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留学体験記

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イェーナ・フリードリヒ・シラー大学

ドイツ留学体験記
村杉悠花
国際交流・国際協力専攻4年
2022年4月~2023年2月

   2022年4月から2023年2月まで10か月のJena大学留学が終了しました。この留学で日本では体験することの出来ない多くの事を経験し、学び、いろいろな人と出会いました。ドイツ語の授業では今まで受講したことのないドイツ語でドイツ語を学ぶスタイルで学び、現地のクラスメイトやイベントなどで多国籍の人々と出会い、休暇期間にはドイツ国内だけでなくイタリア、スウェーデン、チェコ、フランスを訪れました。私は高校2年時に1年間ほどアメリカの高校への留学経験があり、何度も海外旅行やボランティア活動に参加していたため海外での生活には抵抗はなく、楽しみにしていた気持ちの方が大きかったです。身に付いた事、考え方の変化、経験はすべて唯一無二の思い出になりました。改めてドイツに留学をして良かったと感じています。
   私はドイツのThüringen州内に位置するJena大学へ留学しました。今回の留学では学部留学、ドイツ語で自分の専攻している分野を学ぶのとは違い、語学留学のような現地の大学で留学生向けのドイツ語を勉強するプログラムを受けました。入国してから入学手続きや銀行口座設立、保険加入、入寮手続きなど全ての手続きはすべて現地にいる長谷川先生というコーディネーターがサポートしてくれまし。長谷川先生はとても親切で留学中も困ったことがある際はすぐに相談し、留学中は安心して生活する事が出来ました。授業はレベルごとに分かれ、その後自分の受講したい授業を選び登録しました。私はなるべく多く受講したかったため、出来るだけ多くの授業をとり、月曜日から金曜日まで毎日授業がありました。Gegenwartssprache というドイツ語コミュニケーションを主に学ぶ対面とオンライン授業、文法を学ぶ Grammatik der deutschen Sprache、プレゼンテーションの仕方を学ぶAkademisches arbeiten (mündlich)、アカデミックのExzerptの書き方や参考文献の探し方、書き方を学ぶAkademisches arbeiten (schriftlich)、オンラインコミュニケーションコースのKonversation Kurs、そしてロシア語を受講しました。一学期の授業では街のミュージアムへ行き、ミュージックビデオを見、グループアクティビティを中心とした授業が多かったです。二学期の授業ではレベルが一つ上がったこともあり、毎週課題や予習復習に追われていました。私の一番頑張った授業はAkademisches arbeiten (mündlich)で元々プレゼンテーションをすることが好きで、もっと上達したいと常に思っていたため、ドイツ語を現地の友達に確認してもらい、パワーポイントのデザインにも工夫し一生懸命取り組みました。私のテーマは自信と教育の繋がりについてで、日本とアメリカを比較しながら自身の経験をもとにプレゼンテーションをしました。ドイツ語でのプレゼンテーションの経験は何度かしかなかったため何度も練習しました。クラスメイトはイギリス、イタリア、アイルランド、韓国、トルコから来た学生達だったのでただのプレゼンテーションではなくディスカッションタイムを入れ、各国の教育の仕方の違いについて話し合いました。また、各授業でわからない単語があればすぐに挙手し先生に質問し、出来るだけたくさん間違ったドイツ語でも沢山話そうと努力しました。そのおかげで今は間違っていても恥ずかしがることのなく出発前よりもドイツ語を話せるようになったと感じております。月曜日から金曜日までみっちりと授業を受講し、毎日大変でしたが、各授業で違う生徒と知り合い学びあう事が出来るため、友達作りに繋がり、授業のおかげで充実した留学生活を送れたと感じております。
   留学中意識していたこととして、いろんなところに行き沢山の人に出会おうと意識して生活を送っていました。Jena大学には世界中から来た学生が在学しており、沢山の留学生のためのイベントがあります。私は主にESN (Erasmus Network)というドイツ人学生が主催している留学生の交流グループ、日本語を勉強している・日本に興味があるドイツ人と日本人の交流グループJapanstammtischのイベントに多く参加していました。どちらのグループも毎週Stammtischという何か食べたり飲んだりしながら話すイベントを開いており、そこで新しく友達を作り、輪を広げました。ESNではドイツ人だけでなくウクライナ、ベラルーシ、ロシア、イギリス、ルーマニア、フランス、イタリア、メキシコ、ペルー、中国、韓国など色々な国から来た学生と出会う事が出来ました。また、毎週新しい人と出会うためスモールトークやコミュニケーション力が上がったと実感しております。そこでは国籍だけでなくいろいろな考えを持つ人と出会う事が出来ました。また、日常会話だけでなく国際情勢や政治についての話題も話しました。特に印象に残っている事として、ウクライナ人とロシア人、ウイグル出身の中国人との出会いが強く印象に残っております。ロシアの政府だけでなく、ロシア人、ロシア語、ロシアの文化すべてに嫌悪感を抱いているウクライナ人、ロシア人国民ではなく政府のみを嫌っている人、ロシア人という事を隠して生活している人、ウイグル族のため多くの中国人学生の目を気にしながら会話している中国人など様々な考え、バックグラウンドを持っている人に出会えたことが貴重な出会いだったと思います。この出会いを通して自分がどれだけ安全な国で育ち、当たり前の毎日がどれほど貴重であるか実感するようになりました。
   私はドイツでの人との出会いによって出発前の自分と今の自分は大きく変化しました。出発前私には多くの多国籍の友人はいましたが、色々なバックグラウンドを持っている人との交流は少なく彼らの抱えている問題について話すことはあまりありませんでした。さらに、IEC専攻に所属していたため国際問題についても多くのことを知っていると思っていましたが戦争で避難してきた人や自分の素性を隠して生きている人の話を聞いて自分は勉強不足でもっと国際問題について学びたい、将来は日本の国際関係の為に働きたいと考えるようになりました。私も日本の他国との関係の関係を良くする一員になりたいと思います。この留学によって私はドイツ語の語学向上だけでなく、将来の夢を見つけることが出来ました。

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イェーナ・フリードリヒ・シラー大学

ドイツ留学体験記
松澤日向
ドイツ語・ドイツ文化専攻3年
2022年4月~2023年2月

   約一年間のドイツ留学は私にとってとても充実した経験であった。ドイツでは、だいたい週に七コマ程授業を履修していた。授業内容としては、文法や発音などの基礎的な授業から、自身でテーマを選択しプレゼンを行うものやドイツ語圏の文化などを多く題材にしたグループワークがメインの授業、そして会話をすることに特化した授業など実に多様なスタイルで学ぶことができた。中でも一番大変だったのは、後期に履修した「Akademisches Arbeiten mündlich」というプレゼンを行うことが最終課題だった授業だ。私は発表のテーマを「ドイツと日本の縁起物の比較」にしたのだが、まず資料集めから大変であった。利用する文献やサイトも当然ドイツ語のものに限られるので内容を理解するのにとても時間を消費する。さらにはプレゼンの場にふさわしいドイツ語選びが求められたので、原稿を作成するのも、普段のコミュニケーション時よりも難しいものだった。その一方で、ドイツに限らず多様な国の文化に触れることができる素晴らしい授業であったと思う。履修生は、韓国、アメリカ、イギリス、イタリア、トルコ、日本からの留学生で構成されており、それぞれの国の文化に絡めた発表を行っていたので、初めて知ることがたくさんあった。ドイツで履修した授業の中でも屈指の、異文化に多く触れられる時間だったと思う。
   最も楽しかった授業は、「Konversation Kurs」だ。これは五人ほどの小人数で行われた授業で、発言できる機会が最も多く、「実際に話す」ことに特化したものだった。会話のテーマとしては、一週間の振り返りや、好きな食べ物や自国の文化などの簡単な題材が多く、話すことに関しては一学期での成長を最も感じられる授業だった。実際に取り扱った中でも特におもしろいと感じたのは、各国のマナーについてだ。その回では日本のマナーについても取り上げられ、それに関して日本人留学生に意見が求められた。これがなかなか難しく、普段当たり前のように周りにあると自身で考える機会がないので、日本語であっても答えられない質問もあった。この授業に限らず、普段の生活の中でも日本の文化について聞かれた際に答えに窮する場面も多く経験した。ドイツに留学していたが、このように日本について学ぶ機会が多かったのは、留学前には想像できなかった。
   これらの現地での授業に加え、何人かの麗澤生と協力して「ドイツと日本の子どもに対する理想像の違い」を、絵本分析を通して研究していた。日本語の絵本からは「ぐりとぐら」、「バムとケロ」、「100万回生きたねこ」、「てぶくろをかいに」、ドイツ語の絵本からは「Oh wie schön ist Panama」、「Henriette」、「Freunde」、「Der Regenbogenfisch」を選んだ。日本語の絵本は、グループメンバーの多くが読んだことのある絵本を選んだが、ドイツ語の絵本に関しては、ドイツ人に実際にインタビューを行い、多く挙げられたものを選択した。私は電車で偶然出会ったドイツ人に直接インタビューを行ったのだが、とても良い経験になったと思う。自分のドイツ語がうまく伝わるかとても緊張したが、相手の女性の理解してくれようとする姿勢なども相まって何とか成功させることができ、結果として大きな自信に繋がった。研究の結果としては、ドイツと日本で大きな差はなく、どちらの国も友だちや他者とのコミュニケーションを重要視する傾向が見られた。より細かい点においては国ごとに特徴がありそうだったが、時間の都合上分析した絵本が少なかったため、今回は残念ながら結果を出すことはできなかった。そのため、この部分を課題として帰国後の授業内で取り扱っていきたいと思う。
   ドイツで最も多く交流したのは、ルームメイトであった中国人留学生だと思う。お互いに同じタイミングでイエーナに留学に来たのだが、彼女はイエーナに来る前に二年ほどドイツの別の場所で学んでいたらしく、私から見たらとても流ちょうにドイツ語を話していた。また、彼女はメンターと言われる留学生のサポーターもしており、何度も助けになってくれた。ただ、彼女はマスターの学生であったため私とはなかなか時間が合わず、寮ではあまり話す時間が取れなかった。そこで、私から交換日記を行うことを提案してみたのだが、彼女は快く了承してくれた。最初のうちはほとんど全ての単語を調べていたし、自分が書く際も、単語やフレーズをいくつも調べてなんとか文を作り、それを翻訳機にかけて自分の伝えたいニュアンスでないので何度も修正するということを繰り返していた。そのため一ページ書くのにも二時間以上かかっていたと思う。それでも繰り返し書くうちに、授業で習ったフレーズを積極的に使用してみたり、彼女のよく使うフレーズを真似してみたりすることでだんだんスムーズに書けるようになっていった。留学前はあまりドイツ語を書くという練習をしていなかったので、この交換日記は私にとってとても良い練習になったと感じる。もちろん、ドイツ語の練習としてだけでなく、異文化交流としても良い方法だった。日本と中国という近しい文化圏ではあったが、例えば同じ漢字を使っていても意味が違ったのはおもしろいと感じた。私の名前は中国では午前中という意味になると教えてもらったときはとても驚いたのを覚えている。
   他にも夏休みまでは、Japanstamtischというドイツ語を学ぶ日本人と日本語を学ぶドイツ人との交流会にも何度か参加していた。ドイツの夏は日が長く、天気も安定していたので、公園に集まってバーベキューをしたりピクニックをしたりと、とてもアクティブな集まりだった。そこではドイツ人だけに限らず、韓国人やタイ人、また学生以外の日本人とも交流することができ、大学で学んでいるだけでは知り合えないだろう人たちとも会話することができて、とても有意義な時間を過ごせたと思う。
   ドイツで過ごした一年間で、私は本当に多くのものを得られた。純粋な語学力の向上はもちろんだが、中でも「外国語で話す勇気」を得られたのは大きいと感じている。留学が始まったばかりの時期は、自分のドイツ語に自信が無く、自分から相手に話しかけに行くことがなかなかできなかった。しかし、ドイツ語を使わなければいけない環境で生活していくうちに、いい意味での「なんとかなる」という精神が育っていき、とりあえず話かけてみよう、一度で伝わらなくても別の表現でもう一度チャレンジすればいい、と考えられるようになっていった。この考え方は外国語でコミュニケーションをとる際に最も大切なものであり、かつ多くの日本人に足りていない能力だと思う。加えて、この考えを日本で日本人に囲まれている環境で獲得するのは困難であるとも思う。今後日本で学びを続けていく際も、この感覚を忘れないで、実践的な外国語を身に着けていきたい。

