リーズでの生活
- 英語コミュニケーション専攻3年 田中 綾乃
- 2017/07/03
こんにちは。イギリスのリーズ大学に2月から留学している田中綾乃です。留学してから気がつけば4か月があっという間に過ぎ、もうすぐ日本への帰国が迫る時期となりました。遅くなってしまいましたが、ここでリーズ大学の授業形態、そしてリーズでの生活について振り返りたいと思います。
まず、授業の形態についてです。私の留学のプログラムは2月13日〜3月17日の約1か月でterm 1、2週間ほど休みを挟んで4月3日〜6月16日の約2か月でterm 2と大きく2つに分かれていました。私のいるGeneral English Courseは英語を学ぶコースなので留学生のみで構成されています。最初のtermでは他の大学から春休みの短期留学で来る人が多かったので、日本人がとても多く、60人ほどいました。日本人の他にはサウジアラビア人が10人ほどいました。クラスは事前にネット上で受けるWriting, Listening, Grammarのテストと、学校初日に3,4人でグループを組んで行うDiscussionテストを基に1クラス15人程の4つのクラスに分けられました。次のtermでは人数がとても減り、クラスも1クラスだけで、日本人8人、サウジアラビア人8人のクラスでした。
授業の形態はどちらのtermも同じで、大きく午前と午後の2コマに分けられています。午前は3時間で途中休憩が20分、午後は休憩なしの2時間です。一見ハードに見えますが、日本の授業とは違ってただ話を聞いてノートをとるのではなく、全体やペアワークで自分の意見を言うなど参加型なので意外とあっという間です。午前の授業は月・水・金は10時、火・木は9時に始まります。内容はdiscussionがメインで、週ごとにトピックが決まっています。最初のtermではお祭り、音楽などカジュアルなトピックでしたが、term2では法律や環境問題とシリアスなトピックでした。課題はプレゼンやレポートがあります。数はそれほど多くはないのでそれほど大変ではありません。
午後の授業はModuleという授業で、スポーツ、歴史、ビジネス、エンジニアなどクラスが分かれていて、自分の好きなものをコースの始まりの時期に選択して受けます。この授業はGeneral English Courseの生徒だけでなく、他のコースの生徒と一緒に受けるので午前の授業に比べ少しレベルが高いですが、他の国の人と知り合えるチャンスです。私はこの授業をきっかけに中国人や台湾人と友達になれました。この授業では、termの終わりにグループを組んで今まで学んだトピックについてプレゼンをします。それ以外に課題は特にありません。授業でわからないことがある時はどんどん質問していました。先生方はとても親切で教えるのに慣れているので、分かりやすい表現で答えてくれます。少し困ったことは、サウジアラビア人の英語が最初、全く聞き取れなかったことです。耳が慣れると少しずつ聞き取れるようになります。
次に、生活面についてです。私はずっとホームステイで、ホストファミリーと生活していました。ホームステイの良いところは、ホストファミリーと会話をすることで英語力が伸びるし、ご飯の用意や掃除洗濯をしてもらえ、ご飯や家庭の習慣などを通してイギリスの文化を感じることができます。何より私にとっては初めての外国での暮らしなので、ホームステイの方が安心感があると思い選びました。また、イギリスはご飯が美味しくないイメージですが、ホストファミリーの作るご飯はとても美味しかったです。マイナスの面は、シャワーの時間など家独自のルールや、他人と暮らすので気を遣うことです。ホストファミリーは基本親切ですが、やはり合う・合わないがあります。実際私は残り1ヶ月の時にステイ先を変えてもらいました。変えるのはやはり勇気がいったけれど、新しい家族とはとても楽しく過ごせたので変えてよかったと今は思います。ホームステイ担当の方もとても親切で、言えばすぐに新しいステイ先に移る手配をしてくれました。また、日本人の先生もいるので、頼めば日本語で話を聞いてもらうこともできます。私はホストファミリーとの複雑な問題や日本人ならではの感覚をうまく英語で表現できないと感じたので、実際日本人の先生に話を聞いてもらいました。日本人の感覚を理解してもらえ、かなり助けになりました。また、General English Courseの先生方もとても親切で、かなり生徒に寄り添ってくれます。遊びの面では、ナイトクラブやパブに行きました。初めて会う人と会話をして仲良くなれたり、すごく楽しかったです。大学の中にパブやナイトクラブがあるので、気軽に利用できます。
最後に、安全面についてです。イギリスは夜遊ぶのもそれほど危険ではないし、リーズは治安がいいと思います。けれどやはり外国なので、油断はできません。私の留学期間中に、イギリスでは何度もテロが起きました。私が旅行でロンドンに行って帰ってきた数日後にロンドンでテロが起きたこともありました。そしてマンチェスターでのアリアナ・グランデのコンサートで起きたテロ。そのコンサートには私の友達が行っていました。私がそのテロを知ったのは朝起きてホストマザーから聞いた時でした。あまりに突然のことで信じられなく、英語の意味はわかっているはずなのに何度も聞き返したのを覚えています。コンサート当日、午前の授業でその友達が今日アリアナのコンサート行ってくると笑顔で言っていたのが、それが最後の会話になるのではないかと怖くてたまりませんでした。その時やっと、ここが日本とは違う外国だと本当の意味で実感しました。すぐに友達に連絡を取って授業に行きました。返事が来ず、その友達の姿がないまま授業が始まり不安で仕方がありませんでした。けれど授業中に返事が来て、彼女が無事なことがわかりました。そしてなんと、友達はコンサートが終わる直前に体調が悪くなり、少し早めに会場を後にし、テロ自体、友達からの心配のメールで知ったそうです。それを聞いてとても安心したのと、彼女の強運に驚きました。また後から聞いた話だと、その友達が会場を後にした3分後に駅に直結する出口で爆発が起こったそうです。そのテロの後には警戒レベルがマックスになり、町中に銃を持った警官がいました。今までテレビやニュースを通してしか知らなかった、どこか他人事のようなテロがこんなに身近で起き、もっとテロについて真剣に考えなければいけないと痛感しました。
以上、長くなりましたがこの4か月を通しての私のイギリスでの経験です。写真はホストファザーとの写真と、ステイ先の最寄駅の写真、大学の写真です。
写真1:ホストファザーと
写真2:ステイ先の最寄駅
写真3:リーズ大学