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ドイツ

イェーナ・フリードリヒ・シラー大学

インターナショナル保育園でのインターンシップ

英語コミュニケーション専攻3年 吉沢香音
2025/03/10
   ドイツ・イエナ大学へのクロス留学も冬学期が無事終了し春休みに。2月24日から3月7日までの2週間、保育園でのインターンシップに参加してきました。ドイツ留学中とはいえ、英語専攻の私は他のドイツ語専攻の学生たちに比べて語彙力が乏しく、インターンシップなんて上手くいかないのではと心配していた矢先、先生がインターナショナルキンダーガーデンに掛け合ってくださり、Kita Billyという保育園へのインターンが決まりました。Kitaはドイツの総合的な保育施設の総称で、Billyはバイリンガル(Bilingual)の意だそうです。勤務時間は平日のみで1日6時間+休憩30分の計6.5時間。9時出勤の15時半退勤でしたが、私の家からはトラムとバスの乗り継ぎだったので8時15分には家を出て、4時過ぎに帰ってくるというスケジュールでした。
   Kita Billyはイエナ中心部から少し離れたWinzerlaという小さな村の中にある保育園で、自然が多く子供たちがのびのび遊べる空間でした。勿論インターナショナルキンダーガーデンなので子供たちも多国籍。先生方もドイツの方がほとんどでしたが、5,6歳担当の先生はイングランド出身の先生で子供たちへの指示も英語で行っていました。私も一応は英語を話す先生という立ち位置でいいよと言われていましたが、子供たちの第一言語はやはりドイツ語なので、私に一生懸命話してくれる子供たちが果たして何を言っているのか最後まで分かりませんでした…笑。ただ分からなくてもリアクションはしてあげたいと思ったので、先生方がどういう言葉を使って子供たちにリアクションしているのか観察し、“Ach so”や“Sehr shön!”、“Wunderbar!!”などの言葉や、”Was machst du?”、“Was möchtest du?“、“Möchtest du hilfen? “などの簡単な声掛けを覚えました。たった2週間でもドイツ語の飛び交う空間にいるとリスニング力が格段に上がると実感しました。先生方とは英語で会話し、子供たちのドイツ語をたくさん聞く。これこそクロス留学と言える最高の環境でした。
   保育園でのインターンシップでは日本との幼児教育の違いも学ぶことが出来ました。日本の幼児教育は集団生活での協調性を育むことを重視します。家とは違い、先生の指示を聞き、みんなと一緒に行動することを遊びながら学んでいくのです。一方で、ドイツは個々の自主性や意思を尊重することを重視していました。やりたくなければやらなくていいし、食べたくなければ食べなくていいのです。Kita Billyでは朝子供たちが登園すると、先生が3つほど異なる遊びのプランを提示します。子供たちは年齢に限らず、今日したい遊びを選び、先生方は遊び場を用意し基本的には危なくないか監視するだけです。昼食の時間はその後の昼寝の有無もあるので年齢別ですが、それ以外の時間は年齢で分けることはありません。日本は年齢別にクラス分けをし、行事以外で他年齢の子と遊ぶことはないので国によってこんなに違うのかと衝撃を受けました。
   この他にも、保育園の先生といえばピアノだろうと思っていたらドイツではギターが主流だったり、給食はボウルに入った料理を各自で好きなだけ取り分けるビュッフェ形式だったり、雨だろうが雪だろうが外へ遊びに行かせたり、着替えのお手伝いも子供たちから助けを乞われるまでは助けないと徹底していることなど、日本の保育園との違いを発見するのはとても楽しかったです。
たった2週間のインターンシップでしたが、先生方にお礼を言いに回った際には、「また就職しにおいで」や「きっと素敵な保育士になれるよ」と暖かいお言葉を頂きました。そして最後には子供たちから素敵なプレゼントまで…
   とても大変な2週間でしたが、最高の思い出が出来ました。クロス留学される方は、ぜひKita Billyでのインターンシップ、経験してみてください!
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