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マールブルク大学

マールブルク留学体験記
日高千景
ドイツ語・ドイツ文化専攻3年
2022年10月~2023年2月

   私は2022年10月からドイツのマールブルクに留学をしました。マールブルクはフランクフルトから電車で一時間ほどのところにあり、学生の多い町です。市庁舎がありクリスマスマーケットが開かれるオーバーシュタットと呼ばれる旧市街は、レストランや本屋、オリジナルのアイテムが多くあるアクセサリーショップなどがあります。田舎風の可愛らしい建物の間を入っていって、自分のお気に入りのカフェなどを見つけるのも楽しいです。またシンボルとしてエリザベート教会があります。私がいた半年間は工事が行われていましたが教会内には入ることが出来ます。
   マールブルクはトラムが走っていない為、移動にはバスを利用していました。寮の場所にもよりますが、私が住んでいた寮の近くのバス停からは30分に一本のペースでバスが出ていました。また、オーバーシュタットや寮周辺などはとにかく坂が多く、入寮はもちろんバス停から寮まで毎日上がるのは大変でした。
   マールブル大学の校舎は町の中の様々な場所に散らばっており、私が取っていた授業も全て別の建物で行われていました。大学図書館もいくつかあり、一番メインの図書館にはカフェや予約して使える小部屋の作業スペースもあります。24時まで開いていることもありテスト前はかなり混んでいて座ることができないくらいでした。
   寮はいくつかの中から希望を出すことが出来ますが、日本からの留学生は基本坂の上の寮に割り当てられていました。フロアには共有のキッチンとシャワー、トイレがあり、定期的に掃除がされていました。寮によっては寮のメンバーでパーティーをすることもあったようです。個人的には、隣や上の部屋の音が気になったり冷蔵庫の物やキッチン用品が盗まれていたりすることがありましたが、基本的に治安は良かったと思います。ハウスマイスターもとても丁寧な方でした。
   麗澤大学からマールブルク大学への留学は私たちの代が初めてで、前情報がほとんどない為不安や実際行ってから大変な部分はいくつかありました。他の大学と違いドイツで頼れる方がいなかったので、一緒に行った麗澤大学のメンバーに助けてもらいながら諸々の登録をしたり、マールブルク大学に先に留学していた他大学の友達に情報を貰ったりしながら生活をしていました。また、到着してからは住民登録をしたりドイツの口座を開いたりとかなりバタバタするので、保険の申し込みや閉鎖口座など日本で準備できるものは絶対に出発前にやっておくべきだと思います。ドイツを去る際の様々な登録解除も、帰国間際にならないと出来ないものもあり、個人でいくつもの作業をするのは少し面倒だなと感じました。
   私は留学生向けの授業を取っていました。レベル別の教科書を使ったクラスや日本の大学ではやってこなかったAusspracheの授業、上級生が先生となって進めてくださる授業を取っていました。始めは学部の授業にも参加していたのですが、あまり興味が湧かなかったのとついていけないなと思い、最終的にはあまり授業を取りませんでした。
   ドイツに来てから、特に授業が始まって色々な国の方と関わるようになってから感じたのは、英語の重要度です。もちろん自分の英語レベルや海外で暮らす中でどれだけ英語が必要になってくるかというのは理解していたつもりでしたが、空港についた時点ですでに英語のできなさを実感してしまい初日から落ち込んだことを覚えています。授業前や授業後に同じクラスを取っている人と話をするときは英語を使うことが多かったので、そこでも言いたいことを伝えることができずもやもやすることがありました。
   授業以外での活動としては、ドイツに住んでいる日本語を学ぶ方々との交流会に月に一度参加させていただいたり、そこで知り合った日本人の先生からお誘いいただき、ギーセン大学の日本語のクラスに参加させていただいたりしました。私は2022年の前期に、麗澤大学に留学に来ることができない人のための日本語のオンライン授業に参加させていただいたことがありました。ドイツでもこのような機会をいただき、言語を学ぶ側にいるだけでなく、学んでいる方に伝わるように上手く説明することの難しさを改めて対面で感じることができました。参加者の皆さんは勉強期間が短いのにも関わらず日本語のレベルが高くて、自分がドイツ語を勉強するモチベーションにもなりました。
   秋からの留学の一番の魅力はやはりクリスマスマーケットだと思います。11月中旬には準備が始まり、電飾などにも明かりがつくようになっていました。マールブルクでは中心地のほかにエリザベート教会の二か所で開かれており、どちらも大きいというわけではないですが夜は特に賑わっていました。私も友達と夜の授業終わりにマーケットを通って雰囲気を楽しんで帰るということをよくしていました。私はマールブルクの二つの他にドレスデン、ニュルンベルク、オーストリア旅行中にシェーンブルン宮殿、シュテファン寺院、ベルヴェデーレ宮殿、カールスプラッツで行われているマーケットにも立ち寄りました。どのクリスマスマーケットも素敵で、沢山のお店と飾り、場所によっては楽器を演奏している人がいたり、パレードやパフォーマンスを行っている所もありました。個人的な楽しみはグリューワインを飲んだグラスをお土産に持ち帰ることでした。クリスマスマーケットではワインを飲んだ後グラスをお店に返すと2ユーロほど戻ってきて、返却しなけれはそのグラスを持ち帰ることができるという仕組みになっています。クリスマスマーケット内にはグリューワインを出しているお店がいくつもありますが、その中から街の名前や可愛いイラストが入った記念になるような気に入ったグラスを見つけてそのお店でワインを買っていました。クリスマスマーケットは日曜日もやっているので、スーパーマーケットやレストランが開いていない日はマーケットを楽しみながらそこで何か食べるというのもいいですし、旅先でレストランに入るのが大変だなという時も軽くおなかを満たせるので学生の旅行にはとてもありがたかったです。その他にも夜行バスで周辺の国へ旅行に行ったり、ドイツでの年末年始を友人と過ごしたり、とても充実したドイツの冬でした。
   短い期間でしたが周りの人のサポートのおかげで無事に留学を終え、帰国することができました。改めて感謝を伝えたいです。ドイツ語を使わざるを得ない環境で得たものはとても大きく、良い経験になりました。悔しい気持ちも嬉しい気持ちも忘れずに、今後に活かしていけたらと思います。本当にありがとうございました。

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釜山外国語大学校

韓国語短期語学研修を終えて
小口里穂
英語コミュニケーション専攻2年
2023年2月

   私は2/6〜2/24の3週間、釜山外国語大学で行われた「2023年春韓国語短期研修」に参加しました。私がこの短期研修に参加しようと考えた契機は2つあります。1つ目は、小学生の頃に初めてK-POPを知り、「韓国語」という未知の言語に興味を持ったことです。現在もK-POPを好んで聴いています。歌詞に使用されている単語やフレーズの意味や自分の好きなアイドルがどのような内容の話をしているのか、ということを理解したいと考え、麗澤大学に入学後、第二外国語として本格的に韓国語を学び始めました。また私の家族は、私が幼少期の頃から韓流ドラマを好んでよく観ていたため、幼い頃から韓国の文化にも関心があり、いつか実際に現地に行き、現地の方々の文化や習慣を体験してみたいと考えていました。2つ目は、2年間の韓国語の授業を通して、より韓国に興味・関心が深まった私は、3年次から森勇俊先生の「日韓のことばと文化」というゼミナールを履修するということです。これまでの授業で学んだ内容よりも、より専門的な内容を学ぶ前に、実際に自分の目や耳、身体で現地のことばや文化を見て体験することが大切なのではないかと考えたからです。これまでにもオンライン・オフラインでの短期語学研修は開催されていましたが、『行ってみたい気持ちはあるけど、日本語が通じないだろうしなんとなく怖い』という思いから、1歩が踏み出せず、ずっと機会を逃してきました。しかし、今回オフラインのプログラムがあるということを知り『今回こそは参加するぞ』と意気込み、真っ先に申し込みました。
   次に、3週間過ごした釜山外国語大学での授業や寮生活、研修プログラムの一環で体験したこと、休日等についてお話しします。まず、釜山外国語大学で行われた授業についてお話しします。研修が始まる前に、レベル分けテストが行なわれました。今回のテストでは、1人当たり約5〜10分間、韓国人の先生との1対1でインタビュー形式の会話や、制限時間30分での作文のテストが行なわれ、その結果によってレベル分けされました。今回は計8クラスに分けられていました。基本的に授業は平日9時〜16時まで、1コマ50分×6コマで行なわれました。初回の授業の際に、クラスのレベルに合わせた教材が配布され、それを用いて全て韓国語で授業が進みます。私は筆記用具とルーズリーフを持って行きましたが、ルーズリーフは使用しませんでした。ハングルの母音と子音を読むことができたら基本的に問題はありませんが、한국어회화(韓国語会話)では、その日の課のテーマに沿った単語やフレーズ・文法を学び、クラスメイトたちと一緒に発音したり、ペアを組んで会話形式で問題を解いたりしました。文法を習っている際に頭を抱えたり、躓くクラスメイトが多数いましたが、麗澤大学で2年間韓国語を学んでいたため、比較的スムーズに授業を受けることができました。
   실전한국어(実戦韓国語)では、한국어회화(韓国語会話)で学んだ単語やフレーズ等を使用し、グループワークや発表を行いました。主に한국어회화(韓国語会話)を学んでから、실전한국어(実戦韓国語)の順で授業が進められました。他にも 한국어발음(韓国語発音)한국문화(韓国文化)といった授業が各4コマずつありました。私が特に印象に残っているのは、한국문화(韓国文化)の授業です。한국문화(韓国文化)の授業では、寮にあるコンビニに行き、5,000ウォン以内で美味しい組み合わせの食べ物を作ってクラスみんなで食べ比べをしたり、韓国の伝統的な昔の遊びを体験したりしました。現在、日本でもあるコンビニが増えてきていますが、韓国ではイートインスペース(=テーブルとイス)が付いていたり、お店の外にイートインスペース(=テーブルとイス)が付いているコンビニが普通であり、購入した物をその場で作って食べることができるということが、日本との文化の違いであるなと思いました。
   寮生活についてお話しします。まず部屋のカードが配られました。寮出入り口のゲートでカードをかざさなければ寮を出入りすることができません。またホテルのように、部屋に入室する際もカードをかざす必要がありました。部屋の電気等もカードを差し込まないと付きませんし、エレベーターを使用するにも、行き先の階のボタンを押す前にカードをかざさないと作動しないため注意が必要です。2人1部屋で使用していました。部屋には収納付きベッド×2、クローゼットのようなロッカー×2、学習机と椅子×2が付いており、シャワー・洗面台・トイレが1つのスペースにまとめられて付いていました。上記に記載してある通り、シャワー・洗面台・トイレが1つのスペースにまとめて付いており、それぞれを仕切るものがないため、1度シャワーを浴びるとトイレの方の床まで水浸しになります。水浸しになることを避けるのは難しいため、水浸しが気になる方や嫌な方は、シャワーを浴びる前に歯磨き等を済ませたり、100均やスーパーで水回り用のサンダル等を持参、もしくは購入することをおすすめします。その他に、箱ティッシュ・トイレットペーパー・500mlの水×2(1人1つずつ)、布団(敷布団と掛け布団)のセットが1組ずつ部屋に置かれていました。
   1階のロビーには電子レンジも設置されており、各階の廊下に給水機と冷蔵庫が設置されていました。また、地下には24H営業のコンビニや男女別の洗濯室、無料で利用できるジム、そして寮の食堂があります。コンビニは、クレジットカードまたは交通カードでの支払いのみが可能であり、店員の方が不在の時間の方が長いため、ほぼ無人である、という認識でいた方が良いと思います。洗濯をまわすためには、洗濯カードというものが必要で、洗濯カードにお金をチャージしなければなりません。洗濯カードを発行するのに1,000ウォンかかります。また、洗濯を1回まわすためにも別途1,000ウォン、乾燥機を1回利用するためにも別途1,000ウォンかかります。洗濯機も乾燥機もどちらも1回50分ずつかかり、台数も限られているため混み合ってしまい、夜更けまでかかることも多々ありました。私は日本から洗剤を持参しましたが、500ウォンで1回分の洗剤が販売されていました。しかし、500ウォン硬貨でしか購入できないため注意が必要です。
   研修プログラムの一環で、K-POPダンス体験をしたり、韓国料理体験をしたり、釜山市内旅行、クルーズツアー、慶州旅行に行ったりしました。K-POPダンス体験では、K-POPアイドルのようにフォーメーションを組んで踊り、最後は動画も撮ってくださいました。K-POPアイドルの擬似体験ができ、とても楽しかったです。韓国料理体験では、宮中トッポッキという辛くないトッポッキの作り方を教えていただきました。日本でもう1度作ってみたいと思います。
   上記の研修プログラムの一環で紹介したものは、全て平日の授業の時間帯に行なわれましたが、休日は自由に過ごすことができました。友人と共にチムジルバンに行ったり、カフェ巡りをしたり、釜山名物を食べに行ったりと、とても充実した時間を過ごすことができました。
   最後に、今後韓国語短期語学研修に参加される方や、参加しようと考えている方に向けて、必要なものやあると便利なもの、気をつけた方が良いことについて紹介します。まず、必ず必要なものはクレジットカードやデビットカードです。最近では日本でもキャッシュレス決済が普及してきていますが、韓国のキャッシュレス決済の普及率は世界でもトップクラスです。そのため、現金を使って決済を行う機会はほとんどありませんでした。私は日本で発行したカードを持参しましたが、現地でWOWPASSという外国人が韓国旅行で経験する両替/現金決済/クレジットカード/交通カードの全ての不便さを一度に解決するAll-in-Oneカード(参照:WOWPASSホームページ,https://wowpass.oopy.io/jp)を発行し利用していました。WOWPASSは外国人向けのプリペイドカードで、日本円でチャージすることができ、レートも良く、韓国国内どこでも決済できるためおすすめです。しかし、釜山では現在WOWPASSを発行できる無人両替機が少ないため、注意が必要です。また、海外用変換プラグも必要不可欠です。コンセントプラグの形状は国によって異なります。日本はAタイプですが、韓国はCまたはSEタイプです。そのため、変換プラグがない場合充電することができません。私はC/SEタイプセットを持参しましたが、寮で使用した際にCタイプは刺さりはしますが、少し緩くぐらつく印象があったためSEタイプを購入された方が良いと思います。
   続いて、あると便利なものをいくつか紹介します。1つ目は、延長コードです。寮の部屋のコンセントプラグは、学習机の下にあります。そのため、延長コードがないと充電をする際にケーブルが届かない可能性があります。2つ目は、交通カードです。学校は山の中にあり、学校から最寄りの駅まで徒歩2〜30分位かかります。長い坂を登り降りすることは大変ですし、学校から駅までのバスも運行しています。また、公共交通機関を利用する際は、現金よりも交通カードで決済した方が安いため、交通カードを発行することをお勧めします。WOWPASSも交通カードとして使用することができますが、私はWOWPASSを発行しに行く前に、交通カードを発行していたため、WOWPASSを交通カードとして利用していません。また、部屋にはゴミ箱がないため、ゴミ用の袋をいくつか用意や、現地調達も可能ですが、ハンガーや洗濯用洗剤、トイレットペーパー等があると便利だと思います。また、私は高電圧対応のドライヤーを現地で調達しました。そして気をつけた方が良いことは、空港での両替です。今回参加した私たち麗澤大生は、金海空港で両替しましたが、空港での両替はレートが良くありません。上記に記載してある通り、韓国はキャッシュレスの普及率が世界トップクラスですが、全てがカード対応であるわけではありません。交通カードへのチャージや洗濯カードの発行とチャージには韓国ウォンが現金で必要になります。
   釜山外国語大学の先生方やスタッフの方をはじめ、心優しい現地の方々やクラスメイトに支えられてとても楽しい、有意義な3週間を過ごすことができました。実際に現地に行き、その国の文化や慣習に触れ、人々と交流したことで、普段の授業や映像等では知ることができなかったことを知り、貴重な経験をすることができました。観光地で風景の写真を撮っていた際、韓国人の方が「風景と一緒に写真を撮ってあげるよ」と話しかけてくださり、写真を撮っていただきました。日本では、こちらから「写真を撮ってください」とお願いすることが多いため、これも文化の違いかなと思いました。今回短期語学研修に参加して、さまざまな体験をしたことでより、韓国への興味や関心が深まったことと同時に、韓国に限らず、外国のこと、異文化を知り、理解するためには日本で学ぶことはもちろん、実際に現地に行って体験するということも大切であると思いました。短期語学研修で学んだことを活かして、今後も勉学に励み、生活していきたいと思います。

