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ドイツ

イェーナ・フリードリヒ・シラー大学

ライプツィヒの戦いとモニュメント

ドイツ語・ドイツ文化専攻3年 豊野 汐織
2017/05/07
  イースターで休暇の多い4月、Autobahnの菜の花と風力発電機が空と緑に映えるので、日本人留学生とドイツ人でドライブするのがとても楽しいです。気候も暖かいということで、屋外でのイベントが楽しみやすくなりました。
  そして恥ずかしながら、ライプツィヒの戦いという歴史を初めて知った月でもあります。
  1813年の10月、ライプツィヒではナポレオン率いるライン同盟と、プロイセン、ロシア、スウェーデン、オーストリアの連合軍による大きな戦争がありました。ヨーロッパ支配をしたナポレオンから解放されることを目的としたこの戦争では、合わせて9万人もの死者を出したそうです。この戦争の末にナポレオンは敗北し、ドイツはその支配から解放されました。多くの犠牲者への慰霊の意として、ライプツィッヒにはドイツ全土で最も高い建物が建てられたといいます。諸国民戦争記念碑は、死者の魂がゆったりと過ごせるよう緑で囲まれています。石造りの建物の中には四体の巨像があり、それぞれが意味を示しているそうです。徐々に細くなっていく螺旋階段を進むと、旧メッセを見渡せるほどの高さになりました。90mの高さで雲がとても近く、見下ろすと火葬場もあり、圧倒的なシンボルの中にひっそりと死を感じるスポットです。また、チケット一枚でモニュメントと、別館の博物館に入ることができます。ジオラマや展示品の数々が展示されていましたが、医療器具としてノコギリが並べられていたときは心底なんとも言えない気持ちになりました。
  この記念碑から少し車を走らせるとロシアの教会があります。この教会も、ライプツィッヒの戦いで犠牲となったロシア兵のための建物です。ドイツの教会とは一風変わった外装ですが、建物内には当然ドイツ語はなく、わたしも同行者もロシア語を読めないので、ただただ見るだけのスポットになってしまったのが少しもったいない気持ちになりました。
  このドライブで、ライプツィッヒといえばトーマス教会、音楽、そしてバッハというイメージが大きく塗り替えられました。これほどの衝撃がありながら、わたしが日本から買ってきたガイドブックには載っていなかった気がします。ライプツィッヒに行く人、歴史好きな人には是非おすすめしたい場所です。
写真1:諸国民記念碑
写真2:記念碑からの風景
写真3:ロシア教会
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