Reitaku University International Exchange Center Reitaku University International Exchange Center

Local Reports

留学生現地レポート

HOME 留学生現地レポート ヴッパータール大学現地レポート

ドイツ

ヴッパータール大学

ヴッパータール大学現地レポート

ドイツ語・ドイツ文化専攻3年 木村愛華
2022/08/17
 私は2022年4月からドイツ西部にあるWuppertalという町に留学しています。初めてのヨーロッパ、初めての親元を離れての生活でしたが、留学前にあまり不安はありませんでした。
 フランクフルト空港に到着し、一泊してから電車でWuppertalに向かいました。
到着してからは、まず日本で事前に予約しておいた寮の管理室へ向かい、部屋の鍵を受け取ります。その際、英語で管理人さんと契約の確認や本人証明をするので英語に自信のない方は、名前と生年月日や事前に受け取っていた自分の部屋番号の詳細をメモしておくことをお勧めします。(私はなかなか伝わらず苦労しました)
授業が始まる1週間ほど前からISTという生徒団体による、ウェルカムウィークという留学生向けのイベントがあります。様々な国から来ている留学生や現地の生徒達とゲームをしたりバーに行ったりご飯を食べたり充実した日程です。このウェルカムウィークの中で、バディや、ほかの留学生と一緒に市役所へ行って居留届も提出するので手続きもあまり心配することはありません。
 私はドイツに来て1週間でコロナに感染してしまったので、初日のイベントしか参加できず、居留届も延期になりました。IST担当の先生に連絡すると市役所の予約サイトを教えてもらえたので自分で予約し、後日バディと一緒に手続きをしに行きました。たとえその日に参加できなくてもオフィシャルな用事の際はバディが助けてくれるので心配しすぎなくて大丈夫です。
 ウェルカムウィークの初日はみんなで集まってクイズやゲームをする日でした。まず、他国からの留学生との会話はほとんど英語です。私は高校以来、全く英語を勉強していなかったので周りの会話をただ聞いているだけ、知っている単語を探すのに必死でした。留学前は余裕だと思っていたにもかかわらず初日からこんなことで大丈夫なのかととても不安になりました。しかし今思えば私にとって1番しんどかったのはこのはじめの期間だけで、1か月程たち、授業や街にも慣れてきた頃にはもうすでに帰りたくないと帰国が悲しくなっていました。
 Wuppertal大学のドイツ語クラスの授業はオンラインのみで、留学前に簡単なテストを受けその結果によりクラスが振り分けられます。授業はすべてドイツ語で課題も毎日出ましたが、授業時間は週4日午前中のみだったので休まる時間は多く乗り切ることができました。
 コロナ禍で大学のタンデムがなくなってしまいなかなか現地の人と関わる機会がありませんでしたが、前回留学していた先輩にお友達を紹介してもらったり、私達より前から留学している日本人学生に現地の友達との集まりに連れて行ってもらったりとだんだん海外の方と関わり事が多くなりました。話せば話すほど初期に感じていた英語やドイツ語への不安は解消され自信につながりました。ときには同じ日本人、同じ留学生なのにどうして自分はこんなに話せないのだろうと人と比べて落ち込むこともありましたが、自分は自分のペースで話していくこと、少しでも多く話せた日があれば上達していると認めるよう意識しています。
 短い期間ですがドイツで暮らしいろいろな国や性格の人と話すことでこれまでの自分や他人に対する考え方を見直す機会になり、自分自身なりの不安との向き合いかたや自信への繋げ方を見つけられたと思います。
 「困ったら誰かが何とかしてくれる」が日本よりもさらに通用しない分、自分で動かないといけないので日本にいるときはできなかった積極的な行動も自然と意識されていったと思います。
 Wuppertalはショッピングセンターをはじめいろんなスーパーや電気屋、服や食べ物が充実したショッピングセンター、カフェがあり暮らしやすい街です。しかしWuppertalという名前の通りTal(谷間)なので坂がものすごく多いです。気軽な散歩というよりは体力がいりますが、少し山を登るととてもきれいな景色が見られるので気分転換には最適です。ヒールを履くのは向いていないので歩きやすいスニーカーをもってきたほうがいいです。
モノレールに似たSchwebebahnという電車もあり歴史的な要素もあります。
 日本人街のデュッセルドルフがセメスターチケット内で行き放題なので日本食に困ることはありません。デュッセルドルフの日本食屋さんはほとんどが日本人で、ドイツ人の店員さんも日本語がペラペラな人が多いので日本が恋しくなったらぜひ立ち寄ってみてください。
日本人経営のサロンも充実しています。私が行った際には担当の美容師さんから現地で働き方やドイツから行くお得なヨーロッパ旅行の方法など為になるお話をたくさんきくことができました。
 コロナにかかってしまったとき、異国の地で誰にも会えず、とてもしんどい思いをしましたが、Wuppertal大学の留学担当の先生や寮のチューターさんが買い物やシュネルテスト(抗原検査)の予約のサポートをしてくださり必要なものが足りない、という状況にはなりませんでした。具合が悪くしっかりしたものが食べられないときに日本から持ってきたおかゆはとてもよかったです。他に日本から持ってきて正解だったものは、サランラップ、薬、冷えピタシート、角ハンガーなどです。買いそろえることもできますが、高かったりすぐ壊れてしまうこともありました。ドイツに来たばかりの頃はどこにどんな店があるのかわからず迷うことが多いので、準備していって損はないと思います。また私たちが出会う現地の人はやはり日本やアジアに興味がある人が多いので、おみやげとして日本の漫画なども持っていると喜ばれることがあります。お土産は百均で安くて可愛い日本らしいものがたくさん揃えられます。
 様々なことを経験することができましたが、私がこの留学で一番感じ学んだことは、自分はたくさんの人に助けられて生活できているということです。到着してから電車に乗ることから始まり、買い物の仕方、チップの払い方、マナーやルールなど行く前に勉強しきれないことはたくさんありました。まさかの出来事でどうしていいかわからないとき、道にいた人やもちろん学校の先生、寮のチューターさんに友達、みんながサポートしてくれて楽しく生活することができました。この友達も自分一人では広げられなかった輪を紹介してもらうことでより広い交流になりました。もちろん自分から助けを求めないと何も始まりませんが、私のすべての経験は家族をはじめたくさんの人に助けられました。この感謝を忘れず少しでも恩返しをしていきたいと思います、そしてこれからの生活に繋げていきたいです。
sub_field sub_field

現地レポート 一覧へ