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釜山外国語大学校

釜山韓国語短期研修
森奈津美
英語コミュニケーション専攻1年
2023年2月

   私は釜山外国語大学校・韓国語短期研修に参加しました。授業を通して韓国語を学び、韓日文化同好会などの機関を通して韓国の文化を学んできました。大学内での韓国語の勉強や交流だけでなく社会で活用できる韓国語を学びたいと思いこの研修に参加しました。私自身韓国に行くことは今回が二度目なのですが、幼少期だったのであまり記憶に無く今回の研修をとても楽しみにしていました。
   研修初日は授業がなく、今後の生活についてのオリエンテーションや他校の大学生と触れ合う時間が設けられました。千葉県だけでなく大阪府や福岡県から参加している学生が多く見られました。韓国語を通して距離を縮め、互いに韓国語の上達に励みたいと思いました。その日の夜は同じ大学の先輩方と大学付近を散策しました。看板やポスターに書かれている韓国語を読み、友達と韓国語で会話をしながら散策することはとても楽しかったです。韓国語で会話をする楽しさを初めて味わうことができた一日でした。
   研修二日目から本格的に韓国語の授業が始まりました。クラスは個人のレベルによって分けられ、研修に行く前に先生とオンラインで会話をするテストがあります。私は友達や先輩と同じクラスだったのでとても心強かったです。授業は一日に多くて六つあります。授業時間は五十分間なので大学の授業に比べたらとても短いです。授業内容は、新しい文法を学び、学んだ文法を使って友達と会話をすることでした。大学のように先生の話を聞いて板書するのではなく、先生が生徒に質問をして答えるという形が多く見られました。友達との会話をみんなの前で発表するなど、韓国語を積極的に使って会話をすることが中心的な授業でした。初めは先生が何を話しているのか聞き取ることができず苦労しました。また、クラスメイトのみんなが韓国語を話せることに焦りを感じていました。しかし、友達と会話を重ねるごとに韓国語の文法や単語を聞き取れるようになり、先生が質問したことに対して会話を続けられるようになりました。あの時の喜びや韓国語で会話をする楽しさは今でも覚えています。
   授業だけでなく三週間のプログラムの中には旅行やツアーがありました。研修四日目には釜山市内ツアーを行いました。釜山の伝統的な村や物に触れ合うことができました。日本人が韓国に旅行するときは若者が栄えそうな場所に行きがちですが、韓国の伝統的な場所に行き文化を理解することも楽しいと感じることができました。研修十日目にはクルーズツアーがありました。釜山でも有名な“海雲台”という海に行きました。海雲台の海はとても綺麗で心が癒されました。クルーズ船に乗ることは初めてだったのですが、楽しく観光することができました。K-POPが船の中で沢山流れていて最高なクルーズツアーでした。研修十六日目には慶州旅行がありました。慶州には昔ながらの建物が沢山並び、韓国ドラマの時代劇でよく見る街並みがありました。ドラマの中に入り込んだような不思議な気持ちになりました。これらのツアーや旅行以外にもK-POPダンス体験や韓国料理体験などがあり、韓国でしか味わうことができない体験を沢山することができました。授業だけでなく実際に文化に触れ合う機会があるのでとても良い経験になりました。
   学校のプログラム以外にも様々なことを体験しました。授業終わりや週末は自由時間なので友達と様々な場所に行きました。韓国のカフェはとてもおしゃれで可愛く、一週間で三回以上カフェに行きました。カフェで注文する時も韓国語が伝わるか不安はありましたが韓国人の方はみんな優しく、サービスもしてくれました。自分の韓国語に少しずつ自信を持つようになりました。日本人だということが韓国人に伝わると、韓国人の方も日本語でお礼を言ってくれ、些細なコミュニケーションがとても嬉しく感じました。
   週末にはソウルへ観光に行きました。ソウルへ着いてから一番驚いたことは韓国語のイントネーションです。釜山には方言があると聞いていましたが、あまり差はないだろうと思っていました。しかし、ソウルへ行ってみるとイントネーションに違いがありとても驚きました。イントネーションの違いにも気づくことができた自分に一番驚いていますが、日本のように方言や訛りが韓国語にもあると発見することができ、とても面白かったです。ソウルでは景福宮に行き、釜山の伝統的建物とは一味違う雰囲気を味わうことができました。また、K-POPアイドルの本社にも行くことができたのでとても充実したソウル旅行になりました。
学校の外に一歩踏み出すだけで分からない単語や文法が沢山ありつまずくこともありましたが、楽しいことも苦労したことも全て大切な思い出になりました。授業や学校のプログラム、週末の観光を通して、日本では味わうことができない韓国人との会話や繋がりを体験することができました。他の大学の方たちとも関わることができ、その中でもこの研修が終わっても会いたいと思う友達に会うことができ、心の底から参加して良かったと思います。私の韓国語力も授業や生活を通して向上することができたと思います。母国語以外を話すことに恥ずかしさを抱き躊躇していましたが、この研修を通して自分が学んでいる言語を積極的に活用できるようになりました。また、日本にいる時はネットなどの情報で韓国の文化について学んでいましたが、現地に足を運んでみることで良くも悪くも実際に行ってみないと分からないことも学ぶことができました。私が韓国で学びたいという思いだけではこのような体験はできなかったと思います。
   落ち着いてきたとは言え、コロナ禍でもありながら私たち日本人を暖かく迎え入れ、研修がより良いものとなるよう精一杯この研修を企画してくださった釜山外大の関係者の皆様には本当に感謝しています。この研修を通して改めて韓国が好きになりました。韓国で出会った日本人の友達や言語も文化も違う韓国人の先輩方、先生方と出会うことができて本当に良かったと思います。三週間という短い研修でしたが大学生活の中で一番思い出に残る三週間を過ごしたと思います。この出会いや学んだことを大切に、これからも韓国語の勉強に励みたいと思います。

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イェーナ・フリードリヒ・シラー大学

留学の経験を通して
H.M.
ドイツ語・ドイツ文化専攻4年
2022年4月~2023年2月

   私は前期の夏学期にイェーナ大学、後期の冬学期にはマールブルク大学に留学していました。1年間の留学で学校を変えることは珍しいようでいろんな人に驚かれました。私が4年生で1年間留学をすることになった大きな原因はコロナです。もともとは2年生の後期には出発できる予定でしたが、2年生になる春休みでどんどん状況が悪くなり、いつ留学が再開されるかもわからなくなりました。3年生の間は資格を目標に変えドイツ語の勉強を続けていました。3年生になるともう就活も始まり、将来の進路を決め始める時期です。就活が始まる時期にやっと留学が再開されると言われ、私はとても悩みました。ドイツに留学することを目標にドイツ語専攻に入り勉強していたので、やっと留学のチャンスがきたのですが、留学をすれば就職が遅れてしまうという不安もありました。就活を考え、留学をしないという選択肢や、留学の期間を半年にするという選択肢もありました。入学当初からの目標であった留学に行かないという選択はしたくありませんでした。ドイツに行くのであれば卒業、就職をしてからでも行けると言われたりもしましたが、将来を考える学生の今だからこそ、留学の経験をしたいという思いや、留学に行かなかった場合の私を想像した時、みんなと同じように就活し、特に変わらない毎日を送るのは嫌だったこと、1年の留学であれば返済のいらない奨学金が受けられること、また、留学に来なかったことを後悔する事はあるけれど、来たことを後悔する事はないと思ったので1年間の留学を決めました。
   私は留学前にインターンに行くことと現地の学部の授業を受ける事を目的としていました。夏学期を終えた夏休みにインターン、冬学期に学部の授業に挑戦しました。将来的にドイツで生活をしたいという気持ちがあったので、卒業後にはドイツで昔から憧れていた幼稚園の先生を目指そうと考えていました。なので、インターンでは2週間ドイツの幼稚園に行きました。インターンではドイツの幼稚園の過ごし方や、先生方の働き方を知ることが出来ました。
   冬学期の学部の授業では神経-認知言語学の入門のクラスを受けました。この授業はオンデマンド授業で分からない部分はオンラインで質問をする形式の授業でした。語学面での不安から入門クラスを選んだのですが、それでも新しい単語が多く、理解するには時間がかかりました。何回もビデオをみて、追加資料を読むのは時間もかかりましたが、質問をするにも分からないところが分からないので、理解したことを自分の言葉で言い換えてメモをするなど工夫をしていました。私は冬学期に合わせて卒業論文も書いていたので、予習の時間を取ることが難しくなり、学部の授業は途中で履修をやめてしまいましたが、今後また留学するとなった場合のイメージがし易くなり、良い経験になったと思っています。やはり留学の前に目的をはっきりさせることが大事だと感じました。目的があれば具体的な行動を起こすことが出来ます。最後まで達成できなくても、その過程で学ぶこともたくさんあると感じました。また目的をもつことで留学を振り返った時にこれをやったということを自信をもって言えると思いました。
   現地で私は韓国の学生と仲良くなることが多かったです。私は韓国語で簡単な会話はできるので、コミュニケーションにあまり不自由しなかったので仲良くなりやすかったです。やはり円滑なコミュニケーションができる方がお互いをよく知ることができるので、交友関係を広げるには言語能力もある程度必要であると感じました。イェーナでは毎週開かれている日独交流会(スタムティッシュ)に参加していました。ここには日本語を勉強しているドイツの方やイェーナで働いている日本の方が来ています。私はあまりコミュニケーションが得意ではないので、週に1回という高頻度で開催されているスタムティッシュはありがたかったです。
   前期の夏セメスターに比べ、後期の冬セメスターはとてもつらかったです。というのもドイツの冬は思ったよりも暗く、気分が落ち込みやすかったです。冬の天気に加え、大学を変えたことによって交友関係もゼロからになってしまい、すぐに話せる人が近くにいなくなってしまったことが精神的にきつかったです。また、大学を変えたためもう一度ドイツ語のレベルテストをしたのですが、そこで半年の成長をあまり感じることが出来ずにモチベーションが下がってしまいました。落ち込みがちになると外に出なくなってしまうので、イベントを探したり、美術館へ行ったり、意識的に外へ出るように心がけていました。この留学で私は初めて一人暮らしをして、勉強をしながら家事をする大変さを知りました。私の寮には電子レンジがなかったので、調理に時間がかかり面倒に思うことが多かったのですが、料理が気分転換にもなるので楽しんでやっていました。
   私がこの留学で一番得たことは、自分への理解が深まったことだと考えています。またこの留学は自分の進路や将来を考えるうえでとても役立っています。留学前は卒業後できるだけはやくドイツに住みたいと思っていたのですが、ドイツの学生が卒業後すぐに就職せず、就職する前に海外に行き、インターンなど自分がやりたい事をして経験を増やしているということを聞いたり、ドイツに留学している他の学生の年齢が様々であること見て、ドイツで仕事をすることや、生活をするという選択は今すぐでなくても良いのかも知れないと思うようになりました。また、今回の留学中にドイツ以外のEUの国に行き、他のいろいろな国を見てみたいと思うようになりました。さらに、今しか出来ないことをしたいという気持ちからこの留学を決めたので、進路を決めなくてはいけない今、また今しか出来ないことを考えた時に、まずは日本で新卒として就職し、日本で就業経験をすることが今後の選択肢を増やすためにも良いと考えました。
   4年生での留学で進路への心配が多くありましたが、日本ではできない経験や出会いがあり、自分を見つめなおし、納得してまずは日本で就職をすると決めることが出来ました。またドイツに行きたいと思っているので、その時にも今回の留学での経験は活きると思っています。

