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オレゴン大学

バンクーバー Mt.Currieでの生活

国際交流・国際協力専攻3年 庄司 基
2024/01/10
   私はウィンターブレイクの年末年始をオレゴンを離れてVancouverの母の友人の家で過ごしました。大学生活とはまた違う新たな体験がたくさん出来たのでお話したいと思います。
    空港へ着いたときに母の友人の弘子さんと息子のタレンくんが出迎えてくれました。そこからMt.Currieの家まで車で3時間の道のりがあり、その間Vancouverについていろいろと教えてもらいました。まず、例年と比べて今年はかなりの暖冬であり、氷点下まで下がる日が少ないため雪があまり積もらないという事でした。また、アジア人が全体の半数を占めているそうで、街中ではあちこちから他言語が聞こえてくるそうです。景色はオレゴンと似ていて自然豊かで、動物の飛び出し注意の標識がそこら中にありました。早朝や夜の時間帯は霧が濃く、数メートル先も見えないくらいでした。ここの家は弘子さんの旦那さんが First nationsの血筋であり、昔からの文化や慣習で暮らしていました。そのため家の壁には狩りで捕ったヘラジカやクマの剥製や毛皮などが飾られていたりしました。息子のタレンくんはこの First nationsの文化をとても大切にしており、高校の卒業式に自ら作った民族衣装で参加したり、狩りで使う弓矢を手作りするなどとても器用でした。今は大学に通いながらcanoeを作っており、今年の春には完成予定だそうです。私も手伝いましたが大木を微調整しながら、削っていく作業はかなりの集中力や忍耐力がないと出来ないと痛感しました。
   私の他にThe University of British Columbiaに留学している同い年の佳奈ちゃんという子が来ていました。昨年タレンくんが行ったPit houseを一から作るプロジェクトに参加し、そこからすっかりここでの生活に魅了されたと言っていました。大学の専攻がanthropologyということもあって、ここの知識にも詳しく、どんな事に対しても好奇心旺盛な子でした。例えば、狩りでとって来たシカをskinningするとなった時に真っ先に「手伝いたい!」と名乗り出ました。私も滅多にない経験なため興味はあったものの、ついさっきまで生きていた動物がそのままの姿で吊るされているのを見ると可哀想になり躊躇してしまいました。まず佳奈ちゃんが手伝い、シカの頭を斬る作業をしました。そこから徐々にskinningしていったら、肉の部位ごとに分けて行く作業をしました。手伝いながら改めて命に対しての「いただきます。」の意味を知ることが出来ました。また、佳奈ちゃんがSasquatchというVancouver islandに古くから伝わる大男を見たという話を聞き、この子は普通の日本人とは違う特別な感覚を持っているのではと思いました。つい数週間前にはペルーのアマゾン奥地に住む友達に会いに行き、電気も水道もない生活を送っていたそうでここまで行動力があり、やりたいことを全力でやっている子は会ったことがなかったので新たな刺激になりました。
   New years eve は旦那さんの親戚の家でみんなで過ごし、年越しの瞬間に打ち上げ花火を見ました。冬のこの時期に見る花火は何だか新鮮で、とても盛り上がりました。その後は新年の宴として First nationsの伝統的な音楽を聞きました。意味は分かりませんでしたが、文化や言語など形は様々でも昔の生活が今に反映されて、受け継がれていくことの大切さを知りました。
    私はこの生活を通して少しでも関心があれば積極的に行動に移し、自分なりの満足な生き方が出来る事が幸せだと学びました。ここの人々はいい意味で型に囚われない生き方をしています。きっと、日本社会の中にいるだけでは気づけなかったと思います。私はまだ人生を変えるほどのやりたい事を見つけられていませんが、Vancouverで出会った多くの人々から本当の自分を探すための活力を得られたと感じています。
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