいレベルのものではありません。理論についての説明が急に始まったり、専門用語の説明がどしどし来たりと、凄い勢いでインプットしなければならない事が初回の授業から始まりました。最初の1週間の授業を全て終え、ふと我に返って、次週までに済ませなければいけない事を確認してみると、レポートや、プレゼンテーションの準備など、中間並みの量の課題がありました。ここに、教科書のチャプター2つを読み終えてくるという課題が重なるので、冗談抜きに、1週間に約200ページ程度の読み物と、追加のレポートやプレゼンテーション、更にあるクラスでは、ウィークリーテスト等の課題もあります。幸い、自分が興味を持っている分野の授業しか履修していないので、何とかやっていけてはいますが、かなりの努力を要する学期になっています。しかし、今のところ何とかやっていけているのも事実なので、やはりやるかやらないかの根性の世界なのだなと改めて実感しております。この学期が終わる頃には、努力が実り、いい報告を出来ればと思います。
授業の話はこの辺にしておいて、日常生活のお話をしたいと思います。先学期まで一緒に過ごしていたイギリス出身のルームメイトを始め、一番親しくしていたヨーロッパ人の友人達が全員去ってしまった為、今学期は、中々楽しい話がまだありません。そんな中でも、ミャンマー系アジアンアメリカンの友人や、台湾出身の先学期から居る友人など、私にも友人は居ます。友人を作る機会というのは、意外に授業内にはありません。自らの心をオープンにして、沢山のクラブ活動に参加してみたり、積極的に動かなければ、周りの日本人の友人同士で固まってしまう事になります。今学期は、一番仲良くしやすい交換留学生の友人達もほとんど日本人な為、中々国際交流が難しい環境になっています。何とかこの状況を早めに打開して、少しでも自分の居場所を作りたいと思いますが、とりあえず慌てずに、自分を保ちながら生活を送っていきたいと思います。そして、そんな中でも仲良くしてくれる友人達というのは、意外と同じ状況を抱えていたりするものなので、お互いに助けあって、笑い合いながら、生きていきます。
最後に、交換留学を目標に勉強を頑張っている皆さんにメッセージを送りたいと思います。現在勉強しているであろう英語は、アメリカの交換留学に挑戦すると、ただのツールに変わります。当たり前の事ですが、英語がどんなに出来ても、いざアメリカに来ると、そんなものは当たり前の世界に変わります。そこでどう目立つかというのは、意外にも、自国を大切に思う気持ちや、自分が日本人であるというアイデンティティを大切にする心が重要になってきます。自分の国を、嘘を付かずに、いかに面白い国の様に話すかというのは、かなり重要なスキルです。これは、今更日本の伝統文化を0から学び直すべきという事を意味しているのではなく、今過ごしている環境を、いかに魅力的に相手に伝えるかが、順応する鍵であるという意味です。ヨーロッパ人は、この能力に長けていると感じます。日本人の皆さん、どの国に行っても思うと思いますが、日本には素晴らしいところが沢山あります。交換留学に行く切符を掴めたのであれば、自国の素晴らしさにもう一度目を向けてみてはいかがでしょうか。
今学期は驚くくらい写真が無いので、冬休みの最後の3日間を利用して行ったルイジアナ州ニューオーリンズにあるオーデュボン動物園に一人で散策に出かけた際の写真でも載せておきます。次回の現地レポートは最終回になります。第3回まで継続して読んでくれている人がいるかどうかは分かりませんが、MTSUでの生活についての貴重な情報を少しでも多く伝えられればと思います。
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