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プリンスエドワード島大学

私のプリンスエドワード島大学での留学生活
中根詩稀
国際交流・国際協力専攻2年
2022年9月~12月

   私は9月から12月までの約3ヶ月間、カナダにあるプリンスエドワード島大学に留学していました。長年目標としていた留学することをこの場所で叶えることができ、人生で一番濃い期間だったと思えるくらい素敵な経験ができました。
   大学の授業ではEAPという授業を受けていました。語学としての英語を学ぶことを目的にした授業であったため、英語ネイティブの方はいなく、クラスの11人中9人は日本人で構成されていました。最初はこんなに多くの日本人がいるとは思っていなかったので、少し残念に思うところもありましたが、英語を使うというところには変わりはないので気合いを入れて授業に参加していました。しかし、日本人だらけのクラスなので、グループ活動で日本人同士になるとどうしても日本語が出てきてしまうところも多くありました。担任の先生には「Don’t use Japanese!」とよく注意をされていたので、自分の弱さを感じさせられることもありました。
   授業で扱っていた内容は中学レベルのもので、4技能全てを扱っていましたが、少しアカデミックなところもありました。特に苦戦したのは文法です。ライティングでもスピーキングでも文法で直されることが非常に多くあったと感じます。そのため、3週間に一度テストがありましたが、少しでも文法的に違うところがあると減点されていました。しかし、その分今まで以上に意識できるようになり、最後にはミスのない文章を書けるようにまで成長できました。スピーキング面では英語で話す勇気は持てるようになりましたが、言葉が出てこなくてうまく伝えられないところが最後まであったのでこれからの課題になりました。
   ハロウィンやクリスマスのイベント時にはEAPのクラス全体でパーティーをし、ビンゴゲームで単語を学んだり、違うクラスとの交流を楽しんだりもしました。放課後には大学にあるジムに行ったり、ダウンタウンやモールに行って遊んだりもしました。毎週金曜日にはアクティビティを用意してくれていたので、ピザパーティーやボードゲームなどに参加し、ネイティブの学生と交流する機会も得ることができました。
   留学期間中はホームステイをしていて、日本人のルームメイトと一緒に生活していました。ホストマザーとホストシスターのいる家で、ダウンタウンや学校には歩いて20分で行ける立地のよいところでした。基本的に生活は自由でしたが、ホストマザーは私たちとどこかに出かけることが好きではないようで、一緒にどこかに行くということは全くありませんでした。ですが、その分ルームメイトと一緒にやりたいことを好きなだけできました。休日にはマーケットに行ったり、買い物に出かけたり、常にやりたいことを持ち寄り一緒に行動していました。家で英語を使う時はホストマザーとの会話だけで、それも夜ご飯の時に「今日は何したの?」と聞かれるだけでした。一緒に過ごす時間がほとんどなく、ただ住んでいるという状況でしかなかったので、途中から夜ご飯の時間に話さなければならないという使命感を持ってしまって少し憂鬱になってしまいました。想像していたホームステイとは違い、大学の授業や友人と過ごす時間は楽しいのに日本が恋しく感じるところもありました。しかし、普段はアルバイトや習い事を夜遅くまでしているので、普段と違う生活に退屈さを感じることもありましたが、自分のために使える貴重な時間を有効的に使うことができました。ホームステイをして文化の違いも多く感じるところもありましたが、それだけではなく、人間的な相性の問題もあると学びました。ルームメイトとは相性が良く、感じていた事も同じだったので、気を使う事なく居れたことが救いでした。
   9月にははハリケーンが直撃し、その影響で5日間の停電と10日間の休校になった事もありました。思っていたよりも大きな被害で、日本でもこんな被害を受けたことがなかったため、この期間はとても退屈で、生活面でも苦労もしました。停電の影響で携帯も使えなくなってしまったので、wi-fiが使えるスーパーに毎回行くしかありませんでしたが、結局充電できないのでルームメイトとひたすら散歩していました。電気が通らなかったので3日間シャワーを浴びられなかったのですが、2人で諦めて水でシャワーを浴びたことは今思うと笑える話です。彼女がいたからこんな状況でも楽しく過ごせました。
   10月には1週間の休み期間があったため、友人と2泊3日のトロントに旅行にいきました。自分達で1から計画し、友人と海外旅行することは初めてでとても不安でしたが、みんなで協力し合い素晴らしい思い出にすることができました。トロントのダウンタウンとナイアガラの滝を観光し、PEIでは味わえない経験をすることができました。留学中にまさか旅行にいけると思っていなかったので1つ多く思い出を増やすことができました。
   クリスマスまで過ごすことはできませんでしたが、丁度1ヶ月前からPEIのダウンタウンがクリスマス仕様になっていたり、家にクリスマスツリーが飾られたり、キリストのクリスマスを堪能することができました。また、帰る前日に大雪が降り、飛行機は欠航になりましたが、カナダの冬らしい姿を最後の最後で体験することができました。
   私にとってこの留学は一つの目標だったので、まず叶えることができ嬉しく思います。英語がほとんど話せない状態で留学に行ったのですが、この3ヶ月間留学したことで英語がすんなり耳に入るようになったと感じます。実際に帰国後に受けたTOEICもリスニングのスコアを60点伸ばすことができました。ずっと英語が耳に入ってくる環境だったからこそかもしれませんが、きちんと成果が出たことで改めて留学してよかったと思いました。学習面だけでなく、最初から最後までたくさんの濃い経験ができたおかげで、とても自分自身が成長できたと思います。この経験を今後の大学生活に生かすと共に、次の目標を立て、さらにステップアップしていきたいと思います。

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イェーナ・フリードリヒ・シラー大学

イェーナ留学 1年を振り返って
木村菜月
ドイツ語・ドイツ文化専攻3年
2022年3月~2023年2月

   私は2022年3月の終わりから2023年の3月の初めまでの約1年間、イェーナに留学していました。一年間ドイツにいたのでもちろんたくさんの経験をしました。一年という期間で今まで生きてきた人生の中で最も多く旅行をし、新しい人と沢山出会い、心を許せる友達を見つけ、新しい知識を沢山得ることができました。本当に濃い一年を過ごしたと思います。
   トータルで見たらとても良い留学生活でしたが、全てが良かったかと言えばそうではなく、最初はハプニングや嫌なこともたくさんありました。特にドイツ到着二日目でチケットの機械に、40ユーロを食べられてしまったことは今でも忘れられません。その時はまだユーロの感覚がわかっていなかったので、お金を失ったというショックよりもどうすればよいかわからない焦りが強かったです。しかしユーロの価値を理解してきた今この時のことを思い返すと、40ユーロが恋しくて仕方ありません。40ユーロあったらもっとたくさん旅行できただろうに。今ではハプニングもいい思い出です。
   私の留学の目標は、もちろんドイツ語を上達させることでもありましたが、ドイツでしかできないことをたくさん経験するというのが私の大きな目標でした。ドイツに来る前から決めていたのは、オクトーバーフェストへ行く、サウナに入る、クリスマスマーケットへ行くことでした。オクトーバーフェストとクリスマスマーケットへ行く人はたくさんいると思いますが、サウナへ行く人はあまりいないと思います。ドイツのサウナは、男女一緒に全裸で入ります。私の予想では水着を脱ぐ更衣室がありその先にサウナがあるはずでした、しかし入り口を開けてすぐ水着を入れる棚があるだけで、更衣室なんてありませんでした。その場で脱ぎ、サウナへ行くというスタイルでした。何だか斬新で、個人的にはサウナが一番面白い経験でした。
   私は留学中、基本的に取れる授業はほとんどとっていたので、ほぼ毎日大学へ行って何かしら授業を受けていました。夏学期では、M1という一番下のレベルで授業を受けていました。全てドイツ語という環境で授業を受けたことがなかったので、初めは本当に何もわからず、どうしようかと思いました。しかしだんだんと理解できるようになり、夏休みに入るころにはドイツ語を聞く力がとても伸びたと実感するようになりました。冬学期は、一つ上のレベルのクラスで授業を受けました。レベルが上がったことで、授業が格段に難しくなり、夏学期をはるかに超えるレベルで何もわからず、自分でも驚きました。そんな中でもあきらめず授業を受け続けたおかげで、少しずつ理解できるようになりました。ある授業で最終課題として、ドイツ語でプレゼンをしました。テーマは自由で、私は「公共の場での授乳」についてプレゼンしました。日本にいた時の自分だったらこのテーマを思いつくことはなかったと思いますが、ドイツに来て何度か電車の中で授乳をしているお母さんを見かけることがありました。日本とドイツでのこのテーマに関する意見の違いが、私にはとても興味深かったです。プレゼンをするにあたって、どのような構成で話すか、どのようなドイツ語を使ったら自分も話しやすく、聞く人も理解しやすいか、わかりやすいスライドを作るなど、たくさんの点に注意する必要がありました。準備する段階で時間を多く費やした分、やり切った時の達成感をより多く味わうことができました。この授業をやり切ったことで、少し自信もついた気がします。
   私はドイツに留学をして、タンデムを始めました。時期によっていろいろでしたが、基本的には2週間に一回のペースで、ドイツ語と日本語で会話をしました。私のタンデムパートナーは少し離れた場所に住んでいたので、ほとんどビデオ通話を通しての会話でしたが、たまに直接会ってタンデムをすることもありました。彼の実家に行って、彼のお母さんが作ってくれたテューリンゲン州の料理をご馳走になったこともありました。タンデムをしていく中で、文化の違いに雷のような衝撃を受けることもありましたが、それもまた興味深かったです。私はドイツに留学するまで全く予想していなかったのですが、韓国から来た留学生の子たちととても仲良くなり、一緒に旅行に行ったり、カフェやレストランへ行ったりしました。特に私と同じ4月から留学していた子とは、たくさん遊び、話しました。お互い英語もドイツ語も完璧じゃないのですが、なぜか会話が成立するのでいつも「なんでだろうね」とお互いに話していました。彼女から最後に手紙をもらったのですが、それを読んでいろいろな気持ちがこみ上げ涙が出ました。もう簡単に会えないと考えるととても悲しいですが、出会えて本当に良かったです。ドイツで出会った韓国の友達に会いに、韓国へ行きたいと考えています。
   私は留学の終わりに、幼稚園で2週間のインターンシップをしました。初日はとても緊張しましたが、みんな温かく迎えてくれて、優しく話しかけてくれたのでとても安心しました。初めは子供たちがとてもはやく話すので、言っていることを理解するのに苦労しました。しかし段々と慣れてきて、会話もできるようになりました。インターンをしている中で、子供たちに沢山話しかけるよう心掛けました。私はよく「楽しかった?」と聞いたのですが、子どもたちの答えはだいたい「何が?」でした。私からしたら「ついさっきまでやっていたことじゃん!」と思うのですが、何を何した。何がどうだった。など目的語をきちんと言わないと伝わりませんでした。私はここでドイツ語と日本語は全く違うのだと実感しました。
   この幼稚園では「Es ist normal, verschieden zu sein.(人と違うことは当たり前) 」という言葉をモットーにしていて、その言葉通り子供たちの個性をとても大切にしていました。私はこの言葉を見た時、日本にもこの考えが浸透してほしいと感じました。「ドイツ語ワークショップB」では個性について触れられたら良いなと考えています。
   留学をする前は、「私には無理かもしれない」と、挑戦する前から諦めることがありました。しかしこの1年間で、やれないことなんてないのだと気が付きました。苦手なことはあったとしても、不可能なことなんてないと思います。やる気と勇気があれば、どんなことでもできるし、やってみたら意外と楽しいこともあるし、自分の視野が広がります。留学後の私には、挑戦する勇気が付いたと感じています。

