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Local Reports

留学生現地レポート

ドイツ

ヴィッテン・ヘアデッケ大学

挑戦と経験

グローバル人材育成専攻4年 八木沢 幹人
2022/06/24
コロナ禍や今の世界情勢の影響により直前までどの便で出発するかも定まらず、ドタバタで始まった留学生活。正直なところ、飛行機、ホテル、どれをとっても全くと言っていいほど経験のない状況から始まった留学であった為、気を常に張っている状態が数日間続いた。ドイツについて数日で学んだことは、"困ったら人に聞く"と言った単純なことができるかできないかがとても重要になってくると言うことである。
 Frankfurt空港に到着後、ホテルに一泊し、朝一にホテルを出てWittenに到着する予定で行動した。言葉で言うのは簡単だが、これを実際に行うとなるといくつか問題点がでてきた。一つ目としては、"チケットの買い方"がわからない。もちろん留学前にどのように買うかはチェックしたが、実際行ってみたいとわからないものだと実感した。二つ目は電車の種類が分かったとしても、指定席には座ってはいけないなどといったルールがドイツにもあるため、"どこが指定席なのか"不確かのまま乗車しなければならなかった。
 日本の電車のシステムとドイツの電車のシステムは大きく異なり、券と異なるところに座っていて、券のチェックをされた場合、多額の罰金が発生すると聞いたので、全く安心して電車に乗ることが出来なかった。
 この電車の問題は一人のフランス人の少年に完全に助けられたと思っている。この少年とは何気ない会話から仲良くなることが出来た。日本からドイツまで今までに経験したことないような長距離フライトで、特に理由もなく画面でサッカーを見ていた。そこで、『サッカー好きなの?』と声をかけられ、そこから話が弾み、気づいたらフランクフルトに到着していた。ここでは、私はコロナ禍でもあるし、飛行機の中(乗り物)の中は静かに過ごす"べき"であると言った固定概念が彼とのコミュニケーションを取る行動の妨げとなっていた。ここでのファーストコンタクト一つとっても、世界との違いを実感することができ、これからいくつもの違いに気づき、学習していくことになるだろうと感じた。
 Wittenに着き、ホテルに向かいここでもスムーズに物事が進まなかった。受付の方に鍵をもらい部屋に向かったものの、日本の鍵の閉め方開け方とは異なり、全く開けることができない。5分程部屋の前で鍵を開けようとしていると隣の部屋の男性が鍵の開け方を教えてくれた。コツを掴めば簡単に開くが自力ではなかなか開けられない為、受付の方に鍵をもらったタイミングで開け方を教えて欲しいと伝えることがベストであると感じた。
 大学に行き、大学内施設の紹介や今後行われるイベントの確認をした。毎日のように行われる歓迎イベントを確認した後、友達を作る絶好な機会であると確信し、できるだけ多くのイベントに参加しようと決心した。イベントの内容としては、スポーツ×ビールやスポーツ観戦×ビールなど、どこのイベントに参加しても必ずと言っていいほどビールはついてきた。私はあまりアルコールを飲める方ではないので、周りに合わせなければならないと思いでできるだけ断ることなく飲んでいたが、何日イベントに参加するうちに仲良くしてくれる現地の学生ができ、"ビールはまわりに合わせて飲むべきなのか"と聞いたところ、"君の意見は尊重される"と言う答えが帰ってきたため、より気楽にイベントに参加し楽しむことができた。
 使用言語の異なる学生と直接話して仲良くなると言ったことは初めての経験だった為、非常に新鮮であり、とてもいい経験をさせていただいていると感じている。
 しかし、正直なところ、ポジティブなことばかりではない。他の国から来ている留学生や現地の学生とコミュニケーションを取って楽しく会話できるまでは、非常に聞こえはいいが、自分が会話に入ると明らかに会話スピードが落ちるのを感じてしまう。留学前にもスピーキングのトレーニングを重点的に行っていたことから、スピーキングには自信があったが、周りのレベルの高さに、大きな衝撃を受けて圧倒された。このまま周りの環境に圧倒されて無言に近い状況になってしまったら、座学に逃げてしまうと考えたため、会話のスピードの違いに差を感じて話すのを躊躇してしまうと友達に伝えたところ、"全く気にならないし、誰も気にしていない。全く問題ない"と言われた。気にしていたのは自分だけであると確認できたため、より積極的に会話に入ることができるようになった。
 このことは私自身にとってかなり大きな変化である。私は何を行うにしても良くも悪くもまず考えて動くことが癖になってしまっている。その考えて出した結果がマイナスであればあるほど挑戦せずに逃げてしまう部分があった。新しいことに、挑戦すると言ったことは学生だけでなく、今後社会人になっても必ずでてくるシチュエーションである。逃げずに挑戦する勇気や、周りからマイナスに思われていると言ったネガティブな感情を振り切って行動できる能力を習得できたと考えたら、幸先の良いスタートを切れたのではないかと考える。
 初海外ということで、不慣れな部分が多々ある中生活しなければならないが、積極的にコミュニュケーションをとって、一つ一つこなしていきたいと思う。
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