南イリノイ大学現地レポート
- 英語・リベラルアーツ専攻3年 尾山和花
- 2024/07/25
南イリノイ大学の5ヶ月間の留学プログラムも終盤にさしかかっていますが、ここでの生活について、留学を考えている方にとって少しでも参考となるようお伝えします。
【学校面】
この留学では、南イリノイ大学(SIU)にある、CESLという英語を第二言語として学ぶ人のためのプログラムに参加します。そのためクラスメートにネイティブスピーカーは居ません。語学留学なので、「英語で」学ぶのではなく「英語を」学びます。英語で現地の学生と授業を受けたい人は、学部留学を考えることをおすすめします。ここではまず、初日にクラス分けのテストを受けます。これは非常に大切で、その後の学校生活に最後まで影響するので少しでも上のクラスで授業を受けたいという人は、出国前に勉強してから行くと良いでしょう。
私の最初のタームのクラスメートは、コロンビア人2人、私を含む日本人2人、インドネシア、アンゴラ、パプアニューギニア、ティモレステから各一人ずつの8人でした。どこのクラスも人数は10人前後だったと思います。私にとっては、先生の英語を聞き取ることよりもクラスメートとのコミュニケーションが大変でした。同じ英語を話していても、母国語によって異なるアクセントを持つ生徒の英語を聞き取ることは時にとても難しく、最初の1,2週間はほとんど聞き取れず落ち込んだことを覚えています。その時期を超えると、出身も年齢も様々な生徒と同じ教室で授業を受けることは日本の大学ではまず経験できないですし、今では貴重な時間だったと思います。
もう一つ麗澤大学との違いを挙げるとするならば、課題の内容です。勿論教科や先生によって異なりますが、麗澤大学の期末試験はレポートやペーパーテストが多い一方で、こちらではプレゼンテーション形式の課題が出ることが多いです。私のクラスは、最初のタームでディベート、最後のタームではクラス内と全体に向けたプレゼンテーションがありました。私のように人前で話すことを得意としない方はこのタイプの課題は負担になると思いますが、これも非常に良い経験だったと胸を張って言えます。ぜひこの成長の機会を無駄にしないでほしいです。
【生活面】
まず我々麗澤生はAmbassador Housing という寮に住みます。こちらも年齢国籍問わず様々な方が住んでいるので、キッチンやテレビ前などの共有スペースで異文化交流を図る事が出来ます。キャンパスから徒歩15分ほどのところにあるので、午後2時に授業が終わり、放課後に自分の時間を十分に確保できます。徒歩圏内にカフェやレストランもいくつかあるので、友達と時間を過ごすのにも良いと思います。寮は二部屋ごとにトイレとシャワーがついているので、ルームメイトとバスルームは共用です。私は最初のルームメイトとは良い関係が築けず、残り2カ月にさしかかったところでオフィスに頼んで部屋を変えてもらいました。ほかにもシャワーやトイレの水回りなど、退去するまでいくつか問題がありましたが、そのたびにスタッフの方が迅速に対応してくださいました。この経験から言えることは、なにか困ったことがあったらまず一度相談してみてほしいということです。Ambassadorのスタッフの方はもちろん、CESLの先生も優しい方ばかりなので、誰かが必ず力になってくれます。治安については、他の方も書いていますがCarbondaleの治安は良いとは言えません。アメリカの他の地域に比べると良い方かもしれませんが、銃声も頻繁に聞きますしマリファナも合法の州なので吸っている人を目にすることもあるかもしれません。午後10時以降の外出は控えるようにしましょう。
最後になりますが、海外で生活しながら時に不自由な思いをしたり、自分の中での当たり前が簡単に覆されたり、これらを通して異文化に触れながら言語を学ぶということは言うまでもなく価値のある経験です。留学は言語学習のみにとどまらず、沢山の人に出会い、自分自身や日本という国を客観視できる素晴らしい機会です。この体験記が、留学を考えている方にとって少しでも参考になっていればと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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