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釜山外国語大学校

釜山韓国語短期研修
中島仁花
英語・リベラルアーツ専攻4年
2023年2月

   私は2/6~2/24の約3週間、釜山外国語大学の短期研修に参加してきました。
この研修に参加しようと思ったきっかけは、私のもう1つの故郷である韓国の言語や文化、また住んでいる人に触れ、自分の世界を広げたいと考えたからです。また大学最後の長期休みをより充実させたいと思ったからです。
   今回のプログラムの内容について少し話していきたいと思います。平日の9時から16時の間、基本的には1コマ50分の授業があります。ですが釜山市内ツアー、クルーズツアー、韓国料理体験、K-POP体験などの文化体験があるときは午前だけ授業があるなど、スケジュールが盛りだくさんでした。人によっては体調を崩してしまう人もいたため、体調管理に気を配ることも忘れずに過ごすことが大切だと実感しました。
   また土日は自由行動で、自分の好きなように日程を決めて良かったので、ソウルに行く人もいればロッテワールドに行く人、釜山市内を巡るなど、自由に過ごしていました。また寮の門限は24時なので、授業終わってからカフェに行っておしゃべりしたり、少し遠出したりなど、わりと自由に行動できる時間があったと思います。
   次にクラスについてです。あらかじめオンラインテスト(会話)の結果を考慮してクラス分けされました。授業は全部韓国語で進むため、これから行く人は留学をする前に韓国語に耳をならすことを重点的にしたほうがいいかなと感じました。また私のいたクラスについて説明すると、readingやlisteningなどはできるけれども、話すことが苦手な人が多く集まっていました。その影響もあったからか、文法はサクッと進めて、教科書とプラスアルファで、日常で使うことを教えてくれることも多く、会話する時間を多く費やしてくれていたと思います。ペアワークで会話することが多かったですが、その他にもグループワークでは実際に教室の外に出て道案内をしている動画を撮ったり、店員役と客役に分かれて買い物ごっこをしてみたりなど、楽しみながら会話できるようなワークもたくさんありました。これらのおかげで、クラスメイトとも自然としゃべるようになるので、クラスになじめるかどうか不安を感じなくてもいいと思います。また最後の週には午前、午後とそれぞれ先生からのインタビュー、ペアでの会話をするというスピーキングテスト(クラスによってテストの形式、内容は違うみたいです)がありました。緊張しましたが、韓国語が上達した実感を得られて嬉しかったです。韓国語の実力は、留学前は相手の言っていることは分かるけど、相手がいると緊張して自分の言いたいことをうまく伝えることができなかったですが、留学を通して韓国の人が相手でも臆病にならずに自分のことを相手に伝えられるようになりました。今回の留学で、自信がなく間違っているかもしれないけれども、言い方を変えたりして韓国語で相手に伝えようとする姿勢を持てるようになったのが一番の収穫だと思います。この姿勢を得られるようになったのは、授業だけでなく、学生交流会で現地の人と会話できたことも大きいと思います。
   学生交流会は留学のプログラムに含まれているもので、全部で3回あり、日本語を勉強している韓国の友達と日本の友達4人でグループになって一緒にご飯食べたり、お出かけしたりなどして交流する機会のことです。私は現地の人と関わる時間をなるべく多くとりたかったので、韓国の友達に時間をつくってもらって2回多く出かける日をつくってもらいました。カフェに行っておしゃべりしたり、市場やスーパーに行ったり、西面(ソミョン)という賑やかな所で遊んだりして楽しく過ごせました。韓国のことだけでなく、メンバーそれぞれの地元も違っていたので日本のこともより知れた機会になりました。
   次に寮について話したいと思います。2人1部屋で過ごすのですが、お互い生活してきた環境が異なるので、こまめに話し合いすることを心がけると良いと思いました。私のルームメイトは中国からの友達で、文化、生活習慣、当たり前の行動などが大分異なり、正直葛藤することもありました。互いの譲れないことをもとに、生活上での2人での決まり事を決めておくと、お互いにとってより過ごしやすくなると思いました。今では異文化体験の機会をくれた中国の友達とルームメイトでよかったと思っています。次に物品などについてです。机とベッド、支給されるティッシュとトイレットペーパー1個ずつしか置いていません。また布団は生地がとても薄く、風邪ひかないようにあったかい恰好で過ごすなど工夫をしなければいけなかったので、冬に行く場合はブランケットを持って行った方が良いと思います。またコンセントは机の下にあったため、充電しながらスマホは操作しにくく、人によっては延長コードを現地で買う人もいました。また部屋にゴミ箱がなく、こまめにエレベーター前のごみ箱まで行かなければならなかったため、小さめなごみ袋をたくさん持っていくことをおすすめします。さらに、ドライヤーは持ってきたものが使えない部屋が多く、部屋ごとに貸し借りなどをしていたので少し大変でした。お金がある場合は現地でドライヤーを購入することも考えてみてもいいかもしれないです。また、シャワーとトイレが一緒なので、洗面所専用のスリッパと、部屋用のスリッパを持っていくと良いと思います。次に洗濯では、洗濯機で50分、乾燥機で50分と非常に時間がかかるため、放課後に行く人も多かったです。ですが、混んでいて回せない人もいたため、夜遅くにする人や授業前に洗濯する人もいました。また一度洗濯するごとに1000ウォンかかります。追加で日本から洗剤を持ってきてない人は、500ウォンで一回分の洗剤が売っていますが、500ウォン玉でしか購入できなく、困ったことが何回かあったため、日本から持ってきたほうがいいと思いました。
   最後に短期留学したおかげで良かったことをあげたいと思います。それは韓国の人は情に厚いという言葉を実感できる出来事がいくつもあったことです。私はせっかく韓国に来たなら寮に閉じこもって勉強だけするのは避けようと決めていたので、ほぼ毎日外に出て現地の人としゃべる機会を積極的につくっていました。そのおかげで得られた出来事だと思います。
   例えば、海雲台にある釜山x the skyという展望台に行った時のことです。友達と一緒にチケットを買おうとしたら、日本語が話せるスタッフさんが声をかけてくれて、そのスタッフさんがチケット割引になる携帯会社に契約しているから自分のスマホを使って割引してくれると言って対応してくれたことです。おかげで安くチケットを買うことができただけでなく、他にもいろいろおすすめを教えてくれたりエレベーターまで案内してくれたりして、友達と皆で心があったかくなったねって話をしながら綺麗な夜景を見たのは大事な思い出の1つです。他にも偶然入ったパン屋さんの店員さんと仲良くなって2回ほど一緒に出かけたり、買い物しているときに私が日本人と分かると、他のお客さんが話しかけてくれたりなど、あったかい人が多いなと実感できました。昨今の日韓関係で不安な人もいると思いますが、私のエピソードを読んで少しでも不安がなくなればと思い、書かせていただきました。
   今回3週間ですが留学して、語学だけでなく自分の内面も少しは成長できたと思います。はじめは同級生の4年生のように、日本にいたほうがよかったかなと悩んで日本へ帰りたいと思うこともありました。ですが、それ以上に嬉しかったことや楽しかったこともあり、結果的には悩んだり葛藤したりしたことも全て意味のあるものだったと感じ、大切な思い出の期間になりました。また社会人の時に今度は長期で留学できたらなと考えるようにもなりました。これから社会人になりますが、自分から積極的に動く分、得られるものも多くあるということを忘れずに、これからも少しでも興味がある物や頑張りたいことに挑戦していきたいと思います。

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プリンスエドワード島大学

PEIの留学生活
井上清華
英語・リベラルアーツ専攻3年
2022年9月~12月

   私はカナダのプリンス・エドワード島に9月から12月まで留学しました。小さい頃から留学に興味があり、外国で生活したらどんな風なのだろうと思っていた私にとって大学の間に留学できたことは非常に大きな経験になりました。
   私が留学したプリンス・エドワード島は、自然が豊かで島民同士の仲が良く、のどかな雰囲気が流れる場所です。島に着いたときまず、そのとても広く雄大な空に圧倒されました。これから留学生活が始まるんだと期待が膨らみました。到着後は新型コロナウィルスの影響で1週間ほどホテルに滞在し、2週間目からホストファミリーの元での生活が始まりました。家に着いて1日目、ホストファミリーのいとこが来て一緒にゲームをしました。まだ様々なことに慣れていないことに加え、知り合って数時間も経っていない状況で一緒にゲームをするというのは非常にカオスな状況でしたが、それが逆に恥ずかしさや人見知りをしてしまう気持ちを突破して、仲良くなれたきっかけだったと思います。
   大学での始めての授業では、先生がとても優しそうでホッとしたのをよく覚えています。私のクラスは日本人13人中国人1人、イラン人1人の計15人のクラスでした。分からないことがあると積極的に質問をするみんなと、それに対して優しく丁寧に答えてくれる先生のおかげで、毎日刺激を受けて授業に取り組むことができました。時が経つにつれて、先生との会話がスムーズにできるようになり、少しずつですが自分の英語に自信を持てるようになっていきました。UPEIの授業ではとにかく英語で話そうという機会が多く、グループを作り決まったお題に対して1分間で話すという授業では、回数をこなしていくうちに、短い時間で何を話すか構成する力が向上しました。一方で、発音の聞き分けは何回練習しても難しく、今後も引き続き勉強していかなければならないと思います。
   ホストファミリーとの思い出も多くあります。家の犬のお散歩に行ったり、アイスクリーム屋さんに連れて行ってくれたり、映画を一緒に見たりしました。日が沈む直前に海で見た景色は本当に感動し忘れられません。ホストファザーはおすすめの映画や、カナダの歴史を知ることができるTVを紹介し見せてくれたり、島のことや私が疑問に思ったことなど、何でも質問すると教えてくれたので、英語だけでなく文化的な面でも様々なことを学ぶことができました。また、犬や猫を飼ったことのない私にとって、ホストファミリーの飼っている犬1匹猫2匹と共に暮らす生活は印象的でした。犬のトラッフォー、猫のポゴとジンクスは私の癒しになり、特に毎日朝に犬のトラッフォーが部屋に来て笑顔でこちらを見てくれるのが嬉しかったです。ホストマザーの友人など、留学期間中にたくさんの人と出会いました。出会った人々は優しく接してくれました。最初は話しかけてくれても、上手く返せずやきもきしましたが、話していくうちに、英語で気持ちを伝えられたことが嬉しくて、会話が楽しくなりました。さまざまな人と関わる機会をくれたホストファミリーに感謝しています。
   留学中様々なことがありましたが、その中でも島に台風が直撃して、10日間ほど電気のない生活をしたことは忘れられない経験の1つです。台風がくる数日前から庭に出ていた椅子やテーブルを片付け、スーパーに食料を買いに行くなど台風に備えていました。しかし台風の影響はとても大きく、台風が通り過ぎて外に出ると、花や木や電柱、多くの物が倒れ道を塞ぎ、自分がそれまで見ていた景色が一変していました。このように被害が大きかったためそこから1週間ほど大学は休みになりました。電気が使えないため朝起きるとホストマザーが外でBBQコンロを使って朝ごはんを作っていたり、夜はキャンドルをつけてご飯を食べたりしました。ホストファミリーの工夫のおかげであまり不便を感じず過ごすことができたと思います。
停電期間中、ホストファミリーは私が暗い中1人で寂しくないよう、映画や海辺の散歩に誘ってくれて、本当は台風の被害から辛い期間のはずなのに、良い思い出に変えてくれました。いとこが毎日家に来て、みんなで一緒にご飯を食べたり、ゲームをしたり、お風呂ももちろん暖かいシャワーは出ないため、友人の家まで行き、貸してもらったりして、島の人々の横のつながりも感じることができました。
   10月の初め頃、休暇を利用して友人と4つの都市を旅行しました。みんなで見たナイアガラの滝や夜景、綺麗な街並みなど、さまざまな景色を見て、世界は広いのだと改めて感じました。
   11月後半に差し掛かると、家ではクリスマスの準備が始まりました。サンタの置物など色々な装飾をし、近づいてくるクリスマスをあんなにも待ち遠しく思ったことは日本にいては経験できなかったことでした。ホストファミリーはクリスマスの前に帰国する私のために、一足先にクリスマスパーティーを開いてくれて、たくさんのプレゼントを用意してくれました。とても幸せな時間を過ごすことができました。
    約4ヶ月という短い期間でしたが多くのことを学びました。日本での当たり前はこの地ではそうではなく、自分の固定観念を捨て、視野を広げていくことが重要だと思いました。また、日本にいた時は本音を伝えることが得意ではなかったのですが、留学を通して自分の意見をはっきり言うことの大切さを学びました。加えて、自分の内面の特徴や良いところを留学を通して知ることができたのも大きな収穫であったと思います。
   私は留学前、留学がこんなに素晴らしいものになると思いませんでした。ホストファミリー、先生、友人、環境、そして留学をさせてくれた家族、全てのことに恵まれ、どれだけ自分は幸せな時間を過ごすことができていたのだろうと感じています。帰国まであともう少しというある日に、ホストファミリーにどの出来事が1番思い出に残っている?と聞かれました。考えたのですが1つに絞ることができず、全部ですと答えました。全ての出来事が大切で、一生忘れない経験です。
   帰国のため空港に向かう車の中で、ホストファミリーがまた会いに来てね、待っているよと言ってくれました。約4ヶ月という短い期間でこんなにも素晴らしいつながりができて、これからも関係が続いていくと思うと、幸せです。またいつかプリンス・エドワード島に行ってホストファミリーに会いに行きたいです。この留学で学んだことを無駄にしないよう、自分にプラスになるよう活かしていきたいです。

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釜山外国語大学校

釜山での韓国語短期研修
池田菜々穂
英語コミュニケーション専攻2年
2023年2月

   私は、2月6日から2月24日の3週間弱、釜山外国語大学で韓国語の短期研修に参加しました。この研修に参加しようと思ったきっかけは、高校生の時にK-POPに出会い、韓国に興味を持ったことです。麗澤大学に入学し、韓国語を第二言語として履修しようと考えたのも、自分が好きなアイドルが何を話しているのか自ら理解したいと思ったからです。入学する以前は、実際に韓国で勉強するとは思っていませんでしたが、授業を通して、韓国の文化や言葉を知っていくなかで、現地に行き、実際の雰囲気を感じてみたいと考えるようになりました。夏季にも語学研修はありましたが、『韓国語できないし、怖い』という気持ちからタイミングを逃してしまい、とても後悔していました。ですので、今回冬季のプログラムがあるとお聞きして、すぐに申し込みました。これに限らず、『やってみたいな』と一度でも思ったら、トライしてみることをおすすめします。
   私からは、大きくわけて3つお話させていただこうと思います。まず、釜山外国語大学についてお話しします。金海空港からバスで大学まで送迎していただきました。冬の韓国は寒いと聞いていたので、すこし不安でしたが、釜山は日本とあまり変わらなかったように感じます。そして、大学周辺まで来た時に、“坂が多い”と思いました。正門からキャンパスの間にも長い坂があります。バスを利用することもできますが、坂を下らなければ、駅やカフェに行くことができません。また、授業を受ける教室へ行くにも坂を登ります。そのうえ、教室が4階にあったので、始業時間10分くらい前になると、エレベータに乗るために列ができてしまい、階段を使う必要があり、少し大変でした。しかし、大学からの景色はとてもきれいで、山の中なので少し寒いですが、空気がとても澄んでいました。
   次に、研修内での授業やイベントについてお話しします。研修が始まる前に、簡単なテストがあり、その結果でクラスが決まります。母音と子音が読めれば基本的に問題はありませんが、用意されたテキストの中身や、授業は全て韓国語で進みます。初回の授業の時に、韓国語をすでにスラスラ話せる人や、先生の話も分からないことが多く、自分がなぜこのレベルにいるのか分からないほど驚きました。また、ドラマなどを見て独学で学んだという人が多かったので、文法面では、頭を抱えていた人が多数でしたが、韓国語を第二言語として選択していたおかげで、文法に関して苦労したことはあまりありませんでした。しかし、周りよりも分からない単語が多いと感じたので、知らない単語に出会った時はすぐに調べたり、寮に帰って復習を行ったりしていました。その結果、最後の方は先生の話をだいたい理解することができるようになりました。ですが、まだ言葉は上手く話すことができないので、日本でももっと韓国語を勉強していきたいです。
   さらに、この短期研修は、ひたすら授業を受けるというわけではありません。韓国の文化を体験することができ、クルーズツアーや市内ツアーなど様々なイベントもあります。文化体験では、伝統的な昔の遊びや、料理作りをしましたが、特に、K-POPのダンスを踊ったことが印象に残っています。しっかりフォーメーションも組み、最後に動画を撮ってくださったので、楽しかったです。
   次に、約3週間で体験したことや、寮生活についてお話ししたいと思います。韓国にはコンビニがたくさんあり、種類が豊富で、美味しいです。1+1文化もありますし、韓国コスメや、CDを購入する場合、日本よりも安く買うことができます。また、韓国は運転が荒いと思いました。交通量が多い道路があるのですが、日本では信号がない横断歩道でも、待っていたら譲ってくれますが、韓国はお構いなしに、車が速いスピードで走り去って行きます。渡り始めたにも関わらず、普通に進行しようとする車もいました。また、バスに乗っている時に、対面している信号が赤なのに、左右を確認して右折するなど驚いたこともありました。さらに、平日は授業がありましたが、休日には、チムジルバンやカフェ、釜山の海を見に行くなど、充実した時間を過ごすことができました。寮は、二人で一つの部屋を使っていました。地下には、無料で利用できるジムがあり、コンビニや洗濯室もあります。各階に給水器があるので、ボトルを持っていればいつでも汲むことができますし、1階には電子レンジもあるので、あまり困ったことはありませんでした。しかし、シャワーとトイレの間に仕切りがないため、シャワーを使用する時は、工夫して使わないとトイレの方まで床が水浸しになります。ですので、歯磨きなどはシャワーを浴びる前に済ませておくことをおすすめします。
   最後に、あってよかったもの、持って行ったほうがいいものなどについてお話します。部屋には、布団とトイレットペーパーとティッシュが一人一つずつ置いてありますが、それ以外はなにもありません。トイレットペーパーは、コンビニにも売っていますが、3コ持って行くことをおすすめします。ティッシュは貰ったもので足りると思います。また、ハンガーやS字フックは、洋服やゴミの袋などを下げておくことができるので、持って行ってよかったと感じました。さらに、日本と韓国は電圧が違うので、韓国で使用できるドライヤーが必要だと思います。日本には海外対応のドライヤーはなかなか売っていないと思うので、私は、韓国で友達と17000₩のものを買いました。あとは、机の下にコンセントの穴があるので、延長コードがあると良いと思います。加えて、留学に行く前に、私はeSIMを購入しました。韓国はフリーWi-Fiを利用できる場所が多いですが、全て使えるというわけではなかったため、移動の際にとても便利でした。さらに、韓国は日本以上にキャッシュレス化が進んでいるのでクレジットカードを作ることをおすすめします。私もカードを作りましたが、日本円だとどれくらいになるのか分かりづらかったので、現地でWOWPASSという日本円をそのまま入金すれば、₩に換金してくれるカードを作りました。しかし、プリペイドカードのように、カードに入っている分だけを使うことができるものなので、クレジットカード1枚は持っていた方がよいと思います。また、現金(₩)はあまり必要ないと思いますが、洗濯をする時に必要なカードや交通カードにチャージをする時は、現金が必要になるので、多少は両替しておいたほうがいいと思います。
   3週間という短い時間でしたが、少しは成長することができたと思います。初めての海外で不安でしたし、物を買うにも店員さんの話す速度が速くて何を言っているのか分からず、辛いことも多く、日本に帰りたいと思っていました。しかし、楽しいことのほうが多かったですし、直接現地に行ってその国を知るということの大切さを学びました。授業や動画を見たり、聞いたりするだけでは分からないことがたくさんありました。ですので、これからも自ら足を運ぶということを大切にしたいですし、色々なことに挑戦したいと思います。

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プリンスエドワード島大学

UPEIでの留学を終えて
内田菜月
英語コミュニケーション専攻2年
2022年9月~2023年2月

   私はカナダのプリンスエドワード島に9月から2月までの約6ヶ月間留学をしました。留学をすることが初めてだった私にとって、島での生活は戸惑うことも多くありましたが、全てが新鮮で、貴重なものでした。
   プリンスエドワード島は、とても治安が良く優しい人が沢山いたので、安心して生活することができました。私を受け入れてくれたホームステイ先は、以前から日本人以外にも多くの留学生を受け入れてきたお家だったので、私がうまく英語で伝えられない時は、ゆっくりでいいよと言って私の拙い英語に耳を傾けてくれたり、会話でわからない単語があると、わかりやすい単語で説明してくれたりしました。9月から12月までは日本人のルームメイトとカナダ人のルームメイトと一緒に生活し、日本人のルームメイトが帰国してからは、新しくドバイ人とインド人のルームメイトが来ました。約2ヶ月の間、日本人・カナダ人・ドバイ人・インド人というとてもグローバルなメンバーで生活することができました。これもホームステイならではだと思います。私以外のメンバーは英語が喋れたので、会話に入ることは簡単ではありませんでしたが、内容だけでも理解できるように常に会話に耳を傾けていました。大学から帰っても常に、英語が聞こえる環境というのは、とても大変でしたが、自分にとってはとてもプラスの環境だったと思います。生活していくうちに、聞き取れる単語が増えた時やホストマザーに英語が上達したねと言われた時はとても嬉しかったです。
   一方で、日本とカナダの生活で戸惑うこともありました。一つ目は洗濯の回数です。私のホームステイ先では、洗濯は週に一回と決まっていました。日本では毎日洗濯していたので、初めはとても驚きましたが、次第に慣れていくことができました。二つ目はシャワーです。カナダは浴槽に浸かるという習慣がなく、毎日シャワーの生活でした。日本人のようにお風呂でゆっくりするという習慣はなく、シャワーはあくまで体をキレイにするためのものという考え方なので、シャワーの時間もできるだけ短く終わるようにしていました。また、トイレとシャワーが日本のように分かれていないため、誰かがシャワーをしているとトイレに行けないということにストレスを感じることが多くありました。三つ目は食事です。カナダでは、主食はポテトや小麦類です。留学に行く前から、食事の違いはわかっていましたが、自分が想像していた以上にお米のない生活は辛かったです。私はレンジでできるお米やインスタントのスープ・味噌汁を持って行っていたため、なんとか乗り切ることができました。
   また留学中に、私は大きな台風を経験しました。ホストマザー曰く、今までで経験したことのない、とても大きな台風だったそうです。日本でも台風は何度も経験しているので、あまり重く考えていませんでしたが、台風が来てから約10日間電気が止まってしまい、大学も1週間休みになりました。まさか、留学中にこんな経験をするとは思ってもいなかったので、その間の生活は精神的にもとても大変でした。しかし、生活が不便ながらも、日本人のルームメイトと一緒に英語を勉強したり、励まし合ったりしながらなんとか乗り切ることができました。ルームメイトがいるということは私にとってとても心強かったです。
   大学での授業は、麗澤大学の授業と似ていました。9月から12月の秋のセメスターは、15人くらいの少人数クラスで行っていました。文法やエッセイ、発音について学ぶことができ、授業中にスピーキングの機会も多く設けられ、英語を沢山話すことができました。1月から2月までの冬のセメスターは、ほとんどの日本人が帰国したため、私とバングラデシュ人とマリー人の3人のクラスでした。秋のセメスターより更に少人数だったため、先生との距離が非常に近く、私にとってはとても有意義な時間でした。月曜から木曜日は文法やエッセイの中心の授業で、金曜日は発音やスピーキング中心の授業でした。月曜日から木曜日の授業で行っていた文法は基本的なものだったので、苦労はしませんでした。しかしエッセイでは、何度も直され書き直しをしました。秋のセメスターでもエッセイについては習いましたが、3人クラスになったため、より細かい部分までチェックしてもらうことができました。また、授業中に先生が沢山質問を投げかけてくれたので、秋のセメスターより積極的に発言することができました。また、話している間も発音や文法が間違っていると直してくれたので、細かい文法にも意識して話すようになりました。
   金曜日はプレゼンテーションを行ったり、クラスのみんなで発音の練習をしたりと、ほぼずっと授業中は話していました。プレゼンテーションは発音の仕方だけでなく、話すスピードや目線など細かく教えてもらうことができました。人前に出て、発表すると自分でも知らないうちにスピードがどんどん早くなってしまい、そこを何回も治されました。発音の練習では、日本人にとって苦手な/R/と/L/、/th/、/V/と/W/などについて詳しく、舌の使い方や唇の使い方について教えてもらうことができました。自分はしっかりと発音したつもりでも、聞き返されることが何度もあったので、今まで以上に発音の仕方には気をつけたいと思いました。英語は日本語とは違い、舌、唇、歯を使い、口を大きく動かして発音する言語だと言われた時に、自分が思っている以上に口を大きく動かす必要があることに気づくことができました。
   放課後には、友達とジムに行ったり、買い物をしたりしました。また、大学で行われるホッケーやバスケット、サッカーの試合を無料で見ることができたため、友達やルームメイトと一緒に観戦しました。ホッケーは今まで馴染みがなく、見たことがなかったのでとても楽しかったです。
   私にとってはこの留学が初めてで、不安なことも沢山ありましたが、ホストファミリーや大学の先生をはじめ、多くの人たちがサポートしてくださりとても楽しく過ごすことができました。カナダに留学をしなければ、経験することのできなかった異文化や出会えなかった人たちに出会え、本当に留学をして良かったと思います。この留学に関わってくださった全ての方への感謝の気持ちを忘れずに、プリンスエドワード島での貴重な経験を今後の生活に活かしていければと思います。

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釜山外国語大学校

釜山外国語大学 短期研修を終えて
松本桜季
英語コミュニケーション専攻1年
2023年2月

   私は今回2023年度釜山外国語大学春季研修に参加しました。自分の家族が血縁的に韓国に親しいという理由で、幼い頃から韓国の文化に少々触れながら生きてきました。しかし実際に韓国に行ったりするということはなく、今回の短期研修は、私にとっては初めての海外だったので、実際に参加することが決まってから出発するまでの間は楽しみという気持ちよりも不安の方が大きく、本当に自分はこの研修に参加して何かを得て帰ってこられるのか、不安でたまりませんでした。 
   でもそんな不安を吹き飛ばすかのように研修の19日間はあっという間に過ぎていきました。最初の一週間は授業が一日六時間ある日がほとんどでした。事前にクラス分けされたクラスの日本人学生と、韓国人の先生と一緒に授業を受けながら、新しい文法や単語を学んでいくというスタイルでした。そして一日の授業の終わりには必ずその日習った項目を使いながら実践的な活動をするという時間も設けられており、一日の授業で復習まですることができました。私は元々自分の言いたいことを人前で言うことが他の人よりも苦手な性格だったので、最初はクラスメイトがどんどん発言していっているのを見て自分自身に引け目を感じていました。またクラスメイトが自分よりも韓国語が上手だと言う意識が働き、発言もできなければ韓国語もできない自分が本当に恥ずかしくなりました。しかし韓国人の先生が私がうまく喋れなかった箇所を指摘してくださったり、気さくに話しかけてくださったりと少々時間はかかりましたがクラスメイトや先生とも打ち解けられることができました。
   こういった文法等の授業のほかに、発音、抑揚の授業や文化体験の授業もありました。私は日本で韓国語を勉強していた際発音が本当に難しいと感じていたので、発音の授業では韓国人の先生の指導を直接受けて自分の弱みを把握することができ、とても嬉しかったです。文化体験の授業では、韓国の伝統的な遊びを体験しました。どれも難しいものばかりでしたが、日本にはない独特な遊びを体験することができて本当に楽しかったです。また学校内にあるコンビニの商品を購入し、自分達でアレンジレシピを作って食べる授業もありました。韓国のコンビニには自分で購入した商品をアレンジできるように、ラーメン類の隣にソーセージやチーズなども置いてあって、それらのどれを使えばより美味しいレシピが完成するかをクラスメイトの皆と考えるのが楽しかったです。
   二週間目から、本格的に釜山外国語大学の韓国人学生との交流会がスタートしました。この交流会では、釜山外大の学生が大学周辺の美味しいご飯屋さんやカフェ、雑貨屋さんなどを私たちに紹介してくださりながら交流を深めていくと言うもので、研修期間中に合計で3回ありました。私のグループは日本人学生五人と、韓国人の学生一人の計六人で行動しました。毎回韓国人学生が美味しいご飯屋さんや可愛いカフェを紹介してくれて、3回ともとても楽しく、素敵な思い出になりました。また、私はこの交流会で出会った韓国人学生と個人的に親しくなり、学校の授業が終わった後に二人で学校周辺のご飯屋さんやカフェに行って色んなお話をしました。そこで日韓の文化の違いや、お互いの好きな食べ物、好きな韓国ドラマなど様々な話をしました。そして二人で出かけるのが最後の日には、韓国人の学生が韓国語で手紙を書いてくださったことがとても印象的でした。私は外国に行き、自分と同じ年齢の外国人学生と親しくなったことが今まで一度もなかったので、実際にこうして短期間で自分と気の合う友人と親しくなれたことが本当に嬉しかったです。
   短期研修三週間目には、慶州と言うところに全員で旅行にいきました。そこでは韓国の歴史博物館や音楽博物館などを訪れ、韓国という国の成り立ちを観覧して回りました。これらの研修を通して私は韓国について、自分が外国人として見る韓国がどういった韓国なのか、また実際に韓国で、現地の人々と交流する中で自分の出身国である日本がどういった風に捉えられているのかをより鮮明に感じることができました。私は日本にいる時、韓国には今もなお反日を主張する人々が多数存在するなど、私たちが日本から留学生として韓国に行くことを快く思わない人が存在し、不快な扱いをされるのではないかと不安だなと思う気持ちも持っていました。しかし実際に到着してから帰国の日まで、私が日本人だからと言う理由でそういった扱いを受けることは無く、むしろ歓迎されることの方が多かったと思いました。時には私たちが日本人だけで行動している時に、興味を持って話しかけてくださる韓国人の方々もいらっしゃったり、日本語を学習している方がいらっしゃったりと、何かしらの形で日本に興味を持っている方々が沢山いてとても嬉しかったです。
   最後に釜山で韓国語を学習することの魅力についてお伝えしたいと思います。釜山は都市部のソウルからは離れていますが、その分ソウルなどでは味わえない韓国人の「情」を感じることができると思います。実際に私たちが研修中の週末にご飯を食べに出かけた際、隣にいた韓国人の方々が日本人の私たちに興味を持って話しかけてくださいました。そして最後に私たちの食事分を奢ってくださったことに本当に感動しました。そして釜山外大に滞在していた間は外大の韓国人学生に話しかけてみたこともありました。その際も皆本当に優しい学生ばかりで、「一緒にご飯を食べないか?」と誘ってくださった学生もいらっしゃいました。このように日本人にはない韓国人独特の人との関わり方を直接味わうことができた釜山と釜山外国語大学の学生、そして関係者皆様に本当に感謝しています。釜山外大の最寄り駅から電車に乗れば、すぐに若者で賑わう街にも行けますし、実際に釜山外大の韓国人学生がどういった学生生活を送っているのかを短い期間でしたが体験することができて本当に貴重な体験になりました。

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マールブルク大学

マールブルク大学留学体験記
山極梓乃
ドイツ語・ドイツ文化専攻3年
2022年10月~2023年2月

   今回今回2022年10月から2023年2月までの約5ヶ月間、ドイツのマールブルク大学に留学してきました。マールブルク大学はドイツ国内でも古くからある学校で、海外からの留学生も多く来ており、様々な文化に触れることができます。大学の建物は街中に点在しており、ガラス張りの大学図書館やMensa(学生食堂)はよく利用していました。
   マールブルクはあまり大きな街ではありませんが、街全体が大学のキャンパスのような感じなので、どこに行っても学生がいますし治安も良いです。坂ははっきり言って多いですし急ですが、建物がかわいいのでお散歩にはぴったりだと思います。生活に必要な物も街の中で全てそろいます。国際空港のあるフランクフルトからも電車で1時間半程度の所にあり、後にも書きますが電車で国外に行くことも簡単にできます。EU圏は入国審査なしで行き来できますしね。留学中もちろんとても寒い日もありましたが、今年は暖冬で雪もあまり降らなかったのでとても過ごしやすかったです。

   今学期私はマールブルク大学で週に4コマ授業を受けていました。一つは発音について、一つはプレゼンテーションの授業、語学コースが2コマでした。Aussprachはドイツ語特有の発音について、発音記号を用いて少し専門的に学びます。ウムラウトやRの発音や、二重母音、綴りと発音の関係など日本ではなかなか学ぶことのできない内容を、しかもドイツ語で勉強することができました。日本語と比べてみてもかなり違う点があり興味深かったです。Text lesen und sprechenは主にプレゼンテーションやスピーチをすらすら話せるように練習する授業でした。ストレスを緩和する方法を教わったり、外国の早口言葉を教え合ったりして面白かったです。後半は7分程度のプレゼンテーションを一人ずつ行い、それがテストの代わりでした。
   語学コースではドイツ語の文法や表現を学びます。私は日本ではあまり文法事項について勉強してきませんでした。しかし、メールを書くためにはやはりある程度は正しい文法や語順については知っている必要があったので、授業は大いに役立ちました。実践のおかげで身についた部分も大きかったです。先生が親しみやすい性格で、教え方が楽しかったことも満足したポイントの一つです。また国籍の異なるクラスメイトとドイツ語で話し合うことができたときや、習った表現が実際の日常生活で使えたときは達成感を感じました。授業にはイタリアやフランスなどErasmusの留学生が多く参加していたので普段の会話は基本的に英語でしたが、授業中はもちろん授業外でも同じコースの子とはドイツ語で話すようにしました。普段からその言語を使っていると上達が早くなるのは本当ですね。途中からはむしろドイツ語で話す方が楽なときもありました。ただ一つ後悔しているのは、今回たった4コマしか取らなかったことです。せっかく海外の大学に行ったのだからもう少し授業を取れば良かったと思いました。

   ドイツで学生生活を送るためには色々と手続きがありますが、それをほとんど自力で行うことはとても大変でした。今回前期に同じくドイツのレーゲンスブルク大学に留学しており、夏休みに1ヶ月半ほど一時帰国しました。その際9月いっぱいで滞在許可が切れてしまいました。日本からドイツ等のヨーロッパ圏に行くとき、最初の3ヶ月はシェンゲン協定によって滞在許可無しでも滞在できますが、日本に3ヶ月以上滞在していないとその期間はリセットされません。私はそれを知らなかったため、マールブルクに行ってすぐは不法滞在の状態になっていました。その後急いで滞在許可を申請のために役所や保険会社にメールや電話をして、無事滞在許可を取得できました。なかなか電話では自分の言いたいことが伝わらないこともありましたが、何度もチャレンジして、度胸と忍耐力がついたと思います。ドイツはかなり書類文化なので、何か申請するときなどはきちんと必要書類を確認して持っていくとかなりスムーズに進みますよ。ちなみに解約や登録解除も自力で行う必要があり、帰国前はかなりバタバタしていました。

   今回の留学ではドイツだけでなく周辺国にもたくさん旅行に行きました。オーストリア・ウィーン、イタリア・ヴェネツィア、ルクセンブルク、スイス・チューリッヒ、リヒテンシュタイン、フランス・パリ、ベルギー・ブリュッセル、オランダ・アムステルダムの計8カ国です。それ以外にもクリスマスマーケット巡りなどドイツ国内も旅行しました。そしてそのほとんどが一人旅でした。一人旅だとホテルやレストラン、そこまでの行き方など全て自分で調べなければなりませんが、その分自由にできることも多いです。しかしスリや危険な目に遭わないように気をつけたこともあります。あらかじめ治安の良さをネットで調べる、あまり夜遅くまで出歩かない、人通りの多いところを通るなどです。基本的なことですが、危険を回避するためにできることはやった方が安全で楽しい旅行になると思います。学生証があると多くの施設で割引がきくのはもちろん、パリでは追加で滞在許可証を見せるとなんと入場料が無料になるのでとてもお得です!実は今学期使った費用の中で旅費の割合が一番大きかったですが、こんなに長期間しかも学生のうちに行けることはもうないと思うので、とても充実した旅行にすることができました。

   今回も大きなトラブルも無くスリに遭うことも無く、無事に留学を終えることができました。留学を終えてさみしくはありますが、それよりも満足感と達成感が大きいです。最後になりましたが、今回の留学を助けてくれた両親、先生方、お世話になった全ての人に感謝したいです。本当にありがとうございました。

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オレゴン大学

留学について
初川真梨乃
英語コミュニケーション専攻3年
2022年3月~8月

 留学とは私にとって憧れであり、目標でもありました。もともとこの麗澤大学への進学を決めたのも、麗澤大学は海外の大学とのコネクションが強く、また、留学のサポートもしっかりしているので、留学するのに最適であると思ったからでした。入学当初は、大学1年次のうちに知識を蓄え、2年次に1年間留学するという計画を立てていました。しかし、大学に進学する直前に新型コロナウィルスの流行が始まりました。多くの人が予想外であったと思いますが、それは私にとっても同じで、最初は少しすれば流行は終わるだろうと思っていましたが、いつまで経っても収まらずむしろ感染者は増えていき、大学だけでなく外へ出るのも躊躇するほどでした。そのようにほとんどの授業もオンラインになってしまい、私のモチベーションはなくなってしまいました。そのまま2年次を過ごし、そのころになると大学に入った目的であった留学も難しいと感じていました。今回の留学はそんな時に与えられたチャンスでした。まさか行けると思っていなかったので、留学に行けるとなった時は嬉しさと共に、自分が準備不足であるのではないかという不安も大きくありました。そのようにして向かったアメリカ留学でしたが、はっきり言うと理想と違っていた部分もありました。しかし、振り返るとすべてが私にとってかけがえのない経験であり、行くことを決めて本当に良かったと感じています。
 アメリカに着き、ホストファミリーの方に連れられてホストの家に向かったときにまず実感したことは、当たり前のことですが本当に自分が違う国に来たのだということでした。それは些細な日常的なことが日本と違うことから感じました。例えば、道路を車で走っている際日本とは違い車は左車線を走っており、標識など見えるものすべてが英語で書かれ、そして何より目の前に日本では見られないような広大な土地が広がっていました。それらを見た瞬間自分が憧れていた海外に来たことを強く実感できました。また、ホストファミリーの家に着くと、最初から日本とアメリカの文化の違いを体験しました。日本にいたころから聞いて分かっていたはずでしたが、実際に靴を脱がないで過ごすことは違和感しかありませんでした。また、食文化も日本との大きな違いを感じました。日本は基本一汁三菜と言われるように、ご飯とおかず、それから汁物の3品以上が食卓に並ぶことが多いですが、私のホストファミリーの食事は一品であり、食事のメニューもピザなどアメリカらしいものでした。最初はそれらが物珍しく、楽しんでいましたが、しばらくすると日本食が恋しくなりました。今まで実感はありませんでしたが、生まれた時から食べている自国の食事がどれだけ口になじむかを感じました。
 大学の授業に関しては、最初は日本人が多く驚いたのを覚えています。私の留学のイメージは周りの人ほとんどは外国人で、会話はすべて英語で行うため意思疎通で苦労し、日本とのギャップが大きいというものだったのですが、そのようなことはありませんでした。日本人が多いので日本語を思わず使ってしまう場合も多く、安心した部分も多かったですが、辛い経験を通した成長ということを経験することができなかったことは少し残念に思います。しかし、そんな状況でも大学で同じクラスになった他国のクラスメイトと仲良くなり、一緒にゲームをしたり、話をしたりすることで自分の中で最大限英語を日常で使えるような機会を作ることができました。ゲームで特に印象に残っている麻雀です。私はアメリカに行くまでやったことがなく、ルールなども知らなかったのですが、クラスメイトに中国の方がいたので教えてもらう機会がありました。しかし、このようなゲームでも国によってルールが違い、お互いの国のルールを教えあったり、自分たちだけのルールを作ることでより深い交流ができました。このようなところでも文化の違いを感じることができました。
アメリカ留学ではとてもたくさんの経験を得ることができ、すべてが大切な思い出ですが、特に楽しかった思い出であったと言えるのが休暇期間に行った旅行です。私はロサンゼルス、ラスベガス、それからユタのグランドキャニオンに行きました。ロサンゼルスではずっと行ってみたかったカルフォルニアのディズニー・アドベンチャー・パーク、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドへ行くことができました。私は日本のアミューズメントパークがとても好きで、特にディズニーとUSJには良く足を運ぶのですが、このようなパークでも日本との違いを感じました。ディズニーでは日本では「夢の国」というテーマを大切にしており、それを壊さないようにキャストへの教育を徹底していることは有名です。しかし、アメリカのディズニーはあまりそのようなこだわりは感じず、夢の国というよりも遊園地という印象が強かったです。また、日本との違いをお土産でも感じました。日本では職場などにお土産を買う文化があり、小分けに配ることができるお菓子などの消耗品が多いですが、アメリカではそのようなものは全くありませんでした。このようなことからも日本のおもてなしはレベルが高いと言われていることを実感したり、文化の違いを感じることができました。
 また、オレゴンではないいくつかの地域に行ったことで、国の中でも気候の変化があることを実際に体験できました。オレゴンは6月くらいまではずっと寒く、雨が続きましたが、反対にグランドキャニオンがある場所は雨がなかなか降らないからっとした暑さでした。日差しがとても強く、日本とは違い、肌が焼けるような日光でした。日本では国の中ではそれほど気候の変化を感じることはないですが、アメリカでは国の中でも大きな気候の変化があることを体験し、アメリカの広大さを実感しました。
 そして、最後に何よりも学びだと感じたのが、人との交流です。アメリカに着いた当初は知り合いではないのに挨拶をしてくる人や、気楽に話しかけられることを怖いと感じていました。しかし、慣れてくるとアメリカの人との間に文化の違いはあっても、優しさに違いはないということを強く感じました。治安という面では日本よりも危ないことはあるかもしれませんが、私が今回の留学で関わったほとんどの人はとても親切にしてくれました。日本人であるからと下に見たり、差別したりすることなく、むしろ日本から来たことを伝えると日本のここが好きと教えてくれたり、日本に興味を持って質問してくれる方がたくさんいました。私は今まで日本人は親切であるというイメージがありましたが、今回の経験を通して、これは間違っていると思いました。

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オレゴン大学

日本ではできないオレゴンの生活と体験
宮地ひなの
日本学・国際コミュニケーション専攻3年
2022年3月~9月

 私はアメリカのオレゴン州にあるオレゴン大学に留学しました。まず到着時、私は緊張と不安と楽しみが混ざりあっていました。ホームステイを選択していたため、ホストマザーが空港まで迎えに来てくれました。リアルな英語に耳がすぐには慣れずとても焦った思い出があります。しかしホームステイ先は、シングルマザーで子供たちが大きくなりホームステイを受け入れるようになったホストマザーと、中国からの留学生のルームメイト、犬という大きすぎない家族で私はとても心地が良かったです。ホストマザーはいつも私がやりたいように生活させてくれ、とても親切でした。ルームメイトはAEIの学生ではなく、オレゴン大学の学生であまり仲良くはなりませんでしたが、部屋は分かれていて部屋の間にバスルームがあるスタイルだったため、よくお菓子をお互いにあげたり、軽い会話したりしていました。
 オレゴン大学にあるAEIという語学学校で勉強しました。基本みんなバスで通学し、英語のレベルごとに分かれたクラスで、わかりやすく覚えやすい授業を受けました。先生たちもとても明るく、わからないことがあれば親身になって私たちがわかるまで教えてくれました。半分以上生徒が日本人で、留学している意味が分からない時もありましたが、お互い助け合いながらとても楽しく学校生活を過ごしました。またそこで私はサウジアラビア、モロッコ、アフガニスタン出身の友人がたくさんできました。彼らとはまだ連絡を取り合っています。アメリカ人の友達はクラスのヘルプとして入ってくれるオレゴン大学生が多かったです。カンバセーションパートナーとして週1回話せるチャンスがあったため、それを利用して様々な話や、旅行の相談、宿題の手伝いをしてもらうことが多かったです。
そしてなによりもオレゴン大学はとても大きく、ジム、スターバックスなどがあるフードコートのような場所、図書館など学生に必要な場所がひとつの敷地内にまとまっていました。大学から歩いて10分程度のところには大きな川が流れていたり、ユージン一体が見渡せる丘に登れたりととても自然豊かです。
 ほとんどの学生が乗り換えで使うダウンタウンのあるユージンステーション周辺も買い物や遊びでよく利用していました。ただ、コロナ禍以降ホームレスが増え少し治安が悪くなっており、イタズラだとは思いますが少年に突然インクをかけられたりもしました。ホストマザーにこのことを話すと、そんなことされたという話は今まで聞いてこなかったし、もう留学生を危険に晒したくないため、もう私の後は留学生を受け入れないと言うほどでした。しかし他の州や街に比べれば、忘れた荷物が帰ってくるほどユージンは安全だと思います。
タームの間や金土日には旅行にも行きました。私は日本人の友達4人とカリフォルニア州のサンディエゴ、アナハイム、ハリウッド、サンタモニカ、サンフランシスコなどを10日間でまわりとても大きな経験が出来ました。また近くにあるいちばん大きな街のポートランドには2回訪れ、ホームレスが多いため危険を感じながらも、無事観光できました。シアトルにはKpopアイドルのライブ目的で訪れ、平和で落ち着いた街に感動しました。オレゴンに行くならシアトルとカリフォルニアには必ず行くことをおすすめします。
他の休みの日は、暑い日には川に行ったり、AEIが行っていたミニトリップでコーストに行き、移動式の遊園地や美しく広大な海岸沿いを楽しんだりしました。他にもハイキングやホットスプリング(温泉)、アウトレットなど様々なトリップが用意されていました。その中でも1年に何回かしか来ない移動式遊園地はみんな特に楽しんでいました。
 アメリカ人みんなが好きと言われているアメリカンフットボールもシーズン外でしたが、チャリティー目当ての学内紅白戦でアメリカの盛り上がり方をしっかりと感じました。またロデオもホストと見に行きました。牛と馬と人が行うドキドキするショーで、みんなで楽しめました。このようなイベントならではのポップコーンやホットドッグなどのイベントフードも特別感があり私は好きでした。どれも本当に日本では体験できないなと思います。
 コロナ禍でしたが、マスクは最初だけ必須で、途中からは義務付けはなくなりました。もちろんコロナが学校内で流行ることもありました。これは行く前から覚悟していたことであったため、大丈夫でしたが、アメリカの対策に慣れていたため日本に帰ってきた時のマスクの辛さがとても強かったです。
 今回のオレゴン留学でビッグイベントであった世界陸上も体験できました。いつも勉強している校舎の目の前の競技場で行われたため、その期間だけ他の校舎に移りましたが、大学内は世界各国のメダリストや素晴らしい選手たちがたくさん歩いているという頭が混乱する状態でした。日本人の選手と会った時は話をさせていただいたり、写真を一緒に撮って頂いたりと、とても普段できない体験ができました。近くにいた選手が金メダリストということも体験し、とても面白かった期間でした。もちろん開催期間中はチケットを取り陸上を見に行きました。世界トップの走りをみて、力強さにとても感動しました。日本の小さな国旗を持って応援していると他の国の方から話しかけられ、一緒に日本を応援するなどと、とても良い思い出になりました。
 今回の留学を通した自分自身の変化として、自分に自信がついたことと、人との関わり方が前向きで明るくポジティブになったと思います。まずアメリカ人は体型を日本人ほど気にしないし、見た目に関していじったりしません。好きな服を好きな様に着られてとても自信がついたと思います。また関わったアメリカ人たちはみんな明るく、いつも励ましてくれたため、自分からクラスでも発言できるようになったり、人にどんどん話しかけられるようになったりしました。そして自分自身強くなったと思います。私はひとりで過ごす時間も好きなため、安全な場所にあるカフェや散歩にひとりでよく行きました。そこで現地の人に混ざって行動しているうちに自己肯定感がとても上がったと思います。
 なによりもあっという間に留学が終わりました。ホームシックにもならず、大きな事故もなく、ずっと楽しかったという印象です。私は生まれて初めて親から長い時間離れて生活したため、親に改めて感謝できたいい機会でもありました。またこれから海外で様々な経験をしたいとも思います。英語力も確実に上がったと感じました。ホストマザーと別れる際には本当の家族のように感じていたため、涙が出ました。またいつかオレゴンにホストマザーや友人たちに会いに戻りたいです。

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